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プロ野球12球団 の「育成力」と「即戦力獲得力」(2014-2023)

2023年シーズンも、クライマックスシリーズが終了し、残るは、日本シリーズのみ。

毎年のことながら、今年も、各球団、明暗が分かれる結果となりました。

ペナントが終わり、戦力外通告の厳しいニュースを聞く一方で、10月26日には、ドラフト会議が行われます。

昨年の5月、「プロ野球12球団 真の育成力を持つチームは?」と題した記事を書きました。

球団の「育成力」について、「入団3年目以降に主力となった選手」をチームの「育成力」と考え、さらに、ドラフトの順位によって重みづけを図り(ドラフト順位が下位の選手ほど高く評価する)、ポイント化するという試みでした。

もちろん、選手によって、その成長が「球団の育成力によるもの」か、それとも「故障が癒えたことによるもの」なのか、あるいは「球団の育成方針が誤っていたため、時間がかかった」ものなのかといったように、一概に「入団3年目以降の主力化=球団の育成力」とは言えない部分もあるかとは思います。

ただ、とかく漠然としがちな「育成力」というものを可視化した意味はあったかと思っています。

一方で、記事を書き終えた後、ポイントの対象としなかった「1年・2年目での主力化」についても、例えば、球団の「選手獲得力」として評価の対象にするべきではないか、ということも思いました。
また、対象を2008年ドラフト入団者からとしましたが、2000年代と現在では、各球団の状況も変わっており、「今」の球団の育成力を見るには、もう少し年代を絞った方がいいようにも思いました。

そこで今回は、2013年~2022年ドラフトの入団選手を対象として、各球団の「育成力」「即戦力獲得力」を見ていきたいと思います(成績の対象となるシーズンは、2014~2023シーズン)。
なお、今回は、主力クラスだけでなく、準主力クラスの選手についても、ポイント化しました。
また、各年のドラフト上位選手の活躍度を見るために、ドラフト1位・2位の選手については、成績にかかわらず、掲載をします。

「ポイントの付け方」、「育成力」「即戦力獲得力」の計算方法などは、下記のように規定します。


【ポイント対象となる基準】

●A基準主力クラス

〔内野・外野手〕
350打席以上(※ただし、2020年は、コロナ禍により試合数が少なかったため、294打席以上)

〔捕手〕
300打席以上(※2020年…252打席以上)

〔投手〕
110イニング以上、または、
セーブ+HPが20以上、または50試合登板
(※2020年…93イニング、または、セーブ+HPが17以上、または42試合登板)

●B基準準主力クラス

〔内野・外野手〕
250打席以上(※2020年…210打席以上)

〔捕手〕
220打席以上(※2020年…185打席以上)

〔投手〕
95イニング以上、または、
セーブ+HPが15以上、または36試合登板
(※2020年…80イニング以上、または、セーブ+HPが13以上、または31試合登板)


【「育成力」の計算方法】

1.
入団3年目以降に、初めてA基準」「B基準」を満たした選手、あるいは、タイトルホルダーが対象
(入団1・2年目で、A基準を突破した選手は対象外)
※なお、対象となるのは、ドラフトで入団した球団での成績のみ(移籍した球団での成績は対象外)

2.
基準ポイントは、ドラフト1位入団:110点、2位:120点、3位:130点、以下、順位により10点ずつ多くなり、10位は200点。
なお、育成入団選手は、順位に関係なく、220点

3.
基準ポイントは、「主力として活躍した年数」および、
2年目までに「B基準」に達したかによって、下記のように計算する。

〈2年目までに、B基準に達したシーズンが無い選手〉

●3年目以降に、A基準を満たした年が「2シーズン以上」
 →〔基準ポイントそのまま〕
●3年目以降に、A基準を満たした年が「1シーズン」、B基準を満たした(かつ、A基準には達していない)年が「1シーズン以上」
 →〔基準ポイント×0.75〕
●3年目以降に、A基準を満たした年が「1シーズン」、B基準を満たした(かつ、A基準には達していない)年が「なし」
 →〔基準ポイント×0.5〕
●3年目以降に、A基準を満たした年が「なし」、B基準を満たした(かつ、A基準には達していない)年が「2シーズン以上」
 →〔基準ポイント×0.5〕
●3年目以降に、A基準を満たした年が「なし」、B基準を満たした(かつ、A基準には達していない)年が「1シーズン」
 →〔基準ポイント×0.25〕

〈2年目までに、B基準に達したシーズンが1シーズン〉

●3年目以降に、A基準を満たした年が「2シーズン以上」
 →〔基準ポイント×0.5〕
●3年目以降に、A基準を満たした年が「1シーズン」
 →〔基準ポイント×0.25〕

〈2年目までに、B基準に達したシーズンが2シーズン〉

●3年目以降に、A基準を満たした年が「1シーズン以上」
 →〔基準ポイント×0.25〕

※なお、いずれの場合も、計算した数の末尾が、2.5、7.5の場合は、2.5点を追加(例:110×0.25=27.5→30ポイントに)

4.
2年目までのA基準・B基準達成に関係なく、3年目以降に初めて、下記のいずれかのタイトルを獲得した場合は、上記のポイントに、40点を追加。

〔投手〕
最優秀防御率、最多勝、最高勝率、最多奪三振、最多セーブ、最優秀中継ぎ
〔野手〕
首位打者、最多本塁打、最多打点、最多安打、最高出塁率、最多盗塁
〔投手・野手共通〕
MVP、新人王、ベストナイン、ゴールデングラブ


【「即戦力獲得力」計算方法】

1.
入団2年目まで「A基準」クリア … 1年につき、100点

2.
入団2年目まで「B基準」クリア … 1年につき、50点

3.
入団2年目までタイトル獲得 … 2年の合計に、40点を追加
(タイトルホルダーの対象は、「育成力」の項目に記述したタイトルと同じ。なお、2年連続でタイトルホルダーとなっても、加点は40点のみ)

4.
ドラフト順位よるポイントの変更はなし


【リストの見方】

1.
〔2年目までに、B基準に達したシーズンが無い選手〕
(青字のみ、または青字+黒字)

●A基準を満たした年が「2シーズン以上」
 → 青・太字青・太字
●A基準を満たした年が「1シーズン」、B基準を満たした年が「1シーズン以上」
 → 青・太字青字
●A基準を満たした年が「1シーズン」、その年以外にB基準を満たした年が「なし」
 → 青・太字 + 黒字
●A基準を満たした年が「なし」、B基準を満たした年が「2シーズン以上」
 → 青字青字
●A基準を満たした年が「なし」、B基準を満たした年が「1シーズン」
 → 青字 +黒字

