「4に対して6」をどう使うか。
2005年 02月 11日
これは、少し前になりますが、ウッズの後継者として入団した横浜の新外国人ウイット選手が、37スイング中、わずかサク越え3発に終わった、という記事です。
しかし自分は、これを見て、「まあ、逆にその方がいいんじゃないか」と思いました。
というのも、昨年、最下位には終わったものの、横浜の外野+ファーストは、選手が飽和状態ともいえるからです。
昨年、外野・ファーストを守った主立った選手は、多村・金城・佐伯・ウッズ・古木・鈴木尚選手の6人。それぞれの打撃成績を見てみると、
多村 123試合 .305 40本 100打点
金城 133試合 .302 13本 52打点
佐伯 127試合 .322 19本 57打点
ウッズ 130試合 .298 45本 103打点
古木 94試合 .290 11本 27打点
鈴木尚 80試合 .267 1本 21打点
数字からもわかるように、基本的にレギュラーは、多村・金城・佐伯・ウッズ選手。古木・鈴木尚選手は、試合途中からの出場が多く、それぞれ先発出場は、22試合、17試合に終わりました。
ただし、両選手とも、もっと先発出場してもおかしくない選手(これからの成長、これまでの実績などを考えると)。本人も、昨年のようなことでいいとは思っていないでしょう。
その一方で、多村・金城・佐伯選手というラインアップも結構強力。昨年の場合、これに本塁打王であるウッズ選手もいたことで、出場できない選手に、「正直、どんなに打っても…」という気持ちが芽生えることもあり得たかなと思います。
しかし、今季はそのウッズ選手が退団。もしこれでウイット選手が期待外れに終わったとしても、逆に古木・鈴木尚選手をはじめ、昨年出られなかった選手に、レギュラーのチャンスが出てくるわけで、ウイット選手の不調が、必ずしもチームにとってマイナスにはならないと考えられます。
もう少し具体的に見てみると、昨年成績を残したなかでは、その守備力を考えると、多村(センター)・金城(ライト)選手の2人は、レギュラーの確率が高いのではと思います。
残りのレフト・そして(ウイット・佐伯両選手が守れる)ファーストの2つのポジションを、佐伯・ウイット・古木・鈴木尚選手を中心に、争っていくと考えられるでしょう。
古木選手の場合、昨年出場機会が減った原因は、前年(03)年の.208という打率から来る確実性への信頼の低さ、鈴木尚選手の場合は、序盤のスランプ+度々見せた拙守(肩の弱さも含めて)が原因だと思われます。
ただし、古木選手は、昨年後半から、代打という難しい状態での起用の中、、粘って出塁という場面が増えました(出塁率は金城選手より高い)し、通算打率.309という鈴木尚選手の打撃も、まだまだ錆び付いていないように思います。
昨年、高打率を上げた佐伯選手も、今年も同じぐらいの打撃を見せられるかどうかは、まだわかりません(ちなみに、昨年序盤は控えだった)し、守備ということに関しては、不安なところもあります。また、さきほど安泰だと書いた多村・金城選手も、怪我での欠場といった可能性もあり、フル出場ということに関しては疑問符がつきます。
こうした豪華(と、一応書いておきます(^^))な外野(+ファースト)陣を、牛島監督が、それぞれの選手のモチベーションをきらさず、シーズンを通してどう起用していけるか。
今シーズン、一つの大きな腕の見せ所だと思います。
なお、ウイット選手について触れておきますと、昨年は3Aメンフィスで、打率.306、36本塁打の成績。112三振で、四球がわずか28(131試合出場)というのが気になりますが、今後、シーズンに入ってみないと、どのような打撃を見せられるかはわからないですね(オープン戦の結果はあてにならないでしょう)。
(追記:もちろん、小池・河野・田中一選手ら若手選手にも期待しています)
私も牛島さんは投手陣の底上げには手腕を発揮されるのでは、と思っていますが、
野手陣の舵取りは難しそうかなと思っています。
特に、見た目のハデさのわりに効率の悪い攻撃をどうするのかなと・・
そういうことを(12月の段階ですが)自分のブログで書いてみたんで、よかったら読んでみてください。
これからもよろしくお願します。
http://siketa6.seesaa.net/article/1197659.html
書き込みありがとうございます。
牛島監督の手腕については、実は野手起用だけでなく、正直、投手起用についても心配しています(^^)。しけたろうさんもブログで書かれているように、何といっても、指導者としての力が未知数ですからね。
とはいうものの、3年連続最下位のチームのファンからすると、もう批評とかそういう段階を越えて、「頼む、何とかしてくれ」と思いたくなる所もあります(^^)。
あと横浜の場合、タイプの異なる監督への交代や主力選手の急激な落ち込みもあって、強い時代の遺産みたいなものが、ほとんど継承されずにきてしまった、というところも痛いですね。
同じく監督が代わったヤクルトが、宮本・古田・真中・土橋あたりに優勝で培ってきた勝つためのコツ・姿勢みたいなものが引き継がれていて、その後もAクラスでの戦いを続けているのと対照的です(例えば、宮本選手が、一塁ランナーに出ると必ずスタートの構えをして投手を牽制するとか)。
ブログ、見せていただきましたが、横浜への指摘も含めて、ウンウンとうなずける所がたくさんあって面白かったです。またちょこちょこ見させていただきますので、よろしくお願いします。