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2024日本シリーズ、追記。

前回は、横浜が26年ぶりの日本シリーズ制覇を果たした、2024年の日本シリーズのレビューを書いた。

今回は、そのときに書き足りなかった3つのことについて書きたいと思う。


1つ目は、シリーズで感じた、ソフトバンクの強さ。
結果的に横浜DeNAが4連勝で締めくくったため、シリーズ後の戦評を見るとDeNAの強さばかりがクローズアップされているが、対戦相手として、やはりソフトバンクに強さを感じる場面は多々あった。

なお、改めてこの10数年のソフトバンクの軌跡をみてみると、2011年~2020年までの10年間で、7度日本シリーズに出場(うち、2度は、シーズン2位ながらCSで西武を破っての進出)。
その7度すべてで、セ・リーグのチームを破っている(2011…中日、14…阪神、15…ヤクルト、17…広島、18…DeNA、19・20…巨人)。

今回のシリーズで特に印象に残ったのは、今宮、周東の守備。
三遊間の打球をはじめ、ヒット性の打球を捕り、かつ、送球が左右にぶれない今宮の守備は、ソフトバンクの強さを支え続けてきた大きな要因であることを改めて再認識させてくれた。
また、打った瞬間「抜けるか」と思った外野への当たりも、ほぼ追い付く、周東の守備。途中からは、そうした当たりが出ても、周東の姿が画面に映った時点で「ああ、捕られるか…」と観念するほどだった。また、打球判断の確かさが生んだ、第1戦での「同時ホームイン」もインパクトがあった。
第3戦での、柳田の、筒香のフェンス際の当たりをジャンプ一番好捕したプレーも素晴らしかった。
どちらかというと、守備の面では衰えている印象もある柳田だが、ここ一番のジャンピングキャッチは、この試合、負けはしたものの、ソフトバンクの「意地」を感じた。
日本シリーズでの経験豊富な甲斐のリードも、印象に残った。特に、牧への内角攻めは、シリーズ中盤まで、その打撃を無効化させた。

なお、今回、DeNAがソフトバンクに勝つことができたのは、前回も書いた通り、先発と「杉山・ヘルナンデス・オスナ」を繋ぐソフトバンクのブルペン陣が、好調なDeNA打線を抑えられるほどは、力が足りなかったことが、大きな要因だと思う。
しかし、もし、第6戦、ソフトバンクが勝利し、第7戦、モイネロ-石川のリレー(その後、展開によって、杉山・ヘルナンデス・オスナが登板)となった場合、DeNAとしても、かなり苦戦する展開となっただろう。


2つ目は、今回のDeNAの快進撃を、それこそ、ポストシーズンも含め、ポジティブに受け止めてくれた、他球団のファンの声が多かった、ということ。

シーズン中の順位もそうだが、そのペナントでの内容を見ても、対阪神、対巨人、そして、対ソフトバンクとの戦いで、DeNAの勝利を予想した人は、DeNAファンを除けば、かなり少なかったと思われる。

しかし、阪神相手に2連勝。さらに、巨人相手に3連勝。その後、2連敗(巨人のアドバンテージ1勝を含めると3敗)を喫するも、最終戦を勝利し、日本シリーズへ進出。
さらに、日本シリーズで、第1戦・第2戦を落とすも、その後、4連勝し、日本シリーズ制覇。

勝敗にすると「○○/○○○●●○/●●○○○○」という14試合は、シーズン中、DeNAの試合をあまり目にすることの無かった人にも、少なからぬインパクトを与えたようである。
自分自身、他球団のファンの知り合いから「いい、ピッチャー、いるじゃん。」と言われたり、「フォード、いいですね。」と、意外な部分での評価を受けたり、これまでに無い経験をしたりもした。

今までは、他球団のファンから「そうは言っても、横浜は、肝心なところでミスをしてくれるので」という評価を受けたこともあり、しかもそれを、ファンとして必ずしも否定できない現実もあった。
しかし、今回の日本シリーズ制覇は、現在の横浜DeNAのストロングポイントを、普段は他球団の試合を見ている人たちにも、印象づけたと思う。
これは、来季以降のペナントを戦うにおいても、多少なりとも、アドバンテージになると思う。
また、小久保監督が、その応援の大きさに驚いたとのコメントを口にしたように、特に浜スタでの横浜DeNAファンの応援も、他球団のファンに、少なからぬインパクトを与えたのではないか。


そして、3つ目のポイント。

それは、シリーズ後、議論となった「3位からの日本一」ということに対しての是非について。

なお、クライマックス・シリーズが始まった2007年から2024年までで、セ・パの日本シリーズ進出チームのペナントでの順位は下記の通り。
(2020年は、新型コロナウイルスの影響で、セ・リーグは中止、パ・リーグは、1位と2の対戦のみ)

【セ・リーグ】
1位…13回
2位…2回(中日1、阪神1)
3位…2回(DeNA 2)

【パ・リーグ】
1位…15回
2位…2回(ソフトバンク 2)
3位…1回(ロッテ 1)