2.
〔2年目までに、A基準に達したシーズンがある選手〕
(赤字のみ、または赤字+黒字)

●1年目・2年目を、下記の色・太さで区別

・A基準をクリア → 赤・太字
・B基準をクリア(A基準には達せず)→ 赤字
・B基準に達せず → 黒字

※(記載例)

・1年目、2年目ともA基準をクリア
 → 赤・太字赤・太字

・1年目はB基準をクリア(A基準には達せず)、2年目はA基準をクリア
 → 赤字赤・太字

・1年目はB基準に達せず、2年目はB基準をクリア(A基準には達せず)
 → 黒字 + 赤字

3.
〔2年目までに、B基準に達した(ただし、A基準には達していない)シーズンがあり、かつ、3年目以降にA基準に達したシーズンがある選手〕

※(例として、4文字の場合を例示)

・1字目 … 1年目を表す
・2字目 … 2年目を表す
・3字目以降 … 3年目以降を表す

上記の区分にならい、下記の色・太さで区別

・2年目までのB基準クリア(A基準には達せず) → 赤字
・3年目以降のA基準クリア → 青・太字
・3年目以降のB基準クリア(A基準には達せず)→ 青字
・B基準に達せず → 黒字
※選手の字数によって、該当字数に差異あり

4.
〔タイトル獲得経験〕
●2年目までに獲得 …
●3年目以降、初めて獲得 …

5.
〔ポイントの表示〕
●「育成力」「即戦力獲得力」の順に記載
●「-」はポイント無し
●各球団のポイント横の( )は、12球団中の順位

6.
選手の異動・退団など
・【 】… 移籍したチームなど(「M」はMLBの意)
・〔引〕… NPB引退
・〈外〉… 戦力外通告(2023年シーズン後通告。2023.10.24現在。ただし、育成契約の報道がある選手はのぞく)


説明が長くなりましたが、これより、各球団の「育成力」「即戦力獲得力」を見ていきます(紹介順は、各リーグ、ここ10年のトータル順位で、上位→下位の順番)。
なお、全体の総評については一番最後に書くので、最初にそれを見た後で、各球団の数字をチェックする形で読んでいただいても構いません。

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【ソフトバンク】
2013 1位 加治屋蓮(投)55/- →【神】
2013 2位 森 唯斗(投)40/200〈外〉
2013 4位 上林誠知(外)140/-〈外〉
2013 育1 石川柊太★(投)260/-
2014 1位 松本裕樹(投)110/-
2014 2位 栗原陵矢(外・内・捕)120/-
2015 1位 髙橋純平(投)55/-〈外〉
2015 2位 小澤怜史(投)-/- →【ヤ】
2016 1位 田中正義(投)-/- →【日】
2016 2位 古谷優人(投)-/-〔引〕
2016 4位 三森大貴(内)105/-
2017 1位 吉住晴斗(投)-/-〔引)
2017 2位 高橋 (投)-/140
2017 4位 椎野 (投)-/50
2017 5位 田浦文丸(投)40/-
2017 育2 周東佑京(内・外)205/-
2017 育4 大竹耕太郎(投)-/50 →【神】
2018 1位 甲斐野央(投)-/100
2018 2位 杉山一樹(投)-/-
2018 4位 板東湧梧(投)35/-
2018 6位 泉 圭輔(投)-/50
2019 1位 佐藤直樹(外)-/-
2019 2位 海野隆司(捕)-/-
2019 3位 津(投)65/50
2019 5位 柳町 (外)150/-
2019 育2 大関友久(投)110/-
2020 1位 井上朋也(内)-/-
2020 2位 笹川吉康(外)-/-
2021 1位 風間球打(投)-/-
2021 2位 正木智也(外)-/-
2022 1位 イヒネイツア(内)-/-
2022 2位 大津亮介(投)-/50

〔育成力〕
1490点(4位)
投手:770点(5位)/ 野手:720点(4位)

〔即戦力獲得力〕
690点(12位)
投手:690点(10位)/ 野手:0点(12位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
2180点(11位)
投手:1460点(9位)/ 野手:720点(12位)

育成選手を数多く主力に育て上げるなど、長らく、その「育成力」が評価されてきたソフトバンク。
今回は対象年数を10年としたことで、千賀・牧原・甲斐の2010年育成ドラフト組がポイントの対象から外れたが、それでも、「育成力」のポイントは、12球団中4位と悪くはない。
しかし、「即戦力の獲得」という部分では、圧倒的に他球団に遅れをとっている。
将来性を重視しての高校生指名中心の時期があったとはいえ、大学・社会人の上位指名選手の成功度の低さを見ると、高校生重視指名の方針だけがその原因とは言えないだろう。
2013年以降のドラフト1位で、主力として2年以上活躍したといえる選手は、昨年から勝ちパターンで投げるようになった松本のみ(甲斐野も今年、復活の兆しは見せたが)。
今オフは、髙橋純平、佐藤直樹のドラフト1位組の戦力外(佐藤は、育成契約打診との報道)が少なからぬ衝撃を与えたが、ソフトバンク在籍時は全く成績を残せなかった田中、小澤が、他球団で花開いている姿を見ると、能力のある選手のポテンシャルを発揮させることができていない現状も垣間見える。
「育成力+即戦力獲得力」のポイントは、「即戦力獲得力」の低さが響き、12球団中11位。
この10年もほぼリーグ上位に居続けたソフトバンクだが、それは2014年ドラフト組ぐらいまでの貯金と、高額を支払っての他球団からの外国人選手獲得による部分が大きいと言えるかもしれない。
今年の「首位から10ゲーム差以上(15.5ゲーム差)」という成績は、王監督最終年の2008年以来。
オリックスにリーグ覇者の座を奪われ続けている状況を打破するには、「育成」「即戦力獲得」の両面とも、現状の見直しが必要と言える。


