横浜DeNA 2018年10月末時点での雑感
2018年 10月 30日
先週末から日本シリーズがスタート。
第1戦から延長12回引き分けと、予想外のスタートとなりましたが、32年前、同じく初戦引き分けだった1986年の日本シリーズは、西武と広島の対戦。
このときは、第2戦以降、広島が3連勝して一気に王手。しかし、第5戦でサヨナラヒットを放ち、西武にこのシリーズ初勝利をもたらしたのが工藤投手(現:ソフトバンク監督)でした。その後、西武が4連勝し大逆転で日本一に(有名な秋山のバック宙ホームランが生まれたのは、このシリーズの第8戦でのこと)。
ちなみに、このとき大逆転を許した広島の正捕手は、現ソフトバンクの達川ヘッドコーチ。
先勝した広島ですが、実は12球団で一番、日本一から遠ざかっている球団(前回の日本一は1984年)。果たして、シリーズの結末はいかに。
さて、前回、「ラミレス監督続投の必要条件」を書いたときは、まだCSに出場できるかどうかが決まっていませんでしたが、最終的には、67勝74敗2分けの4位で、2018年シーズンを終えた横浜DeNA。
今後、時間があれば、また総括的な記事を書くかもしれませんが、ひとまず、シーズン終了から現時点までで思ったことを箇条書きに。
●ラミレス監督の続投が正式決定。以前、記事で書いたように、「選手の能力向上ビジョンの明確化」に重きをおくのであれば続投を、「監督自身の選手起用スキルのアップ」の方に重点を置くのでれば他の監督の方が望ましい、という意見は変わっていないが、続投が決定したということで、今年うまくいかなかった点を、選手・コーチ・フロント・球団スタッフ、そして監督がどうプラスの方向へ転じていけるかが、来年のチーム成績につながっていくだろう。
●そのラミレス監督について、シーズン終了後、かなり批判的に書いた神奈川新聞の記事。実際にチーム内部で起きていた問題をきちんと書いた部分もあるのだろうが、それらの采配・選手起用の「意図」の内容によっては必ずしも監督が「間違っていた」とは言えないのでは、と思える部分も多かった。正直なところ、神奈川新聞の記事については、過去に、選手の実力不足やフロントの問題を横において、過度に監督を攻撃しているように思える記事もあったため、その信頼性に疑問を感じている部分がある。今年のラミレス監督には直すべき点があったかもしれないが、うまく行った点を無視し、「0対100」で評する記事は、「建設的視点」の無さという点でも、総括的論評としての価値は低いと思う。
●そのラミレス監督だが、秋季練習で言ったとされる「回またぎで投げられる中継ぎ陣を何人かほしい」という発言は、少し気になった。確かに、「イニング限定」が一般的となった現在の中継ぎにおいて、「回またぎ」でもボールのスピード・キレが落ちないピッチャーは貴重。ただし、中継ぎの登板過多が心配される現在の横浜DeNAの投手陣において重要なのは、「回またぎできる投手の育成」よりも、「先発投手が、もう1イニング多く投げられること」ではないか。先発投手の球数制限の方針は変わらないかもしれないが、そうであっても、「想定される球数に近くなっても、なるたけボールの威力・キレが落ちないピッチング」を追及することは、その投手自身のキャリアを考えても必要だと思う。
●横浜ファンにとっては、待望の田代富雄氏、そして三浦大輔氏の、コーチとしての横浜復帰。実績のある田代コーチが戻ってくることは本当に心強いが、独自の考えを持っているであろうその方針が、ファーストストライクを積極的に振っていくことを推奨するとされるラミレス監督の考えと相反する可能性もあり得る。このあたり、キャンプ中、さらにはシーズンに入っても、お互いの考えをすり合わせていくことは必要だろう。また、時折見るスポーツ新聞でのコラムでは「結構細かいところを見ているんだな」と思わせる三浦氏も、コーチ専任としては1年目。キャリアのほとんどが先発ということもあり、特に、中継ぎ・抑え投手の起用法や心情の理解などについては、経験を積みながら覚えていくということになるのかもしれない。また、鶴岡一成氏もコーチとして古巣に復帰。巨人への移籍を経た後のリードは結構唸らされることも多かった。その配球術を、現捕手陣のレベルアップにつなげていってほしい。
●ここ4年は、1位指名の投手が、ルーキーイヤーから主力として活躍している、横浜DeNAのドラフト。今年の上位指名は、1位が上茶谷大河(東洋大)、そして2位が伊藤裕季也(立正大)。上茶谷は、現時点で非常に評価が高い投手だが、自分が見た映像では、球速の割にボールの軌道が「見える」のが気になった(いい投手の場合、球速にかかわらず、投げてからすぐキャッチャー付近に来る印象があるが、それをあまり感じなかった)。スプリットはかなりの落差があるが、プロでは、ストレートである程度打者を押し込めないと、落差のあるスプリットは振ってくれないだろう。即戦力という評価に変に惑わされることなく、まずは、ストレートの「圧」もしくは、打ちにくさを高めていくことが必要ではないか。2位の伊藤は、現在はセカンドを守っているものの、コンバートされての守備位置。体格も大柄で、正直、守備面を重視するのであれば、セカンドでの起用がよいのか、疑問符が付くところもある。球団は果たして宮﨑・ロペスの後釜として獲ったのか、それともセカンドでの起用を念頭において獲得したのか。守備力と打撃力の狭間で、“どっちつかず”の状況にも見える現在の二遊間。来季以降、改めて、未来を見据えた二遊間を形作っていくことができるのか。伊藤のポジションも含め、球団としての方針が問われるところである。



























