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横浜DeNA 開幕2ヶ月の戦いを振り返る

前回の更新から2ヶ月以上、空いてしまいました。

例によって書きたいことはたくさんあるのですが、ブログを書く時間が全く取れません(^^)。
(横浜DeNAの試合については、Twitterの方で、ほぼ毎日触れてはいますが)

ですが、交流戦前のリーグ戦が終了したこの段階で、ここまでの横浜の戦いの振り返りを。
ペナントの3分の1強(52試合)を消化したところで、23勝29敗の借金6
なんといっても、この2ヶ月の最大のトピックは、4月下旬の10連敗。さらに言うと、5月上旬にも、阪神戦での3連敗を含む5連敗があり、この時期はかなり苦しい戦いを強いられました。
この時期、なかなか勝利を挙げられなかった原因は、大きく2つ。

1. 主軸4人中3人の不振

2. 故障者続出による先発投手の不足

正直、どちらのポイントも開幕前には、ここまで厳しい状況になることは、あまり想定していませんでした。
打線に関して言えば、開幕前は、「主軸4人」より「主軸4人の前後を打つ打者」がポイントだと思っていました。
しかし蓋を開けてみると、筒香は3割以上の打率を残し殊勲打を放つ試合もある一方で、他の3人が軒並み不振。5月の5連敗時点での打率は、宮﨑 .195(3本塁打)、ソト.240(11本塁打)、ロペス .238(6本塁打)。
特に、その打撃技術の高さから言って不振に陥ることは考えにくかった宮﨑の低打率は予想外でした。
ロペスも、今季で35歳という年齢を考えると、そろそろ衰えも考えておかなければいけないのかもしれませんが、4月が終わったところで9打点という数字は、これまた計算外。
ソトに関しては昨年の打率.310という数字は割り引いて考えなければいけないと思っていましたが、本塁打の多さとは裏腹にチャンスでのバッティングに心もとないところがあり、チーム状況が許すのであれば6・7番を打たせたい打者という気もします。
いずれにしても、「打つ」以外の攻撃パターンを持っていなかったこともあり、連敗が続いたこの時期は、完全に袋小路に入った感がありました。

もう一つ、春先の戦いが苦しくなった原因である、先発投手の不足。
開幕前に、東・石田・平良・飯塚と、先発候補4人が故障。オープン戦で決して結果が出ていなかった京山が先発6番手に滑り込む形になりましたが、これが横浜の先発陣の苦しさを物語っていました。京山は、開幕から先発ローテで投げ続けるも、いずれの試合も立ち上がりから変化球が抜けて、勝負できるレベルのピッチングができない状態。それでも替わりとなる先発投手がおらず(一度、国吉をオープナーで起用したが、初回に4失点で降板)、敗戦を重ねる形に(6試合:0勝4敗、防御率6.33)。
加えて、4月下旬から5月上旬は、濵口も打球を足に当てて抹消という状態で、さらに厳しい状況に。
5月上旬から東、また先週から平良が一軍に復帰し、やや先発が安定してきた感もありますが、昨年も開幕前に、先発候補が軒並み故障(今永・濵口・ウィーランド)したことを考えると、チームとして先発投手の故障者防止の為に新たな方策を取る必要があるかもしれません(この順番で行くと、来季は上茶谷・大貫が故障することも想定されます)。

続いて、開幕前にシーズンのポイントとして挙げた5つ(プラス1)について、現況をざっと見ていきたいと思います。

1. セカンドの守備の重視度
守備の安定性、将来的なチームの構想を考えると、どうしても抵抗があった「セカンド・ソト」。はっきりした形では表れていないかもしれないが、春先、チームの戦いが安定しなかった要因の一つに、この歪な状況があったと思う。
5月初めからは、石川・中井が併用して起用される形に。さらに先週からは、柴田が3試合連続スタメン。このままセカンドに定着するようだと、チームの形として安定してくるかもしれないが、打撃での信頼性・セカンドベース寄りの強い打球の処理など、まだまだ課題も多い。現在のプロ野球の趨勢を見るまでもなく、セカンドはチームにとって重要なポジション。昨年、ドラフト2位で獲ったものの、伊藤裕季也は、おそらく一軍でのセカンド起用は難しいと思われ、柴田の力が物足りないと判断するならば、今オフのドラフトの一番の補強ポイントはセカンドと言ってもいいだろう。