【西武】
2013 1位 森 友哉(捕)40/100 →【オ】
2013 2位 山川穂高★(内)160/-
2014 1位 髙橋光成(投)-/100
2014 2位 佐野泰雄(投)30/-〔引〕
2014 3位 外崎修汰★(内・外)170/-
2015 1位 多和田三郎(投)70/100〔引〕
2015 2位 川越誠司(投→外)-/- →【中】
2015 3位 野吾(投)35/50〔引〕
2015 4位 (外)105/-
2015 6位 本田圭佑(投)80/-
2015 7位  念庭(内)130/-
2016 1位 今井達也(投)110/-
2016 2位 中塚駿太(投)-/-〔引〕
2016 3位 源田壮亮★(内)-/240
2016 4位 鈴木将平(外)35/-
2016 5位 平井克典(投)-/150
2016 6位 田村伊知郎(投)40/-
2017 1位 齊藤大将(投)-/-〈外〉
2017 2位 西川愛也(外)-/-
2017 4位 平良海馬★(投)180/-
2017 5位 海人(投)75/-
2018 1位 松本 (投)-/100
2018 2位 渡邉勇太朗(投)-/-
2018 6位 森脇亮介(投)-/100
2019 1位 宮川 哲(投)-/100
2019 2位 浜屋将太(投)-/-
2019 8位 岸潤一郎(外)-/50
2020 1位 渡部健人(内)-/-
2020 2位 佐々木(投)-/50
2020 育5 水上由伸(投)-/140
2021 1位 隅田知一郎(投)-/100
2021 2位 佐藤隼輔(投)-/50
2021 3位 古賀悠斗(捕)-/50
2022 1位 蛭間拓哉(外)-/-
2022 2位 古川雄大(外)-/-
2022 4位 青山美夏人(投)-/50

〔育成力〕
1260点(9位)
投手:620点(9位)/ 野手:640点(5位)

〔即戦力獲得力〕
1530点(5位)
投手:1090点(3位)/ 野手:440点(5位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
2790点(5位)
投手:1710点(3位)/ 野手:1080点(5位)

伝統的に評価の高い「野手の育成力」の部分では、外崎以降、主力に完全に定着する選手は出ておらず(愛斗が、あと一歩という形)、長年の西武ファンにとっては、歯がゆい状況かもしれない。
一方で、2018年ドラフト組以降、2年以内で、主力、あるいは主力に準ずる成績を残している選手の割合は、他球団と比べても高い(森脇、佐々木健は、怪我の影響で今オフ、育成契約になる模様だが)。
2021年の上位指名3人(隅田、佐藤隼、古賀)は、ドラフト的にも評価の高かった指名だったが、3名とも2年目までに準主力クラスには到達しており、来季以降、さらなるステップアップをすることができれば、チームの柱となる存在になり得る。
あとは、渡部、蛭間らの野手陣において、伝統的な「野手育成力」を復活させることができれば、再び、上位争いに食い込む存在になっていくだろう。
ただし、こちらも「伝統的」な「主力選手のFA流出率の高さ(今後は、髙橋光成、平良あたりの去就が気になるところ)」への対策も、優勝奪取のカギではあるが。


【オリックス】
2013 1位 吉田一将(投)110/-〔引〕
2013 2位 東明大貴(投)-/150〔引〕
2013 3位 若月健矢(捕)130/-
2014 1位 山﨑福也(投)110/-
2014 2位 宗 佑磨(内・外)160/-
2014 7位 西野真弘(内)-/100
2015 1位 吉田正尚(外)70/100 →【M】
2015 2位 近藤大亮(投)-/100
2015 3位 大城滉二(内)-/100
2015 5位 吉田 凌(投)40/-
2015 10位 杉本裕太郎★(外)240/-
2016 1位 山岡泰輔(投)40/200
2016 2位 黒木優太(投)-/150
2016 4位 山本由伸(投)40/100
2016 6位 山﨑颯一郎(投)80/-
2016 8位 澤田圭佑(投)-/50 →【ロ】
2017 1位 田嶋大樹(投)110/-
2017 2位 鈴木康平(投)-/50 →【巨】
2017 3位 福田周平(内・外)40/150
2017 4位 本田仁海(投)35/-
2018 1位 太田 椋(内)-/-
2018 2位 頓宮(内・捕)130/-
2018 4位 富山凌雅(投)70/-
2018 7位 中川圭太(外・内)-/100
2019 1位 宮城大弥(投)-/140
2019 2位 紅林弘太郎(内)-/100
2020 1位 山下舜平大(投)30/-
2020 2位 元 謙太(外)-/-
2020 6位 阿部翔太(投)-/100
2020 育3 宇田川優希(投)110/-
2021 1位 椋木 蓮(投)-/-
2021 2位 野口智哉(内・外)-/50
2021 7位 小木田敦也(投)-/50
2022 1位 曽谷龍平(投)-/-
2022 2位 内藤 鵬(内)-/-
2022 育4 茶野篤政(外)-/50

〔育成力〕
1545点(3位)
投手:775点(4位)/ 野手:770点(2位)

〔即戦力獲得力〕
1840点(3位)
投手:1090点(3位)/ 野手:750点(2位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
3335点(1位)
投手:1815点(2位)/ 野手:1520点(2位)

「育成力」ポイント、「即戦力獲得力」ポイント、ともに3位。
「育成力+即戦力獲得力」ポイントは、堂々の1位。
リーグ3連覇の結果を裏付けるように、すべての部分において、ポイントが高い。
大学・社会人即戦力の獲得(吉田正・山岡)、高卒即戦力の獲得(宮城・山本)、伸び悩むドラフト上位選手を育成する力(山﨑福・田嶋)、高卒野手の育成(若月・宗)、高卒投手の育成(山下・山﨑颯)、さらには、くすぶっている選手をブレイクさせる力(杉本・頓宮)もある。
それを支える要素としては、中嶋監督の起用法、また、注目されることの多い「投手の育成力」が大きいと言えるが、ドラフト1位・2位の選手の成功度の高さもかなりのものがある(それこそ、ソフトバンクの上位指名選手と比べると、その差は歴然としている)。
なお、今回のリストでは、今季後半戦でブレイクした東晃平はポイントとして換算していない(イニング数が基準に達していなかったため)。加えて、今後、山下や曽谷あたりが、さらなるスケールアップを果たすことになれば、上記のポイントは、さらに伸びていくだろう。
3年前まで予想だにしていなかったが、オリックスがもの凄い勢いで強くなっている。


