人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2020シーズン順位予想 振り返り -何が当たり、何を外したか-

2021年も、はや3週間経っての、今年初投稿です。

2005年に本ブログを始めてから、今年で17年目に突入。

ここ数年は、ほぼ月1ペースでの投稿となっていますが、今年もいろいろな角度から野球、スポーツを楽しめる記事が書ければと思っています。

そんな2021年最初のテーマは、日本で一番遅いかもしれない(^^)、2020シーズン順位予想の振り返り。

ブログを書いていると、どうしても自説の強調に走ってしまいがちになりますが、予想が違っていたときは、素直に見立てが違っていたことを認める心も大事。

ということで、予想時には、「答え合わせは、また5か月後に」と書きましたが、7か月経っての答え合わせを。

2020年の開幕前、予想した順位は下記の通りでした。

〔パ・リーグ〕
1位 東北楽天
2位 埼玉西武
3位 福岡ソフトバンク
4位 千葉ロッテ
5位 オリックス
6位 北海道日本ハム

〔セ・リーグ〕
1位 横浜DeNA
2位 阪神
3位 巨人
4位 中日
5位 広島
6位 東京ヤクルト

そして、実際の順位は下記のように。
(〇は的中、△は1位差、×は2位以上の差。括弧内の数字は、首位とのゲーム差)

〔パ・リーグ〕
1位 × 福岡ソフトバンク
2位 × 千葉ロッテ(14.0)
3位 △ 埼玉西武(15.5)
4位 × 東北楽天(16.5)
5位 △ 北海道日本ハム(20.0)
6位 △ オリックス(27.0)

〔セ・リーグ〕
1位 × 巨人
2位 〇 阪神(7.5)
3位 △ 中日(8.5)
4位 × 横浜DeNA(12.0)
5位 〇 広島(13.0)
6位 〇 東京ヤクルト(25.0)

結果的に、パ・リーグは千葉ロッテと東北楽天、セ・リーグは巨人とDeNAの順位を大きく外すことになりました。
ということで、予想の反省を含め、各チームについて見ていきたいと思いますが、その前に一つ。

「1位、2位、3位……」という順位の付け方は、実はゲーム差の開きが反映されにくかったりもします。
そこで、ゲーム差を反映させた順位というのも計算してみました。
計算方法は、1位と6位はそのまま。一方、2位から5位については、「(1位と6位のゲーム差)÷5」を分母として、1位から当該チームまでのゲーム差を割った数字を、1にプラスしていきました。名称をつけるなら、「ゲーム差順位」とでも言えるでしょうか。
そんなゲーム差順位は、下記のようになります。

〔パ・リーグ〕
1.0 福岡ソフトバンク
3.6 千葉ロッテ
3.9 埼玉西武
4.1 東北楽天
4.7 北海道日本ハム
6.0 オリックス

〔セ・リーグ〕
1.0 巨人
2.5 阪神
2.7 中日
3.4 横浜DeNA
3.6 広島
6.0 ヤクルト

順位決定後には勝敗にこだわらない試合などもあったかもしれませんが、それを差し引いても、実際の順位に比べて、より各チームの差を反映した順位になっているように思います。
上記の数字を見ると、両リーグとも、2位から5位までの数値がかなり詰まっています。
そして、パ・リーグでは、いかに福岡ソフトバンクが2位以下を大きく引き離したか、一方セ・リーグでは、広島が5位という順位ほど下位ではないことがわかります。

シーズン終了後には日刊スポーツで順位予想の当たり外れチェック(権藤氏が、セ・リーグ全チーム的中、パ・リーグも1位と6位を当てて2~5位もすべて順位1差の誤差と、ぶっちぎりのトップ)、また、CS「プロ野球ニュース」では恒例の順位予想反省会をやってましたが、上記の「ゲーム差順位」との照合だと、よりどれだけ予想が当たったか(外れたか)がはっきりするかと思います。

では、各球団についての振り返りを。
(「  」で囲った部分は、順位予想時に書いたポイント)