2. 主軸以外の打者の打撃技術と感覚

前述のところで、「主軸以外の打者」より何より「主軸自体の不振」が響いたと書いたが、序盤は、主軸の前後を打つ打者にも、あまり可能性を感じなかった。
しかし、そんななか、2シーズン目となる神里の活躍が目立つようになってきた。三振率の高さは改善してほしいところだが、それでも、阪神戦で、フルカウントからドリスの変化球をバットに当てる(結果は凡退だったが)など、徐々に粘り強さも出てきている感もある。
また、通算打率.237と、横浜捕手陣のなかでは、打率の高い伊藤光も、ここまで打率.248、16打点(4本塁打)と、バッティングでも存在感を見せている。
一方、桑原は、完全にレギュラーから外れ、守備・代走要因。序盤戦は存在感を見せた楠本も、次第にヒットが出なくなり抹消。二軍では打ちまくるも、一軍では結果が出ない梶谷と、レギュラーを狙う外野陣は軒並み結果が出ていない。
個人的に期待している関根だが、大差で負けていた阪神戦での代打出場で、「ただ、バットの届く距離にボールが来たから打った」ように見えたバッティング(結果、ファーストゴロ併殺)には、正直がっかりした。「その場面でチームに求められること」と「自分がベストだと思うこと」のギャップが埋まらないと、一軍での活躍は厳しいかもしれない。

3. 先発陣安定の鍵を握る3人の投手

「各投手が、これをクリアしてくれれば、チームとしてもある程度の戦いができていると言えるのでは」として挙げた、今永…12勝7敗、井納…10勝7敗、飯塚…16試合以上の先発登板、という数字。
ここまでエースとしての投球を見せてくれている今永はクリアする可能性が高いが、井納、飯塚に関しては、現況を考えると、クリアは難しい。
現実的には、故障や新入団ということで活躍が未知数のため、ポイントとなる投手としては挙げなかった、東・上茶谷、さらには濵口が、今後何勝できるかが、チームとしての勝利数に直結するだろう。

4. ブルペン陣の信頼度

開幕前、昨年の各投手の防御率を考えるとそこまでの安定度はなく、さらにはパットン・山﨑康が不調になったときに代わりになる存在がいないのが気にかかる、と書いたが、序盤は、そのパットンが、登板のたびに打たれた。
パットンについては、元々、空振りを取れる変化球がないため、どうしても、速球の制球力や球威が落ちたときに、一定期間、不調となるというのは想定されたことではあったが、問題は、その代替となる投手がいないという点。
現在は、パットンが復調し、三嶋・エスコバーの球威や継投のタイミングで、ブルペンの問題は沈静化しているが、今後、競り合いを制していくことを考えると、できれば、もう2人ぐらいは、防御率2点台前半で抑えられる中継ぎ投手が欲しいところ。
個人的には、石田は先発での起用がいいと思っており、将来的な可能性を考えると、平良はセットアッパーを務められる可能性もあると思っているが、現実的に「今季」という枠組みでみると、国吉あたりが、今後どこまで信頼に足る存在になるかが、ブルペン陣の信頼度の鍵を握っていると言えるかもしれない。

5. ラミレス監督の采配 注目される2点

シーズン前、「(1)先発投手をどこまで投げさせるか」「(2)試合終盤競った場面での攻撃面での作戦」の2つを挙げたが、いざシーズンに入ると、いずれも、昨年までとは采配に違いが見られる。
(1)に関しては、先発投手がいいピッチングをしているときは、そのまま投げさせるというケースが増えた。
(2)に関しても、終盤、1点がほしいときは、かなりバントをすることが多くなった。
一方で、メンバー的に盗塁数が少ないのは仕方ないとしても、3~6番まで、足の遅い主軸4人を並べているため、エンドランを仕掛けられるケースが必然的に少なくなる。主軸に当たりが出てきた現状は得点が取れているが、今後、また全体的に当たりが止まってきたときに、監督主導のデータによる選手起用といった策だけでなく、「打線」で点を取る「意識」をチーム全体として持っておく必要があると思うが…。

6. 対阪神戦

現在、借金状態にある最大の原因。目下、3勝9敗で、6年連続負け越しも目前。
浜スタでいかにホームランを防ぐか、いかにジョンソン・ドリスが出てくる展開にしないか、メッセンジャー・西の攻略法……。
上記のことは、現場で散々考えられているだろうが、とにかく、この勝敗を五分に持ってくるぐらいにならないと、横浜の上位浮上はないだろう。
その阪神に、11年連続で勝ち越している巨人の戦い方あたりに、ヒントがあるだろうか。


ということで、明日からは交流戦
対戦チーム・球場によって、戦い方は変わってくるとは思いますが、交流戦のポイントは、相手の「勝負してはいけない打者」「抑えられる打者」「登板させてはいけない投手」「勝っておかなければいけない投手」の見極めだと思います。
例えば、1週目のオリックスで言えば、今季リーグ屈指の山本・榊原の先発を考えると、残りの1戦、今季初登板の田嶋が投げる試合は是が非でも勝たなければいけない。
また、週末の西武戦は、狭い浜スタで、山川・森という長距離砲と、どの場面なら勝負してよくて、どの場面はまともに勝負してはいけないかの見極めが大事に。

ふだん対戦することが少ない相手だけに、選手・監督・コーチだけでなく、スコアラーなど、「裏方」と呼ばれる人たちの力が、より大事になってくる3週間になるのではないでしょうか。
by momiageyokohama | 2019-06-04 01:11 | 横浜ベイスターズ | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、20年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
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