【ロッテ】
2013 1位 石川 歩★(投)-/240
2013 2位 吉田裕太(捕)-/-〔引〕
2013 5位 井上晴哉(内)150/-
2013 6位 二木康太(投)160/-
2014 1位 中村奨吾(内)70/100
2014 2位 田中英祐(投)-/-〔引〕
2014 3位 岩下大輝(投)100/-
2015 1位 平沢大河(内・外)55/-
2015 2位 関谷亮太(投)-/-〔引〕
2015 4位 東條大樹(投)140/-
2016 1位 佐々木千隼(投)55/-
2016 2位 酒居知史(投)60/- →【楽】
2016 5位 有吉優樹(投)-/150 →【D】〔引〕
2016 6位 種市篤暉(投)160/-
2017 1位 安田尚憲(内)110/-
2017 2位 藤岡裕大(内)-/150
2017 4位 菅野剛士(外)35/-〈外〉
2017 育1 和田康士朗(外)40/-
2018 1位 藤原恭大(外)85/-
2018 2位 東妻勇輔(投)60/-
2018 3位 小島和哉(投)-/100
2018 4位 山口航輝(外・内)105/-
2019 1位 佐々木朗希(投)55/-
2019 2位 佐藤都志也(捕・内)90/-
2019 3位 髙部瑛斗(外)105/-
2019 4位 横山陸人(投)35/-
2020 1位 鈴木昭汰(投)-/-
2020 2位 中森俊介(投)-/-
2021 1位 松川虎生(捕)-/-
2021 2位 池田来翔(内)-/-
2022 1位 菊地吏玖(投)-/-
2022 2位 友杉篤輝(内)-/-

〔育成力〕
1670点(1位)
投手:825点(3位)/ 野手:845点(1位)

〔即戦力獲得力〕
740点(11位)
投手:490点(11位)/ 野手:250点(9位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
2410点(10位)
投手:1315点(11位)/ 野手:1095点(4位)

前回の統計(2008-2020年ドラフト対象)では3位だったが、今回の統計では「育成力」ポイント1位の座に就いた。
上記のリストでは、青字の選手がずらっと並ぶ。
ドラフト会議が間近に迫っているが、この結果を見ると、「育ててもらうなら、ロッテ」と言えるかもしれない。
一方で、入団2年以内に主力になった選手の数は、極端に少ない。
ただ、ほとんどの上位指名選手が、3年目以降には主力となっていることを考えると、単に「即戦力を獲得する眼力が低い」と判断するのは早計に思える。
まだ準主力クラスまで到達してない、2020年ドラフト以降の指名選手も、そのポテンシャルや現在の起用状況を見ると、近い将来、主力クラスに成長する確率は高いように見え、ロッテという球団自体が「数年をかけて育成する」チームだと理解する見方の方が合っているように思う。
ただし、主力クラスにはなったといえ、安田、藤原の成績に物足りなさを感じているファンは少なくないだろう。
また、平沢、佐々木千隼に関しては、一定水準以上の成績を残した年があるとはいえ、実質1年のみ。
その意味で、「リーグにおいても上位の成績を残す選手」は育て切れていないという現状もある。
なお、「育成力+即戦力獲得力」のポイントは、「即戦力獲得力」の低さが響き、12球団中10位。
ただ、6位の日本ハムと155点差と、そこまでの差は無い。
現在、チームの主力となっている選手たちが、リーグでも他の主力選手と遜色のない成績を残すようになってくれば、ポイント自体も上位になるだろうし、ひいては、2005年以来のリーグ優勝(シーズン勝率1位を記録しての優勝となると、1974年まで遡る)にもつながっていくかもしれない。


【日本ハム】
2013 1位 渡邉 諒(内)110/- →【神】
2013 2位 浦野博司(投)-/100〔引〕
2013 3位  大海(外)-/50 →【ロ】
2013 4位 高梨裕稔★(投)180/- →【ヤ】
2013 6位 白村明弘(投→外)-/100〔引〕
2014 1位 有原航平★(投)-/190 →【M→ソ】
2014 2位 清水優心(捕)60/-
2014 3位 淺間大基(外)65/-
2014 4位 石川直也(投)140/-
2014 7位 髙濱祐仁(内)85/- →【神】
2015 1位 上原健太(投)30/-
2015 2位 加藤貴之(投)-/100
2015 3位 井口和朋(投)-/50〈外〉
2016 1位 堀 瑞輝(投)150/-
2016 2位 石井一成(内)-/100
2016 8位 玉大翔(投)90/50
2017 1位 清幸太(内)55/50
2017 2位 西村天裕(投)-/- →【ロ】
2018 1位 吉田輝星(投)55/-
2018 2位 野村佑希(内)120/-
2018 4位 万波中正(外)105/-
2019 1位 河生(投)30/50
2019 2位 立野和明(投)-/-
2020 1位 伊藤大海(投)-/200
2020 2位 五十幡亮汰(外)-/-
2020 6位 今川優馬(外)-/50
2021 1位 達 孝太(投)-/-
2021 2位 有薗直輝(内)-/-
2021 8位 北山亘基(投)-/100
2021 9位 上川畑大悟(内)-/100
2022 1位 矢澤宏太(投・外)-/-
2022 2位 金村尚真(投)-/-

〔育成力〕
1275点(8位)
投手:675点(7位)/ 野手:600点(8位)

〔即戦力獲得力〕
1290点(7位)
投手:940点(5位)/ 野手:350点(6位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
2565点(6位)
投手:1615点(5位)/ 野手:950点(8位)

一時は、安定して、リーグ上位の成績を残していた日本ハムも、ここ7年は、5位4回、最下位2回という成績。
その成績を裏付けるように、前回の統計では1位だった「育成力」のポイントは、8位に落ちた。
(なお、前回は、2008-2020年ドラフト対象ということで、大野・谷元・中島・西川・近藤・上沢といった選手がポイントの対象だった)
万波・清宮・野村の若い主軸3人には大きな可能性を感じるが、一方で、センターラインの不安定さが、長年の低迷の一因だと感じる。
今季の起用を見ると、来季以降も、センターラインの安定がなされるのは、まだかなり先になると思われるが、果たして、球団としてどういうビジョンを描いているかが気になる。
また、日本ハムというと、選手の放出の早さ。
2021年オフの、西川、大田、秋吉への「ノンテンダー」という決断は、その後の各選手の成績を見ると正しかったようにも見えるが、ここ数年の低迷は、リリースの早さに、育成ペースが追いついていないことも一因とも思える。
上記リストで「育成力」ポイントの対象にはなっているものの、今季は一軍の戦力になっていない(あるいは、なりきれていない)選手も多い。
加藤、上沢の去就のみならず、FA取得まではまだ年数がある伊藤大海の今後も気になってしまうぐらいの、球団の選手の保有・入れ替えの方向性は、そろそろ見直すべき時期に来ているようにも思える。