〔パ・リーグ〕

【福岡ソフトバンク】 予想3位 → 実際1位

「グラシアル・デスパイネの不在。いくら層が厚いといっても、この2人がいないのは痛い。また、他の主力も必ずといっていいほど、故障するのが近年の傾向」といった理由で、3位と予想。
その予想通り、中盤までは、思ったより勝ち星を重ねられなかった印象がありましたが、10月上旬から一気にスパート。10月10日から10月31日までは、なんと18勝1敗。さらに、10月10日からプレーオフ、日本シリーズまでで27勝3敗と、圧倒的過ぎる強さで日本一となりました。
順位を外した理由は、ソフトバンクという球団の選手の育成力の高さを甘く見ていたことでしょうか。個々の選手の成績を見ると前年から大きく成績を落としている選手も多いのですが、栗原・周東のここまでの活躍は予想していませんでした。
また、投手陣では、東浜(2勝2敗→9勝2敗)、和田(4勝4敗→8勝1敗)、石川(0勝0敗→11勝3敗)と、実績のある選手たちの復活も想像以上でした。
なお、リリーフ陣については「甲斐野のいないリリーフ陣にも不安」と書きましたが、高橋礼の配置転換でカバー。さらに、前半戦苦しいときを支えた板東、勝ちパターンでの登板も増えてきた泉、将来の可能性を大きく感じさせる杉山といった投手の存在に、改めてこのチームの層の厚さを感じたシーズンでもありました。

【千葉ロッテ】 予想4位 → 実際2位

今年のパ・リーグを一番盛り上げたチームといってもいいチーム。
最後、新型コロナウイルス感染による選手大量離脱で、ソフトバンクに大きく離されましたが、大健闘といっていいシーズンでした。
開幕前は「FAで獲得した福田は魅力的な選手だが、故障も多い選手。また、チーム主軸の中村・井上は、他球団の主軸と比べると、数字に物足りなさがある」と見立て。実際、この3選手は期待ほどの結果は残せず。加えて、レアード、荻野も離脱。
そうしたなか、攻撃に関しては、四球の多さが目立ちました(リーム打率.235はリーグ最下位も、四球491はリーグトップで、出塁率.326はリーグ3位)。
一方、「光明は、実績のある外国人投手を獲得した」こととしたリリーフ陣については、ジャクソンの予想外の退団やハーマンの終盤での離脱があったものの、7月末に一軍昇格した唐川、そして9月に電撃加入した澤村が防御率1点台の活躍を見せ、前年に比べ、救援陣の防御率が大きく改善されました。
また、先発陣は、「さらなる進化に期待」とした種市は故障離脱してしまったものの、美馬の加入、そして小島・中村稔が大きくイニング数を伸ばしたこともあり、シーズン通して、ある程度落ち着いた戦いができたように感じました。
井口監督も、3年目のシーズンとなり、和田の抜擢や、安田や藤原の起用の仕方など、かなりチームの状況を把握しての選手起用をしていた印象。その選手把握力を感じ取れなかったことが、予想を外した要因と言えるかもしれません。
なお、対戦成績で言うと、リーグ唯一のソフトバンク戦勝ち越し(12勝11敗1分け。10月9日までに限って言えば11勝4敗1分け)。そして、オリックス戦での膨大な貯金(18勝5敗)が大きかったとも言えるでしょう。

