2019年 12球団の開幕2ヶ月 短評
2019年 06月 11日
●東北楽天
則本離脱の衝撃も、開幕から首位争いに加わる。スタメン・打順が固定化されていないものの、うまく選手を起用している印象。
新外国人ブラッシュがヒット。一昨年のペゲーロを彷彿させる活躍。
昨年は低迷の大きな原因となったプルペン陣だが、今年は松井をはじめ、全体的に安定。ハーマン不調も、「投」でも新外国人ブセニッツが活躍。
●福岡ソフトバンク
怪我人続出で、経験の少ない若手野手が続々スタメンに。
故障者が徐々に復帰してきた今後は、中堅・ベテラン陣と若手をどう融合させていくか。
序盤は甲斐野が活躍も、その後は終盤での逆転負けも目立った春先。それでも、椎野・泉など新たな戦力が台頭してくるのが、このチーム。モイネロの好調も大きい。
●北海道日本ハム
当初の目論見どおり行かない部分もあるものの、大きな連敗はなく、好位をキープ。
有原が安定感を誇り、上沢も苦しみながらも試合を作る。一方で、加藤、金子の先発・中継ぎ両起用は、成功か失敗か判断が難しい。
懸案のセカンドは渡邉が起用されているが、確固たるレギュラーとなるには、打撃・守備とも、もう少し安定度が必要か。
●埼玉西武
今年も打高投低は変わらず、5割前後を行ったり来たり。
秋山が適応できなかった三番には外崎が座る形になったが、このままフィットするか。でき得るならば、セカンドのバックアップ要員も欲しい。
平井が頑張っているものの、中継ぎ陣の手薄さは否めず。昨年に続き、シーズン中の補強があるか。
●千葉ロッテ
なんといっても、鈴木大地の活躍が素晴らしい。開幕時はスタメン落ちも、どのポジションでの出場も厭わず、いまや完全にチームを引っ張る存在。
昨年までとはかなり顔ぶれが変わった中継ぎ陣だが、もう少し安定度がほしいか。
今年こそレギュラー奪取かと思われた加藤翔平が抹消、ここ数年不振の清田が絶好調、一時は首位打者を狙う勢いの荻野だがやはり怪我の心配が…と、今年も読めない外野陣の動向。
●オリックス
混戦でチームにとってはチャンスのはずだが、あまりにもエラーが多く、1チームだけ取り残される。
山本・榊原と、リーグでも屈指の先発投手を擁するも、打率・得点ともリーグ断トツのワーストで、援護できず。
今年も、セカンド・センターは流動的。センターラインが固定される日は来るのか。
●広島
開幕後は、5カード連続負け越しと苦しむも、5月は勝ちまくり、あっという間に首位浮上。
三番・バティスタ、五番・西川が固定されたことが大きい。序盤は欠場もあった鈴木誠也も、完全復調。
昨年のフランスアに続き、新外国人レグナルトが大活躍。中﨑は安定を欠くが、一岡の安定感は心強い。
●巨人
開幕から好位につけるも、リリーフ陣の弱さが徐々に露呈し、少し歩みが止まっている状態。
坂本が絶好調で、三冠王もあり得る。丸も、問題なくチームにフィットした。
勝ち星こそ挙げているものの、菅野がまさかの不調。山口も、そこまで上がり目が望めないだけに、その二人に次ぐ安定した日本人先発投手の台頭が望まれる。
●阪神
開幕前の大方の予想に反し、Aクラスに入る戦い。監督・選手一体となったガッツポーズは、もはや見慣れた光景に。
野手では近本、投手ではジョンソンの加入が非常に大きい。
昨シーズンは、後半失速した。今の状態をキープできるか、ここから本当のチーム力が問われる。
●横浜DeNA
主軸の不振、先発投手不足で、4月下旬に10連敗。その後、持ち直してはきたが、まだ試行錯誤が続いている部分も。
昨年苦しんだ今永が、各部門リーグトップに立つ活躍。このまま、シーズン通した働きができるか。
走塁ミスや外野手の拙守など、優勝争いをするチームとなるには、まだ足りないものがあると思わされるプレーが度々見られる。
●中日
開幕から健闘している、という印象もあるが、打率の割に、得点が少ないのが気にかかる。
ロドリゲス・マルティネスが好調で、今年こそ“勝利の方程式”確立かと思ったが、ストッパー鈴木博志が、いまひとつ安定感を欠く。
高橋が絶好調。8年目を迎えたドラフト1位。ようやく開眼か。
●東京ヤクルト
5月中旬まで2位を快走も、そこからの16連敗。貯金5から一気に借金11に。
連敗を止められるエースの存在がいないのが痛い。中継ぎ陣の登板過多も、チーム好調時から予想されたことではあった。
村上宗隆が、2年目で早くもブレイク。野手陣の当面の強化課題は、ショートになるか。
と、12球団について、ざっと書いてきましたが、全体的には、開幕前の予想と違うことも多く、面白いシーズンになっていると思います。
交流戦も2カードが終了で、残り4カード。
各チームの成績、さらにはリーグの動向に、どんな影響を与える戦いとなるでしょうか。