【楽天】
2013 1位 松井裕樹(投)40/200
2013 2位 内田靖人(内)-/-〔引〕
2013 5位 西宮悠介(投)-/50〔引〕
2014 1位 安樂智大(投)110/-
2014 2位 小野 郁(投)-/- →【ロ】
2015 1位 オコエ瑠偉(外)-/- →【巨】
2015 2位 吉持亮汰(内)-/-〔引〕
2015 3位 茂木栄五郎(内)-/200
2015 5位 石橋良太(投)75/-〈外〉
2015 7位 村林一輝(内)45/-
2016 1位 藤平尚真(投)-/-
2016 2位 池田隆英(投)-/- →【日】
2016 3位 田中和基(外)-/140
2016 5位 平(投)40/50 →【D】
2016 9位 高梨雄平(投)-/150 →【巨】
2016 10位 西口直人(投)100/-
2017 1位 近藤弘樹(投)-/- →【ヤ】
2017 2位 岩見雅紀(外・内)-/-〔引〕
2017 3位 山﨑 剛(内)35/-
2018 1位 辰己涼介(外)40/150
2018 2位 太田 (捕)60/-
2018 7位 小郷裕哉(外)85/-
2018 8位 鈴木翔天(投)135/-
2019 1位 小深田大翔(内)40/200
2019 2位 黒川史陽(内)-/-
2019 3位 津留﨑大成(投)-/50
2019 6位 瀧中瞭太(投)-/50
2020 1位 早川隆久(投)-/150
2020 2位 高田孝一(投)-/-
2020 6位  星龍(投)80/-
2021 1位 吉野創士(外)-/-
2021 2位 安田悠馬(捕)-/-
2022 1位 荘司康誠(投)-/50
2022 2位 小孫竜二(投)-/-
2022 3位 渡辺翔太(投)-/100

〔育成力〕
885点(11位)
投手:580点(10位)/ 野手:305点(12位)

〔即戦力獲得力〕
1540点(4位)
投手:850点(7位)/ 野手:690点(4位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
2425点(9位)
投手:1430点(10位)/ 野手:995点(6位)

前回の「育成力」調査では、断トツの最下位。
今回も「育成力」のポイントは最下位となったが、投手で鈴木翔天・内、野手では小郷・村林と、人数は少ないながら、入団後数年を経て一軍の戦力となる選手が出始めてきた。
一方、「即戦力獲得」という部分では、毎年とまではいかないものの、茂木・高梨・辰己・小深田・早川・渡辺翔太と、コンスタントに、主力となる選手を獲得している。
近年は、かなり積極的に、他球団の主力選手を獲得した楽天だったが、結局、優勝にはつながらなかった。
FAなどで獲得したベテラン選手たちの力が下降曲線に入っていることを考えると、現在、少し光明が見え始めている「育成」の部分へのさらなる注力が必要だろう。
特に、ここ数年、獲得した外国人野手がほとんど活躍していないことを考えると、野手の育成は待ったなしといえる状況だと言える。


【巨人】
2013 1位 小林誠司★(捕)150/-
2013 2位 和田 恋(内・外)-/- →【楽】
2013 3位 田口麗斗(投)130/- →【ヤ】
2014 1位 岡本和真★(内)150/-
2014 2位 戸根千明(投)-/100 →【広】
2014 3位 高木勇人(投)-/200 →【西】〔引〕
2015 1位 桜井俊貴(投)30/-〔引〕
2015 2位 重信慎之介(外)-/-
2015 7位 中川皓太(投)170/-
2016 1位 吉川尚輝(内)-/100
2016 2位  世周(投)60/-
2016 6位 大江竜聖(投)120/-
2016 育5 松原聖弥(外)220/-
2017 1位 鍬原拓也(投)30/-
2017 2位 岸田行倫(捕)-/-
2017 3位 大城卓三(捕・内)※ 40/100
2017 5位 田中俊太(内)-/50 →【D】〈外〉
2017 6位 若林晃弘(内・外)-/50
2018 1位 髙橋優貴(投)55/-
2018 2位 増田 陸(内)-/-
2018 6位 戸郷翔征(投)40/100
2019 1位 堀田賢慎(投)-/-
2019 2位 太田 龍(投)-/-〈外〉
2020 1位 平内龍太(投)-/100
2020 2位 山織(投)30/50
2020 5位 秋広優人(外・内)75/-
2021 1位 (投)-/190
2021 2位 山田龍聖(投)-/-
2021 育6 菊地大稀(投)-/100
2022 1位 浅野翔吾(外)-/-
2022 2位 萩尾匡也(外)-/-
2022 4位 門脇 誠(内)-/50
2022 5位 船迫大雅(投)-/50
※大城の2年目の打席数基準は「野手(捕手以外)+捕手の打席数」÷2を適用

〔育成力〕
1300点(7位)
投手:665点(8位)/ 野手:635点(6位)

〔即戦力獲得力〕
1240点(8位)
投手:890点(6位)/ 野手:350点(6位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
2540点(7位)
投手:1555点(6位)/ 野手:985点(7位)

「育成力」「即戦力獲得力」とも、12球団で見ると、中位からやや下と、ここ3年の成績(3位・4位・4位で、勝率も5割前後)を象徴するような結果に。
2022年は、プロ初勝利を挙げた投手の人数が話題になったが、それだけ、投手陣の層が薄くなっているという表れといえ、2023年もその状況は変わらなかった。
一定以上の成績を上げている若手投手はいるが、そのほとんどは、2年目以内に頭角を現している投手。
中川・大江のリリーフ左腕以降、「チームで育てた」とまで言える投手は見当たらず、「投手の育成力」強化がチームの大命題であることがわかる。
野手に関しては、岡本以来、チームでの育成を経ての主力選手がほとんど出てこなかったが(岡本以外だと、上記のリストでは「即戦力獲得力」の対象にしたが大城〔3年目にベストナインを獲得〕、松原ぐらい)、2023年の秋広、また、1年目ではあるが門脇の台頭は、チームの光と言える。
以前のように、FA宣言した選手、あるいは他球団で成績を残した外国人選手の代理人が、こぞって巨人入団を熱望する状況ではなくなった今、投手、野手ともに自チームの育成力を上げていかないと、優勝争いに加わることすら難しいと思われる。