【埼玉西武】 予想2位 → 実際3位

シーズン前は、「誰もが指摘する、投手陣の弱さと、その弱さを補って余りある打線の凄さ」と評した西武。
しかし、ここまで打てなくなるというのは全くの予想外でした(チーム打率は、前年の.265から.238に。試合数が減ったとはいえ、本塁打・打点も、174本塁打・718打点→107本塁打・459打点と激減)。
また、「主力野手が抜けても、また次々に若手が出てくるのが、このチームの魅力」と書きましたが、さすがに秋山の穴は簡単には埋まらず。シーズン終盤、栗山が四番に座らざるを得ないところに、2020シーズンの苦しさが見てとれました。
一方で、ブルペン陣の安定も予想外。そう考えると、順位予想とのズレは1位分でしたが、内容的には予想を大きく外したと言えます。
なお、「3連覇へのポイントは、今井・髙橋光の成長」と書きましたが、両投手、明暗が分かれました(高橋は、あわやノーヒットノーランの試合などもあり、自身初の防御率3点台で、規定投球回にも到達。一方、今井は防御率6点台で、中盤からは救援登板も)。いずれにしても、ニールが大きく成績を落としたこともあり、先発投手のやりくりに苦労したシーズンでもありました。
野手陣に話を戻すと、2021年は、新外国人獲得はなく、スパンジェンバーグ、メヒアの両外国人野手は残留、とメンバーはあまり変わらない様相。そうしたなか、川越、鈴木将平、山田、愛斗、そして新入団の渡部がどれぐらい成長できるかが、2022年以降も含めて、チームの順位を左右するといってもいいでしょう。

【東北楽天】 予想1位 → 実際4位

前年の浅村に続き、鈴木大地をFAで獲得。その他にも涌井、牧田、ロメロと「投打とも相当の補強」をしたことで、優勝と予想。「監督としての手腕は未知数」の三木監督への期待もありました。
序盤は好調。高梨、ウィーラーの放出も問題ないと見ていましたが……。
結果的に予想を大きく外した要因は、安定していると見ていたブルペン陣が、実は脆かったこと。
前年の各投手の安定、さらには牧田・シャギワらの加入で、松井の先発転向も問題なしと見ていましたが、その見立ては大きく外れました。
抑えに期待した森原が不振。さらに前年は安定していた宋家豪、そして期待していたシャギワも防御率5点台以上と、ハーマン・高梨の放出、そして松井の先発転向が完全に裏目に出た形となりました。
また、野手陣については、「各ポジション、レギュラーが離脱しても、ある程度替えがきく選手がいるのが強み」と書きましたが、前年に打点・本塁打チームトップ(33本塁打・95打点)のブラッシュのここまでの不振(2本塁打・18打点)は予想外。活躍した新外国人選手の次の年の成績を予想する難しさも感じました。
結果、三木監督は1年で退任し、石井GMが監督を兼任することに(三木監督は再び二軍監督に)。
1年ごとに体制が代わるこのチームの順位は、2021年も予想するのが難しそうです。

【北海道日本ハム】 予想6位 → 実際5位

順位が完全一致というわけではありませんでしたが、下位に沈むだろうという予想はほぼ当たり。そう予想した大きな理由は、継投の「型」の無さ。「ショートスターター採用の投手起用も、目先の勝ち星よりも勝てる先発投手の育成の方が大事ではという思いが拭えない」と書きましたが、2020年も、若手投手が順調に育っているとは言い難いシーズンでした。
加えて、2020年は救援陣が不安定。13年連続50試合以上登板を記録した宮西こそ安定(防御率2.05)していたものの、秋吉、公文がそれぞれ防御率6点台、7点台。その他のリリーフ陣も軒並み防御率3~4点台と、安定度に欠けました。
野手陣については、「5番以降の打線の期待値が低い」と書きましたが、2020年は大田を2番から5番(あるいは6番)に。渡邉諒が安定した成績を残すようになったことで6番まで得点の期待が持てましたが、7番以降は、得点の期待値が格段に落ちました。
2019年にレアードが抜けたサード、同じく中島卓が大きく成績を落としたショートの穴は今年も埋まらず。
また、サード・ショート合計の失策26はリーグワースト。同じくリーグワーストとなった捕逸(14)・許盗塁数(120)も含め、ディフェンスの脆さがかなり目立ったシーズンでもありました。
なお、野手については、元々その多くが高卒選手というチームのドラフト方針があるとはいえ、大卒でレギュラーに手が届く選手が出てこないのが気になります(この20年で、生え抜きでレギュラーを獲得した大卒野手は、小谷野、糸井(投手から転向)、大野奨太ぐらい)。村上宗隆と比較され伸び悩みが指摘される清宮だけでなく、大学出身の石井一成・横尾あたりも、現在の日本ハムの停滞を象徴している選手だと感じます。

