横浜DeNA 交流戦を終えて。「横浜優勝」に向けての、今後の注目点。
2023年 06月 21日
石田 E B A B C-E A C C-C
ガゼ E B C B B-E C A E C-
濵口 E E E--E-----E
平良 B-B E--E A-E--
東 A B-B A E B E A B--
今永 ---A A E E B A A A-
大貫 ---C E---A-B B
バウ ----A E E-B A A A
※金曜~翌週木曜を1ローテと見た、全12週の成績。ただし、バウアーの6/14登板は、第11週だが、中4日での登板のため、第12週に組み込んで記載。
※上記8名のほか、笠原、上茶谷が、先発として各1試合登板。
序盤は、長期故障離脱からの復帰組である東と平良が、不安定な部分も多かった先発陣を引っ張る形。
第4週からは今永が復帰し、第6・7週を除くと、エースと呼ぶにふさわしい投球を見せる。
また、シーズン当初は陣容に入っていなかった大貫・バウアーも、第9週ぐらいから、安定した投球を見せ始める。
一方、序盤以降も東が安定した投球を続けているのに対し、故障明け1年目の平良の成績は下降傾向。ガゼルマンも、序盤に比べると数字を落とす。
そうしたなか、石田は5回1失点ペースの登板が続いている(先発登板10試合は、ガゼルマンと並び、チーム最多)。
平良の成績下降、ガゼルマンの3.78という防御率をみると、現状は、5~6名のある程度安定した投手で「6つ」の枠を回しているとも言える。
そう考えると、他の投手が入り込む余地はまだあり、今後、新たな先発投手の台頭を期待したいところ。
バウアーの中4日希望、また、雨天中止や、相手チームとの相性を考えての投手起用策も考えられるため、今後も、各投手、毎回、登板間隔が異なる状況が続くと思われるが、首脳陣には、各投手の状態の適切なチェック、さらには、メンタル部分のフォローも求められるところかもしれない。
3. 「外野の一角」の穴
交流戦の日本ハム戦初戦で、「1番・関根」が2安打3打点、「2番・桑原」が3安打2打点と活躍したのを見て、「これで、ようやく理想の打線の形ができた」と思った。
しかし翌日、桑原が左脚肉離れで抹消。「理想の打線」は、現時点では、1試合で終わってしまった。
その後、スタメン2番には、蝦名(3試合)、大田(1試合)、楠本(1試合)が入ったが、トータルの成績は、17打数ノーヒット(四球1、死球3)。打撃面では、桑原不在の穴を全く埋められなかった。
現在の横浜は、ソトが不調であれば、佐野がファーストに入り、外野の一角が空くケースもある。
桑原が不調とみなされたときは、スタメンを外れることもあり、現レギュラー陣以外にチャンスが無いわけではない。
しかし、スタメンの座を狙う立場にいるはずの外野陣の打率が、総じて非常に低い。
神里-.167、大田-.125、昇格したばかりという事情はあるにせよ、蝦名が.083。そして、本来レギュラー陣に食い込む一番手といっていい楠本も、代打出場時を除くと、打率は.105である(代打成績は .333)。
この状況では、過剰気味な外野陣にチャンスを与えることが目的だった佐野のファースト起用も、あまり意味がなくなる。さらに、たとえソトの調子が上がらなくても起用せざるを得ないということにもつながる。
なお、「今季、中日で大ブレイクを果たした細川がいれば」という意見もあるだろうが、細川の活躍に関しては、中日・和田コーチとの出会いが大きかったのではと思っている。
いずれにせよ、桑原が復帰すれば、外野の枠が再び埋まる状態となる。
もし、オースティンがファーストを守れる状況になれば、さらに、現レギュラー以外の選手の出場機会は限られていく。
大袈裟ではなく、「現在おかれている状況は、野球選手を続けられるかということにも繋がっている」という意識を、レギュラー以外の外野手陣がどれだけ持てるか。
それこそ、一時期は選手生活の崖っぷちまで追い込まれた外野手が10年目にしてレギュラーを掴む姿を、今季間近で見ているだけに、現在、控えに甘んじている選手たちの意識の変化に期待したいところであり、かつ、そのことが、本当の意味のチームの強さにも繋がっていくように思う。
4. ショート争いの今後と、宮﨑不在時の大きすぎる穴
開幕時点では、森を我慢して起用するかと思ったショート争いだが、開幕3試合目で、早くも森ではなく京田をスタメンに起用。
その後、しばらく林を起用していた時期もあったが、4月中旬からは、ほぼ、京田か大和がスタメンを張っている。