【阪神】
2013 1位 岩貞祐太(投)110/-
2013 2位 横田慎太郎(外)-/-〔引〕
2013 3位 陽川尚将(内・外)35/- →【西】
2013 4位 隆太郎(捕)110/50
2013 6位 岩崎 優(投)200/-
2014 1位 横山雄哉(投)-/-〔引〕
2014 2位 石崎 剛(投)-/- →【ロ】〔引〕
2014 4位 守屋功輝(投)70/-〔引〕
2015 1位 髙山 俊★(外)-/240〈外〉
2015 2位 坂本誠志郎(捕)30/-
2015 4位 望月惇志(投)35/-〈外〉
2015 5位 青柳晃洋★(投)190/-
2016 1位 大山悠輔(内・外)40/100
2016 2位 小野泰己(投)-/100 →【オ】
2016 3位 才木浩人(投)65/-
2016 4位 浜地真澄(投)70/-
2016 5位 糸原健斗(内)-/100
2017 1位 馬場皐輔(投)30/-
2017 2位 髙橋遥人(投)-/50
2017 4位 島田海吏(外)35/-
2018 1位 近本光司★(外)-/240
2018 2位 小幡竜平(内)-/-
2018 3位 木浪聖也(内)-/200
2018 6位 湯浅京己(投)120/-
2019 1位 西 純矢(投)-/-
2019 2位 井上広大(外)-/-
2019 3位 及川雅貴(投)-/50
2020 1位 佐藤輝明(内・外)-/200
2020 2位 伊藤将司(投)-/200
2020 5位 村上頌樹(投)115/-
2020 6位 中野拓夢(内)-/240
2020 8位 石井大智(投)90/-
2021 1位 森木大智(投)-/-
2021 2位 鈴木勇斗(投)-/-
2021 3位 桐敷拓馬(投)-/50
2022 1位 森下翔太(外)-/100
2022 2位 門別啓人(投)-/-

〔育成力〕
1345点(6位)
投手:1095点(1位)/ 野手:250点(12位)

〔即戦力獲得力〕
1920点(2位)
投手:450点(12位)/ 野手:1470点(1位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
3265点(2位)
投手:1545点(7位)/ 野手:1720点(1位)

2023年、18年ぶりのリーグ優勝を果たした阪神。
前回「育成力」を調べた際にも書いたが、2016年以降で見ると、2年目以内に主力となっていた野手の人数は12球団で最も多かった。
前回の記事を書いたのは、序盤の大失速が響いて、まだ断トツで最下位だった2022年5月だったが、その際、「今季、頭角を現してきつつある若手投手たちの台頭が、うまくかみ合っていけば、(今季序盤の戦いからするとファンは信じきれないところもあるかもしれないが)近い将来のリーグ優勝もあり得るのではないか」と書いた。
その1年後、実際にリーグ優勝を果たしたことを考えると、即戦力獲得力の高さが、優勝を大きく支えた要因だと言える。
ただし、「育成力」「即戦力獲得力」の内容を見ると、投手・野手の割合が真逆である。
「育成力」のポイントの大半は、投手によるもの(投手…12球団中1位、野手…12位)。
一方、「即戦力獲得力」の大半は、野手によるもの(投手…12位、野手…1位)。
結果、「育成力+即戦力獲得力」は、12球団2位となり、同ポイント1位のオリックスとともに、2023年は、圧倒的な強さを見せてのリーグ優勝を成し遂げた。
ロッテのところで同様のことを書いたが、投手で、プロ入り後の飛躍を実現したいならば、阪神がおすすめといったところか。
なお、まだ主力クラスには至っていないが、投手では西純矢・森木・門別、野手では前川など、将来が楽しみな選手も多い。
オリックスと同じく、その強さは、今季だけにとどまることなく、しばらく続きそうな感もある。


【広島】
2013 1位 大瀬良大地★(投)-/240
2013 2位 九里亜蓮★(投)160/-
2013 3位 田中広輔(内)40/150
2014 1位 野間峻祥(外)110/-
2014 2位 薮田和樹(投)100/-〈外〉
2014 3位 塹江敦哉(投)130/-
2015 1位 岡田明丈(投)-/100〈外〉
2015 2位 横山弘樹(投)-/-〔引〕
2015 5位 西川龍馬(外・内)150/-
2016 1位 矢崎拓也(投)110/-
2016 2位 高橋昂也(投)-/-
2016 3位 床田寛樹(投)130/-
2016 4位 坂倉将吾(捕・内)140/-
2016 5位 アドゥワ(投)-/100
2017 1位 中村奨成(捕・外)-/-
2017 2位 山口 翔(投)-/-〔引〕
2017 3位 ケムナ誠(投)65/-
2017 5位 遠藤淳志(投)115/-
2018 1位 小園海斗(内)110/-
2018 2位 島颯太郎(投)100/50
2018 3位  晃汰(内)65/-
2019 1位 森下暢仁★(投)-/240
2019 2位 宇草孔基(外)-/-
2019 6位 玉村昇悟(投)-/50
2020 1位 栗林良吏(投)-/240
2020 2位 森浦大輔(投)-/200
2020 3位 大道温貴(投)35/-
2021 1位 黒原拓未(投)-/-
2021 2位 森 翔平(投)-/-
2021 5位 松本竜也(投)-/100
2022 1位 斉藤優汰(投)-/-
2022 2位 内田湘大(内)-/-

〔育成力〕
1560点(2位)
投手:945点(2位)/ 野手:615点(7位)

〔即戦力獲得力〕
1470点(6位)
投手:1320点(1位)/ 野手:150点(10位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
3030点(3位)
投手:2265点(1位)/ 野手:765点(11位)

2016~2018年の3連覇以降は、4年連続Bクラスと、下降傾向にあった広島。
ただ、坂倉・小園・床田らが主力選手になるなど、新たな萌芽も見られ、前回「育成力」の記事を書いた際は阪神と同じく、「地道に『育成』を続けているその姿勢は、今季も含め、再び優勝を勝ち取る十分な土台となると思う」と、ポジティブな展望を書いた。
結果、昨年は5位に終わったが、新井監督が就任した今年、貯金9での2位となり、5年ぶりのAクラス入りを果たした。
「育成力+即戦力獲得力」のポイントは、オリックス、阪神に次ぐ、3位。
その詳細を見ていくと、大瀬良・森下・栗林と、いわゆる「大当たり」と言える即戦力の投手の獲得が目立つ。
その他、「育成力」の点でも、投手の戦力化が目立ち、西川・小園・坂倉の存在がありながら、野手の「育成力+即戦力獲得力」ポイントは12球団11位。
現在の主力野手が30歳以上が多いことを考えると、もう少し、野手の戦力化ベースを上げていきたいところか。
30オーバーの野手陣の顔ぶれを見ると、まだまだ活躍しそうな感もあるが、故障欠場が目立ち始めている選手もおり、このあたり、今後、新井監督の選手起用の腕が試されるところとも言えそう。