【オリックス】 予想5位 → 実際6位

今年も浮上することなく、2年連続最下位に。
「長期低迷から抜け出そうというチーム全体の気概も、もう少し感じたい」と書きましたが、残念ながら、開幕前にある程度想像できたといってもいい結果。8月下旬には、もはや見慣れた感もある、シーズン途中での監督交代もありました。
オリックスを見ていて一番感じるのは、センターラインの不安定さと、チームとしての軸の無さ。
前年、セカンドのレギュラーを確固たるものにしたかと思われた福田でしたが、守備練習中の怪我で序盤出場できず。また、センターは、佐野の33試合を筆頭に、のべ7選手がスタメン起用。何より、T-岡田が一番から九番まですべての打順を打っている(通算ではなく、2020年だけで)ところに、チームの軸の無さを感じます。
成績的には抜群の数字を残している吉田正ですが、まだ、チームを引っ張る存在までには至っていないように見受けられます。また、「チームを変える存在」になることも期待したアダム・ジョーンズは、緩慢なプレーも多く、成績も含め、全くの期待外れに。
現在、12球団で最も優勝から遠ざかっており(前回の優勝は1996年)、仰木監督(第一次)退任以降は、19年間で17年がBクラス、うち最下位が9回と、他のパ・リーグの球団がチーム強化や新たなファン層の獲得に成功しているなか、唯一遅れをとっているといっていいオリックス。
チーム全体の意識を大きく変えるような選手の獲得、さらには、それこそ親会社の交代など、よほど大きな変革がないと、今の状況を打破することはできないのではないか。長年低迷していたチームを応援していたファンであるだけに、余計にそう思います。


〔セ・リーグ〕

【巨人】 予想3位 → 実際1位

予想時には「指揮官としての経験は、セ・リーグのなかでも抜きんでている原監督。『やはり巨人か…』という結末になることもあり得る」と、保険をかけた書き方もしましたが(^^)、「先発投手の陣容に不安」「野手に関しても、中島がスタメンを張るあたりに苦しさ」を感じ、3位と予想。
結果は、2位以下に大差をつけての優勝でした。とにもかくにも、改めて原監督の指揮官としての手腕を見せつけられたシーズンでもありました。
序盤は坂本、丸が不振のなか、打順を色々と変えて打線の機能化をはかる。リリーフ陣も、移籍してきた高梨、実績の少ない大江を巧みに起用。デラロサが7月に離脱するも、試合展開に臨機応変に応じた継投で、競り合いをものに。鍵谷・大竹といった中堅・ベテラン陣の起用法も見事でした。
さらに、野手では、増田大を走塁のスペシャリストとして相手が脅威を感じる存在に。また、中盤からは育成出身の松原をレギュラーに。今季初めて規定打席に到達した吉川尚らとともに、主軸の脇を固める存在に押し上げました。
シーズン半ばの8月25日から9月16日にかけては、17勝2敗1分けという成績で、2位以下を一気に引き離しました。ここで、ほぼ2位以下のチームの優勝への気持ちを削いだと言えるかもしれません。
その後、10・11月は13勝18敗(4分け)と負け越し。チームが調子を落とした状態での日本シリーズは2年連続でソフトバンクにスイープ負けという結果となりましたが、そのことは、逆に、今シーズンの巨人が、実はそこまで盤石ではなかったものの、原監督の「選手起用力」で勝ち上がったことの証のようにも感じました。
同じくその独特な采配で注目を集めたラミレス監督などと比較すると、原監督の強みは、コーチ陣も含めて、チームに監督のやろうとしている野球が浸透している所ではないかと感じます。コーチ陣に、選手や前回の監督時代に一緒にプレーした選手が多いことも大きいですが、主軸を打つ選手でも、ときに進塁打を打つ打撃や、展開に応じた打撃ができるという意識付けの高さも感じます。
一方で、圧勝したペナントとは裏腹に、日本シリーズでの対ソフトバンク8連敗という大きな宿題をつきつけられた巨人。ペナントでの競り合いをものにしていく試合運びの「巧さ」と、ソフトバンク、さらにはパ・リーグに対抗できる「強さ」の両方を、チームとして身につけることができるか。
すでに十分な実績を残している原監督ですが、新たな課題をクリアする必要がある2021年シーズンとなります。

