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新・野球雑誌。その実力は?

五輪代表発表野茂投手引退、とビッグニュースが続いた17日のプロ野球界ですが、今回は、野球界にとっては久々の週刊誌となる「Baseball Times」について書きたいと思います(五輪、野茂投手についてはまた次回以降書きます)。

この十数年、定期的に刊行されているプロ野球関連の雑誌は「週刊ベースボール」1誌だけ。
もちろん、相変わらずディープな切り口を見せている「野球小僧」(月刊)はありますが、こちらは最近のチームや選手の動きを追うといった内容ではなく。
「マガジン」と「ダイジェスト」の2誌があって、さらに雑誌ではありませんが「EL GOLAZO」も出ているサッカーの環境と比べると、かなり寂しさを感じる状況ではありました。
そんななか現れた野球週刊誌には、大きな期待感と一方で「内容が薄くなければいいんだけど」という不安も。

Baseball Times」(略してBT。決してBUCK-TICKでは……)が創刊されたのは、パ・リーグが開幕して1週間後の3月26日。
ただ、自分がその存在を知ったのは、4月中旬ぐらいに、J SPORTSで流れていたCMを観てでした。
CMでのコンセプトとしては、「新しい野球の見方を提示する」といった感じでした(「防御率のいい投手が本当にいい投手だと思いますか?」といった持ち出し方)。最初はあまり気にせずに観ていたのですが、何度かCMを見ているうちに、パッと映った表紙のスタイリッシュさと相まって少し興味を惹かれていきました。

その後、TSUTAYAのスポーツ雑誌コーナーに並んでいるのを見て購入(川﨑選手が表紙の号)。以降、実際に購入したのは、G.G.佐藤選手が表紙の号(先々週)だけですが、その他の号もチェックはしています。
さて、その肝心の中身は……。

大きく感じたのは2つのポイントで、良いポイントと悪いポイントが1つずつ。

一つは、さきにも述べましたが「表紙の格好良さ」。
1人の選手の写真をガーンと打ち出して左上に「BT」とロゴだけ載っけるデザイン(あえてだと思うが、「野球」「ベースボール」という文字をほとんど前面に出していない)は、なかなかこれまでの野球関連雑誌にはなかったもの。大きい判型ということもあって選手の写真も引き立っており、パッと見、書店でも目立つデザインだと思います(一方で、6月24日号の広島特集号では山本浩二と衣笠が並んでダッシュ(?)しているモノクロ写真が表紙だったりもしましたが(^^))。
こちら「良」の部分。

で、もう一つのポイントは「中身の見にくさ」。
前述したことと矛盾するようですが、正直、本文の方のデザインは非常に見にくい
内容どうこう以前に、「パッと見たときに読む気が起きない」というのが正直な感想。
文字が小さいということもありますが、スポーツ新聞に慣れ親しんでいる野球ファンとしては、少々の文字の小ささは気にならないはず。にもかかわらず「読む気が起きない」というのは、書体や行間の空きを含めたデザインの問題、さらには構成の問題かなと思います。
数ページをめくった印象で買うか買わないかを決めるであろう雑誌の性格を考えると、致命的に成りかねないマイナスポイントといえるでしょう。

具体的に感じたのは、下記のような点。

① タイトルや見出しはともかく、記事本文の白ヌキ文字というのは、とにかく目に入ってこない(書体がゴシック系のせいもあるかもしれないが)。

② どんな内容が載っているかの指標となる目次の存在が希薄。5月の号に比べると、最近の号では多少改善されているが、それでもまだどんな内容が載っているか一目ではわかりづらい。

③ チーム名表示では、「中日」「西武」「オリックス」といった企業名を使わず、Dragons、Lions、Buffaloesという表記(タイトル・見出し文中において。本文中はドラゴンズ、ライオンズなどカタカナ表記)をしているが、やはりこの方式では、瞬間的に情報が目に入ってこない。
「企業名を使わない」という編集スタイル(実際ににそういう理念なのかは不明)はわからなくはないが、せめて球団ロゴと一緒に表記するなどしてくれないと、入ってくる情報量は10分の1ぐらいに低下してしまうと思う。

④ 「タイトルや見出し」と「記事本文」との文字の大きさにあまり差がないのも、読みにくい一因か。

また、この本の大きなウリである試合プレビュー試合観戦ポイントについても、その並べ方がバラバラなために「どこを見ていいかわからない」というのが正直な感想。
日程表とリンクさせるとか、球団別の形にするとかしてくれないと、ファンとしては「目も頭も」付いていかないのではと思いました。
ということもあって、この雑誌の大きな武器であるセイバーメトリクスも生かし切れていないのが現状。さすがに「データ編」の部分では、数値が一まとめ(球団別)にはなってはいますが、文字が米粒のように小さく、ただの数字の羅列に終わっている感も。例えば打席(イニング数)が多い順に並べるとか、編集部としての注目ポイントに色をつけるとか工夫をしないと、せっかくのデータも宝の持ち腐れになってしまう気がします(データの意味合いを倍加させる「説明文章」も、もっと練る必要があるのでは)。

と、ここまでだいぶ厳しいことを書いてきましたが、この新しい野球週刊誌には大きな期待もしています。

野球雑誌の老舗である「週刊ベースボール」ですが、最大の欠点は、試合レビューの部分の内容が薄いこと。
試合数の違いがあるとはいえ、サッカーマガジンやサッカーダイジェストなどが、それぞれの試合を深く掘り下げて紹介しているのに比べて、試合レビューはほとんど無いといってもいい紙面構成。
これだけプロ野球が行われているなかで、「紙媒体でその詳細を振り返ることができるのが、唯一スポーツ新聞のみ」という状況には、長年物足りなさを感じていました。

そんななか、おそらく「野球が好きな人」が立ち上げたであろう、久々の野球週刊誌。
さきのG.G.佐藤選手が表紙の号では、阪神・岩田選手の特集、復活を果たした東出選手の分析など、光る記事もありました。

さきに挙げたように、改善してほしい要素は山のようにありますが、見る目が厳しく且つわがまま、でも一方で「野球というものに飢えている」ファン達を納得させるような雑誌に、一号でも早くなってほしいと思います。
by momiageyokohama | 2008-07-18 03:03 | 野球(全般) | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、21年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
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