ペナント2位以下のチームが、日本シリーズを果たしたのは、セ・リーグが23.5%、パ・リーグ16.7%。
なお、ペナント2位のチームが日本シリーズを制覇したのは、2007年の中日、2018年・2019年のソフトバンク。
3位のチームが制覇したのは、2010年のロッテ、そして2024年のDeNAである。

また、パ・リーグは、2004年・2005年にも、2位 vs 3位の3試合制、その勝者 vs 1位の5試合制(アドバンテージ無し)を行い、このときは、シーズン勝率2位の西武・ロッテが優勝を果たした(この時は、プレーオフの勝者を、ペナント優勝チームとした)。
その後、2006年は、1カード目の勝者 vs 1位のカードにおいて、1位チームにアドバンテージ1勝を付けた、3勝先勝制に変更し、この年は、シーズン勝率1位の日本ハムが優勝している。

このプレーオフについては、個人的には、賛成のスタンス、ただし、12球団の半分(50%)が出場できてしまう(MLBは、現在、30チーム中12チームの40%)ことを考えると、ゲーム差によるアドバンテージの導入も必要かと思っている。

ということで、15年以上前に、このブログでも、プレーオフについての私案(といっても、骨格は、スポーツ新聞の記者の方が書いていた案とほぼ同じだが)を書いたことがある。

この時の案は、下記のようなもの。

1.第1ステージ(2位チームに1勝のアドバンテージ。4戦3勝制)
2.第2ステージ(1位チームに1勝のアドバンテージ。6戦4勝制)
3.対戦チームと10ゲーム差ある場合は、さらにアドバンテージ1勝追加。15ゲーム差ある場合は、アドバンテージ2勝追加。
4.アドバンテージが、プレーオフの必要勝ち数を上回った場合、上位チームが自動的に勝利。
5.開催地は、すべて上位チームのホーム球場

上記の方法だと、2位と3位の差が、15ゲーム以上ある場合のみ、第1ステージが行われない形に。

これを、今季のセ・パの順位・ゲーム差に当てはめて、次のステージに必要な勝利数を出すと、下記のようになる。
(各球団の間の数字は、当該球団間のゲーム差)

【セ・リーグ】
(巨人-3.5-阪神-4.5-DeNA〕

●第1ステージ(阪神 vs DeNA)
 阪神…2勝 DeNA…3勝

●第2ステージ(巨人 vs 阪神 の場合)
 巨人…3勝 阪神…4勝

●第2ステージ(巨人 vs DeNA の場合)
 巨人…3勝 DeNA…4勝

【パ・リーグ】
〔ソフトバンク-13.5-日本ハム-5-ロッテ〕

●第1ステージ(日本ハム vs ロッテ)
 日本ハム…2勝 ロッテ…3勝

●第2ステージ(ソフトバンク vs 日本ハム の場合)
 ソフトバンク…2勝 日本ハム…4勝

●第2ステージ(ソフトバンク vs ロッテ の場合)
 ソフトバンク…1勝 ロッテ…4勝

アドバンテージが付けられるゲーム差の最初の数字を「10ゲーム差」としたため、巨人とDeNAの対戦となった場合、ゲーム差によるアドバンテージの加算は無い。
これを、「5ゲーム」(2004年・2005年のパ・リーグは、1位チームへの5ゲーム差によるアドバンテージの制度が導入されていた〔実際は、5ゲーム差つかなかったため、加算されず〕)とすると、巨人とDeNAの対戦では、巨人にさらにアドバンテージ1勝、巨人と阪神との対戦だと加算はなし、という形となる。
一方、パ・リーグは、ゲーム差アドバンテージを加算されることで、より、ソフトバンク優位となるが、ただでさえ、圧倒的な力の差があるなかで、勝負の妙味が削がれるという部分もあるだろう。

とはいえ、現行のプレーオフ制度を続けるのであれば、ゲーム差アドバンテージ議論が沸き起こるのは必然だとも思う。

とどのつまり、一番の解決策は、チーム数増加による、不公平感の解消、となるだろう。
ただし、それには、両リーグ2チームずつのチーム増、全4球団の新規参入が必要となる。

この、球団拡張(エクスパンション)も、個人的には賛成だが、球団が増えたことで、野球ファンの各球団への注目度が(悪い意味で)分散してしまう、少子化も加速しているなか、NPB全体のレベルの確保、といった要素も考えて、進めていく必要がある。

いずれにしても、「3位のチームが日本一になった」ことだけへの議論だけをしている時期は、とうに過ぎ、ワールドシリーズが日本シリーズの裏で放送されるという時代(この件については、結論めいたことは書けないが、野球ファン自体の牌を大きくする、という意味では、野球界にとって、決してネガティブな要素だけではないように思う)、どうやって、NPBをさらに魅力のある世界にしていくか、という話をする時期ではないか。

by momiageyokohama | 2024-11-13 22:30 | 横浜ベイスターズ | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、21年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
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