【DeNA】
2013 1位 柿田裕太(投)-/-〔引〕
2013 2位 平田真吾(投)90/-〈外〉
2013 3位 嶺井博希(捕)65/- →【ソ】
2013 4位 三上朋也(投)-/100 →【巨】〈外〉
2013 5位 関根大気(外)75/-
2013 育1 砂田毅樹(投)220/- →【中】
2014 1位 山﨑康晃★(投)-/240
2014 2位 石田健大(投)-/100
2014 3位 倉本寿彦(内)-/150〔引〕
2015 1位 今永昇太(投)40/200
2015 2位 熊原健人(投)-/- →【楽】〔引〕
2015 3位 柴田竜拓(内)65/-
2015 4位 戸柱恭孝(捕)-/200
2016 1位 濵口遥大(投)-/100
2016 2位 水野滉也(投)-/-〔引〕
2016 9位 佐野恵太★(外・内)230/-
2017 1位  克樹(投)-/140
2017 2位 神里和毅(外)-/150
2017 8位 楠本泰史(外)45/-
2018 1位 上茶谷大河(投)-/100
2018 2位 伊藤裕季也(内)-/- →【楽】
2018 3位 大貫晋一(投)-/100
2019 1位 森 敬斗(内)-/-
2019 2位 坂本裕哉(投)-/-
2019 3位 (投)35/100
2020 1位 入江大生(投)-/100
2020 2位 牧 秀悟★(内)-/240
2021 1位 小園健太(投)-/-
2021 2位 徳山壮磨(投)-/-
2022 1位 松尾汐恩(捕)-/-
2022 2位 吉野光樹(投)-/-

〔育成力〕
865点(12位)
投手:385点(11位) / 野手:480点(10位)

〔即戦力獲得力〕
2020点(1位)
投手:1280点(2位)/ 野手:740点(3位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
2885点(4位)
投手:1665点(4位)/ 野手:1220点(3位)

「即戦力獲得力」は、堂々の12球団トップ。一方、「育成力」は12球団中最下位と、真逆の結果となった。
まず、「即戦力獲得」の部分を見ていくと、2014~2017年ドラフト組の、即戦力化の確率の高さが際立つ。
その後、少しペースダウンした感もあったが、2020年ドラフトでは、2位の牧が、いまやリーグを代表する選手になるまでの選手に。
ただし、2019年以降は、入江をのぞいて、期待していた大学・社会人出身の投手がほとんど戦力になっておらず、この先のチームの投手力に不安を覚えるところ。
一方、「育成」の視点から見ていくと、この10年で「育成」して主力化したと言えるのは、野手では佐野、投手では砂田ぐらい(今季、関根が10年目でのブレイクを果たしたが)で、本当に育っていない。
2023シーズンでは、石川・宮城が可能性を感じる投球を見せたが、他球団と比べると、二軍からの新戦力輩出ペースは、まだまだ遅い。
そうしたなか、森・小園・松尾のドラフト1位組を、一軍の主力にできるかが、今後のDeNAの「育成力」を測る試金石といえるだろう。
阪神、広島の後塵を拝した2023年は、試合終盤での「あと一人」の戦力の不足を感じる試合が多かった。
今後、1998年以来の優勝を成し遂げたとして、果たしてその時はどんなラインアップになっているだろうか。


【ヤクルト】
2013 1位 杉浦稔大(投)-/- →【日】
2013 2位 西浦直亨(内)120/- →【D】
2013 3位 秋吉 亮(投)-/200 →【日→ソ】〔引〕
2013 6位 藤井亮太(内・外・捕)40/-〔引〕
2014 1位 竹下真吾(投)-/-〔引〕
2014 2位 風張 蓮(投)60/- →【D】〔引〕
2015 1位 原 樹理(投)-/100
2015 2位 廣岡大志(内・外)-/- →【巨→オ】
2015 3位 高橋奎二(投)65/-
2015 5位 山崎晃大朗(外)150/-
2016 1位 寺島成輝(投)-/-〔引〕
2016 2位  知弥(投)-/100
2016 3位 梅野雄吾(投)130/-
2016 4位 中尾 (投)-/100〔引〕
2017 1位 村上宗隆(内)-/140
2017 2位 大下佑馬(投)-/-〈外〉
2017 4位 塩見泰隆★(外)180/-
2018 1位 清水 (投)-/140
2018 2位 中山翔太(外)-/-〔引〕
2018 4位 濱田太貴(外)35/-
2018 5位 坂本光士郎(投)40/- →【ロ】
2019 1位 奥川恭伸(投)-/50
2019 2位 吉田大喜(投)-/-
2019 4位 大西広樹(投)70/-
2019 5位 長岡秀樹★(内)190/-
2020 1位 木澤尚文(投)-/100
2020 2位 山野太一(投)-/-
2020 3位 内山壮真(捕・外)35/-
2021 1位 山下 輝(投)-/-
2021 2位 丸山和郁(外)-/-
2022 1位 吉村貢司郎(投)-/-
2022 2位 西村瑠伊斗(外)-/-

〔育成力〕
1115点(10位)
投手:365点(12位)/ 野手:750点(3位)

〔即戦力獲得力〕
930点(10位)
投手:790点(8位)/ 野手:140点(11位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
2045点(12位)
投手:1155点(12位)/ 野手:890点(10位)

前回の統計では、「育成力」ポイントが、12球団中11位だったヤクルト。
今回は、対象期間を短くし、また、準主力クラスについてもポイント化したが、「育成力」は、12球団中10位と、大幅な伸長は見られなかった。
また、「即戦力獲得力」も、12球団中10位で、「育成力+即戦力獲得力」ポイントは、12球団中最下位。
今季、下位に低迷したことで、首脳陣への不満を抱えているヤクルトファンは多いもしれないが、このポイントの低さを見ると、一昨年、昨年の連覇は、いかに高津監督の選手のやりくりが巧かったかの表れとも言える。
投手、野手ともにポイントが低いので、いずれも強化が必要ではあるが、より深刻なのは、投手の方か。
特に、先発ローテを複数年担える投手が全く育っていない。そして、全く獲得できていない。
これが、チームの「育成力」の問題なのか、それとも「戦力獲得眼」の問題なのかを精査することも必要だろう。
ここ10年で、リーグ優勝3回、最下位4回(今季は5位だったが、最終戦で最下位を免れるというシーズンだった)と非常に浮き沈みの激しいヤクルト。
明らかに、その大きな原因である「育成力」「即戦力獲得力」の改善がなされない限り、今後も苦しいシーズンが続くと思われる。