最も多く出場しているのは京田だが、打率.233は高い数字とは言えず。守備範囲の広さを見せる場面もあるが、余裕がある場面での送球が弱くなる傾向には、不安を感じる。
また、得点圏打率(.139)では、大和(20打数8安打の.400。7打点)に大きく差をつけられており、打撃面においては、大和のインパクトの方が強い。
そうしたなか、森が約2ヶ月ぶりに一軍登録。
交流戦最終戦では、代打でヒットを放ち、絶対に刺されてはいけない場面での盗塁も決めた。
今季が4年目のシーズン。
京田が29歳であることを考えると、もしこのままレギュラーを獲れないとなると、入団時、一部にあった外野へのコンバートといった意見も再燃してくるかもしれない。
なお、昨年YouTubeに出演した石井琢朗コーチが、森の今後のポイントとして、「野球への集中」を挙げていた。
その石井コーチは、プロ入り3年目オフからの野手転向にもかかわらず、4年目の後半にはレギュラーの座に就いている。
もう一つ、内野陣で気になるのが、宮﨑の出場具合。
これまで、62試合中13試合でスタメンを外れている(青柳回避のための欠場もあるが)。
試合終盤に退くケースも結構あり、おそらく抱えているだろう故障の程度を考えると、今後もこうしたペースでの出場が続くと思われる。
問題は、宮﨑欠場時、サードで出場する選手との打撃面での圧倒的な差。
もちろん、宮﨑に匹敵するような打撃力を望むのは厳しいが、これまでの、宮﨑→京田、あるいは林への変更は、相手チームにとっては、かなりプレッシャーが低減される状況だったと言えるだろう。
この部分も、外野陣と同じく、今季スタメン1試合に留まっている柴田を含め、長いシーズンにおいてリーグ優勝を勝ち取るには、控え野手陣の打撃力の底上げが必須。
実は、最後に優勝できるか否かを分けるのは、控え陣の層の差だったりもする。
5. 阪神戦
横浜DeNAが上位に進出するにあたってポイントとなるのは、やはり阪神戦。
それは、今季、交流戦終了時点で阪神が首位に立っているからだけではない。
横浜にとって、過去に遡っても、圧倒的に相性が悪いチームだからである。
2002年から2021年までの20年間で、横浜が阪神に勝ち越したのは、わずか2度。
Aクラスに3度入ったラミレス監督時代も、阪神には一度も勝ち越せず。
古くは、80年代後期から90年代前半の「阪神暗黒時代」と言われた時期ですら、横浜(大洋)は阪神に相性が悪かった。
一方で、横浜が優勝した1998年は、開幕の3タテに始まり、19勝8敗と大きく勝ち越し。その後、2001年まで連続してAクラスに入ったが、それらのシーズンはすべて阪神に勝ち越している。
また、9シーズンぶりに勝ち越した昨年(2022年)は、チーム自体の順位も2位となった。
今季のここまでの対戦は、横浜の2勝6敗。
これまでの阪神戦のパターンとしては、浜スタでは、甲子園に比べてかなり狭いことで阪神打線が楽に打てるのか、本塁打を数多く打たれて敗戦。
逆に、甲子園では、ロースコアになるものの、終盤のブルペン陣の力の差によって接戦を落とす、という展開が多かった。
ただ、今季は、京セラドーム・甲子園で負けた6戦すべてで6失点以上を喫しており、敗因を改めて分析しておく必要があるだろう。
一方、例年強力である阪神ブルペン陣が、今年は、現時点では時折、綻びを見せている。
その代わりというわけではないが、防御率1点台の才木・大竹・村上、さらに故障から復帰した伊藤将らが並ぶ先発陣は強力(交流戦明け最初のゲームは、ビーズリー、伊藤、才木の3人が先発との報道)。
いずれにせよ、横浜としては、昨年から抜群の勝率を誇る浜スタでの戦いを、まずは取りたい。
横浜戦に格別強い大山を完全に抑えることは難しい可能性もあるが、その前後を打つノイジー、佐藤輝が、他球団との試合と比して横浜戦でかなり打っている(ノイジー:通算.237、対横浜.382、佐藤輝:通算.233、対横浜.370)ので、この2選手への対策は必須。
また、安定度の高い阪神先発陣を、1イニングでも早い回で下ろす展開に持って行きたい。
6月は、交流戦明け初戦の3試合(浜スタ 3)、7月も3試合(倉敷 1、甲子園 2)のみだが、勝負所となる8月に、8試合(浜スタ 6、甲子園 2)の阪神戦が予定されている(9月は甲子園で2試合)。
優勝を争う可能性が高いチームでもあるだけに、戦って「横浜、強し」の印象を与えたいところ。そのことが、直接対決の試合だけでなく、他チームとの対戦時にも、相手チームへのプレッシャーになったりもする。
シーズン残り81試合。
本当の「横浜優勝」を成し遂げるには、まだまだ、山を越えていく必要がある。



