【阪神】 予想2位 → 実際2位

DeNAファンとしての「思い」の上乗せが無ければ、優勝に予想しようかと思った阪神。開幕ダッシュに大失敗したときは焦りました(^^)。
しかし、最終的には2位を確保。
「ボーアに過大な期待は禁物だし、糸井・福留の年齢も気になる」と書き、実際その通りとなりましたが、それでも代わりの選手はいるので、そこまで戦力は落ちないと思っていました。実際、開幕時はスタメンの構想からは抜けていた大山とサンズが、その後、チームを引っ張る活躍。
ただし、この両選手の起用は、ボーアの不振やマルテやエドワーズの故障離脱といった、当初予想していなかった、いわば“怪我の功名”によるもの。その意味では、首脳陣の当初の見立ては外れたとも言えます(そこからの切り替えは見事だったという見方もできますが)。
一方、ブルペン陣については、「ジョンソンは抜けたが、リリーフ陣の安定度は今年も高いと予想」と書きましたが、ジョンソン・ドリスの不在に加え、藤川・守屋・島本も不調や故障で不在、という状況までは予想できませんでした。
しかし、新たに獲得したスアレスがストッパーに収まり、馬場・ガンケル・エドワーズ・岩貞(ペナント終盤は藤浪も)が、その穴を埋めるピッチング。昨年のブルペン陣ほどではないにせよ、投手陣の層の厚さ、そして投手に関しては外国人選手の獲得能力の高さが改めて示されたといっていいと思います。
なお、2021年シーズンに関しては、大山・サンズが前年ほどの活躍できるかに一抹の不安あり。たまたま見たテレビ番組で、巨人の元木コーチが大山について、2020年は開幕時ボーアが不振だったこともあり、少し打てばよく打ったという評価をされたが、「打つことが当たり前」という評価となる2021年、同じぐらいの活躍ができるかどうか、といった話をしていました(キャプテンという役割にも懸念を)。その意味では、ファンや在阪マスコミが、大山に過度なプレッシャーを与えないかどうかも、ポイントとなるかもしれません。

【中日】 予想4位 → 実際3位

「十分に上位も、場合によっては優勝も…」と、こちらも巨人と同じく、保険をかけた書き方をした中日。
それでも4位に予想したのは、「ほぼ固定されているレギュラー陣が離脱したときのバックアップの層が薄い」ことと、前年復活を遂げたものの、オープン戦などを見ると「大野の出来」があまりよく見えなかったため。
しかし蓋を開けてみると、大野は昨年を遥かに上回るピッチングを見せました。特に、完投数10、完封数6は、12球団でも圧倒的にトップの数字。
そして、8年ぶりのAクラス入りを果たした大きな原動力がリリーフ陣。前年ストッパーを務めたロドリゲスが退団したことでの不安がありましたが、マルティネス、福、祖父江が大車輪の活躍。特に祖父江は、前年の6HP(1S)・防御率3.11から、30SP(3S)・防御率1.79と、大きく成績を伸ばしました。マウンドで吠える祖父江、そして失点を重ねたマウンドが続いた後、マルティネスの代役としてストッパーを務めた試合で涙した福の姿は、2020年の中日を象徴するシーンと言えるでしょう。
なお、ナゴヤドーム最終戦での与田監督のスピーチも、今の中日の現在地を表していた光景に感じました。優勝できなかったことをファンに詫びたあと、「しかし…」と、チームが強くなっていることに手ごたえを感じているとの発言と、それを好意的に受け止めるファンの拍手。
Aクラス自体8年ぶりだった中日ですが、その順位以上に、何とも重苦しい雰囲気に覆われたシーズンが続いていた印象があります。ファンの拍手は、チームが強くなっていることへの希望に加え、与田監督の醸し出す「前を向いた」姿勢によるものだとも感じました。
野手陣の控え層の薄さや、2020年奮投した中継ぎ陣の疲労などの不安材料はありますが、木下という久々にレギュラーを任せられそうな捕手の台頭もあり、今後、さらにセ・リーグでの存在感が増していきそうな感があります。