【中日】
2013 1位 鈴木翔太(投)-/- →【神】〔引〕
2013 2位 又吉克樹(投)-/200 →【ソ】
2013 5位 祖父江大輔(投)40/100
2014 1位 野村亮介(投)-/-〔引〕
2014 2位 浜田智博(投)-/-〔引〕
2014 5位 加藤匠馬(捕)40/- →【ロ→中】
2015 1位 小笠原慎之介(投)-/100
2015 2位 佐藤 優(投)30/-〔引〕
2015 3位 木下拓哉(捕)130/-
2015 4位 福 敬登★(投)180/-
2015 5位 阿部寿樹(内)150/- →【楽】
2016 1位 柳 裕也★(投)150/-
2016 2位 京田陽太★(内)-/240 →【D】
2016 4位 笠原祥太郎(投)-/50 →【D】〈外〉
2016 5位 藤嶋健人(投)150/-
2017 1位 鈴木博志(投)-/150
2017 2位 石川 翔(投)-/-
2017 4位 清水達也(投)140/-
2018 1位 根尾 昂(投・野)-/-
2018 2位 梅津晃大(投)-/-
2018 3位 勝野昌慶(投)65/-
2019 1位 石川昂弥(内)55/-
2019 2位 橋本侑樹(投)-/-
2019 5位 岡林勇希(外)190/-
2020 1位 髙橋宏斗(投)-/100
2020 2位 森 博人(投)-/-
2020 3位 空(内)35/-
2021 1位 ブライト健太(外)-/-
2021 2位 鵜飼航丞(外)-/-
2022 1位 仲地礼亜(投)-/-
2022 2位 村松開人(内)-/50
2022 7位 福永裕基(内)-/50
2022 育1 松山晋也(投)-/50

〔育成力〕
1355点(5位)
投手:755点(6位)/ 野手:600点(8位)

〔即戦力獲得力〕
1090点(9位)
投手:750点(9位)/ 野手:340点(8位)

〔育成力+即戦力獲得力〕
2445点(8位)
投手:1505点(8位)/ 野手:940点(9位)

2000年代の強さはどこへやら。ここ10年のプロ野球で、最も低迷している球団といっていい、中日。
ただ、「育成力」「即戦力獲得力」ともに、そこまで悪い数字ではない。となると、低迷の要因は、単なる戦力不足とも言えないか。
中日というチームを考えたときに、一つの大きなポイントが、バンテリンドーム(ナゴヤドーム)の広さ。
広いということで、より長打力のある選手を求める思いが湧いてくる一方で、その選手の守備が悪かったときのマイナスの影響も頭をよぎる。
そうした要因を考えると、中日に求められるのは、主軸を打てる中距離打者(ある程度のスピードを持っていれば、なお良し)ではないかという結論に行きつく。
かつて主軸を張った、福留、平田、森野。こうした選手を獲得できていない、あるいは育てられていないことが、現在の中日の低迷の一因ではないかと考えられる。
現在のメンバーを見ると、高橋周平が、その座に座り続けなければいけないところだったが、30歳を前にして、出場数を徐々に減らしている状況。
どちらかというと、いわゆる「小兵タイプ」の獲得・台頭が目立つ中日だが、「スピードのある中距離打者」の獲得・育成を意識することが、現況の打破につながるようにも思える。

----------------------

以上、チーム別の内訳を見てきましたが、改めて各球団のポイントを並べてみると、下記のようになります(区切り線は、上位・中位・下位のイメージでつけてみたものです)。

【育成力】
1位 1670点 ロッテ
2位 1560点 広島
3位 1545点 オリックス
4位 1490点 ソフトバンク
--------
5位 1355点 中日
6位 1345点 阪神
7位 1300点 巨人
8位 1275点 日本ハム
9位 1260点 西武
--------
10位 1115点 ヤクルト
11位 885点 楽天
12位 865点 DeNA

【即戦力獲得力】
1位 2020点 DeNA
2位 1920点 阪神
3位 1840点 オリックス
--------
4位 1540点 楽天
5位 1530点 西武
6位 1470点 広島
--------
7位 1290点 日本ハム
8位 1240点 巨人
9位 1090点 中日
--------
10位 930点 ヤクルト
11位 740点 ロッテ
12位 690点 ソフトバンク

【育成力+即戦力獲得力】
1位 3405点 オリックス
2位 3265点 阪神
--------
3位 3030点 広島
4位 2885点 DeNA
5位 2790点 西武
--------
6位 2565点 日本ハム
7位 2540点 巨人
8位 2445点 中日
9位 2425点 楽天
10位 2410点 ロッテ
--------
11位 2180点 ソフトバンク
12位 2045点 ヤクルト

「育成力」はロッテ・広島・オリックスが上位に、「即戦力獲得力」はDeNA・阪神・オリックスが上位に、そして、「育成力」と「即戦力獲得力」の合計は、今季、2位を大きく引き離しての優勝を果たした、オリックスと阪神が、1位・2位となりました。

今回のリストでは、主力化・準主力化した選手と、ドラフト1位・2位指名の選手のみを掲載しましたが、実際、過去のドラフト指名選手の成績を辿っていくと、大半の選手がプロで実績を残せずやめていくという現実を、否応なく思い知らされます。

一方、今回、「育成力」「即戦力獲得力」で上位となった各チームも、これまで、数多の失敗を経ての「現在」とも言えるでしょう。

プロ野球、ひいてはアマチュア野球も含めた、野球に関わるさまざまな人が、さまざまな経験をしながら、現在のプロ野球が作られている。
そんなことを思いながら、今回の記事を終わりにしたいと思います。

(★追記:2024年3月に、その後のタイトル受賞や選手異動などを反映させた改訂版(プロ野球12球団 「育成力」「即戦力獲得力」ランキング(2024年開幕直前版))をアップしました)

by momiageyokohama | 2023-10-25 01:37 | 野球(全般) | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、21年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


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