【横浜DeNA】 予想1位 → 実際4位

「『打つ』ことに特化しすぎたラインアップ」、前年総じて防御率の悪かった「右の中継ぎ陣」という不安材料はありましたが、ファンとしての思いもあり、優勝と予想。
しかし、現実は甘くありませんでした。
なかでも、大きかったのは先発投手の人数不足。前年復活を遂げた今永や、ルーキー坂本の評判の高さなどもあり、ともすると余裕があるぐらいに考えていた先発陣ですが、いざシーズンに入ると、開幕前はあまり首脳陣の評価が高くないように見えた井納に頼るような状況。故障による上茶谷の出遅れ、また坂本がわずか1試合でこちらも怪我で戦線離脱したことも、先発の駒不足という状況をもたらしました。
そして、シーズンこれからというところでの、今永・平良の故障。大貫の望外の大活躍が無ければ、さらに下位に沈んだ可能性もありました。
まさに、ファンとしての期待が、先発投手の選手層の現実を見る目を曇らせてしまいました。
一方、リリーフ陣は、オープン戦から内容の良くなかった山﨑が、シーズンに入ってからも状態が上がらず。その山﨑の穴を三嶋が見事に埋めてはくれましたが、当然その分、ストッパーの前の所が手薄になる状態。前年に続き、防御率5点前後にもかかわらず、パットンに勝ちパターンの継投を託さなければならないという状況は、優勝を狙うチームのブルペンとしては、かなり弱かったと言えます。
また、ポイントとして挙げた「阪神戦の勝ち越し」は、今年も果たせず(これで、7年連続負け越し。さらに言えば、2001年以降の20年間で、勝ち越したのはわずかに2回)。
そして、5年間指揮を執ったラミレス監督が退任となりました(その振り返りについては前回の記事で詳しく書きました)。
「Aクラス入りが当たり前のチームにした」という評価は、多くの人の一致するところかと思いますが、その戦い方がかなり独自の色を帯びていただけに、2021年は、ラミレス監督の手腕という枠が外れ、果たして本当に「チームとしての強さ」を有しているのかが問われることとなります。

【広島】予想5位 → 実際5位

何と言っても「リリーフ陣が不安」という部分が拭えず、下位に予想。その見立ては現実となり、2年連続でBクラスに。
開幕3連勝目前で、ストッパーに期待したスコットが痛烈な逆転負けを食らったのがあまりに痛かったですが、中﨑、今村、一岡、中田、薮田……。3連覇を支えた中継ぎ陣が軒並み成績を落としている、というより、選手によっては一軍の戦力にすらなれていない状況があります。
シーズン7HP以上というラインで見てみると、他のセ・リーグの球団が5~7人いるのに対し、広島はわずか2人。しかもチームトップの22HPを挙げた塹江も防御率は4.17(なお、2番目の12HPを挙げたケムナ誠は3.88)。ブルペンで信頼できるといっていいのがフランスア一人という状況は、さすがに厳しいものがあります。
ただ、先発陣については、見事なピッチングを見せた森下、初めて規定投球回を達成した九里、先発として十分な可能性を見せた遠藤と、明るい材料も多かったシーズンでした。
一方、打線については、期待したピレラ、メヒアが成績を残せなかったのも痛かったですが、一番大きかったのは、西川の故障による長期欠場。打撃への期待という意味では、もはや鈴木誠也に次ぐ存在。その鈴木のメジャー移籍も、そろそろ現実味を帯びてくるかもしれないなか、シーズン通して活躍できる体作りが求められます。
また、二遊間については、田中が復調気配ということで、今年も菊池涼・田中がレギュラーを張りましたが、それに次ぐ存在が、中堅に入りつつある上本・三好というのは不安を感じるところ。小園、羽月といったところが、うまく世代交代できるかが、今後、広島が再び上位に浮上できるかのポイントとも言えるでしょう。

【東京ヤクルト】 予想6位 → 実際6位

おそらく、ほとんどの解説者が最下位と予想したヤクルト。
開幕から1ヶ月半後の8月上旬までは、2位争いもしていました。しかし、そこからは負け続けました。
予想で「投手陣の戦力不足は、現状如何ともしがたい」と書きましたが、明らかに力不足と思われるイノーアを、それでも投げさせざるを得ない、また、負けを重ねても、石川、ルーキー吉田大喜をまた起用せざるを得ない先発ローテーションが、ヤクルトの現況を表していました。
また、中堅・若手を見ても、原樹里、星、高橋、大下ら、順調に育っているとは言い難い投手ばかりというのが現実。さらに、2年前、獅子奮迅の活躍を見せた中尾が今季はわずか5試合と、活躍した中継ぎ投手が勤続疲労などにより数年の活躍に終わるというケースが数多く見られるチームだけに、2020年、最優秀中継ぎを獲得するほどの飛躍を見せた清水も心配ではあります。
打線は、村上が長打力に加え「確実性」も身に着けた姿を見せてくれましたが、やはり山田の成績低下(打率.271・35本塁打・98打点・33盗塁→打率.254・12本塁打・52打点・8盗塁)と、バレンティン退団(前年、33本塁打・93打点)の影響は大きかった。
また、開幕前、「村上に続き、廣岡・塩見らの台頭が見たい」と書きましたが、両選手とも、期待に足る成績は残せませんでした。この廣岡も含め、サード、そしてショートのレギュラーがなかなか決まりきらないところが、ヤクルトの下位低迷の一因のようにも思えます(今後、村上がどのポジションを守るかにもよりますが)。
小川監督(第一次)の2年目ぐらいまでは、決して豊富な戦力ではないものの、移籍してきた選手が活躍しやすい環境や、試合運びの上手さ、また、ブルペンに安定した投手を多数有することで、上位に食い込むことも多かったヤクルトですが、その後は2013年からの8年間で最下位が4度と、負けに慣れてしまっているようなシーズンが目立ちます。
前述のところで、若手投手の伸び悩みについて触れましたが、その年凌ぎではない投手育成プランの再考に、現場だけでなく、フロントも含めて、本腰を入れて取り掛かる必要があるように思います。


ということで、遅ればせながら、12球団の2020シーズンを、順位予想の振り返りを交えながら、見ていきました。
2021シーズンについては順位予想をやるかはわかりません(順位予想をすると、どうしても予想に引っ張られてシーズンを見てしまうという弊害もある)が、2020年と同じく、これまでとは違う形でのシーズンとなる可能性が高いと考えられます。
その意味では、戦力的要素に加え、球団として、選手管理などにおける感染防止策や、感染した際の対応やフォロー体制など、危機管理・対応の部分も問われるシーズンになるのではないでしょうか。

プロ野球だけに限りませんが、2021年も、プロ野球が、いろいろな人の協力や支えによって見ることができているということを、強く感じる年になるかと思います。

そのうえで、横浜が、本当の意味での「横浜優勝」を果たすことを願いつつ、開幕を待ちたいと思います。

by momiageyokohama | 2021-01-24 03:10 | 野球(全般) | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、21年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30