横浜DeNA 2018後半戦での気にかかるポイント
2018年 07月 17日
横浜DeNAは、36勝40敗2分け。首位の広島とは7.5ゲーム差の4位という位置で前半戦を終了した。
5月下旬までは貯金があったが、交流戦では2つの負け越し。その後は連敗、連勝を繰り返す戦いとなったが、結果、借金4となった。
思うように勝ち星を伸ばせなかった原因としては、やはりロペスの故障欠場、さらには梶谷、ソトとクリーンアップの前後を打つ打者の故障離脱が大きかったと言える。
投手陣では、今永、石田、濱口という昨年実績を残した先発投手たちが、期待に応える活躍ができなかったのも大きいだろう。
そんななか、今回は、そうしたチームの核の部分ではないかもしれないが、前半戦の戦いを見ていたなかで、後半戦(残り66試合)、「チーム」としての戦いにおいて気になる部分を、3点挙げてみる。
1. 試合終盤での1点を取りに行く意識
前半戦の最後の方の試合は、試合終盤、1点を争うような展開の試合が続いた。
そのなかで目についたのが、1点を取る下手さである。
ラミレス監督がなかなかバントをしない監督だというのはつとに知られていることである。実際、ここまでのバント数も40とリーグ最少。ただ、セ・リーグ犠打数3位の広島でも犠打は51という数を見ると、リーグ全体的に、ここ数年、犠打数が少なくなっている感もある。
ただ、バントを多用しないこと自体は、必ずしも悪手とはいえないものの、その代わりに、ランナーを進塁させる術、そして意識を持っている、あるいは進塁させる技術を持っている選手がいることが大事になってくる。
その部分において、現在の横浜は、極めて中途半端な状態にあるように見える。
前半戦終盤、象徴的だったのが、以下の2つの場面。
〔7/8 阪神戦 9回表 1-0で1点リード〕
先頭の筒香がヒット → 代走乙坂 → ソト三振 → 柴田三振 → 嶺井遊ゴロ
(ノーアウトでランナー出塁も、二塁に進むこともできずに無得点)
〔7/9 中日戦 7回裏 2-4の2点ビハインド〕
先頭の乙坂、四球で出塁 → 柴田が又吉に対し、遊ゴロでダブルプレー
(ただし、その後、桑原安打→佐野本塁打で同点に追いつく)
その他、7/4の巨人戦、1点リードの場面で、先頭の石川が四球→桑原三振→石川盗塁死という形でチャンスを潰した場面もあった。
これらは、いずれも先頭打者が出塁するも、次打者がバントをせず、結果得点圏にランナーを送ることすらできなかったケースだが、何もバントをしないことが悪いといっているわけではない。
ただ、さきの阪神戦では、ソトがバントができないバッターであることを考えると、乙坂は早い段階で盗塁を仕掛ける必要があったであろうし、それができないのであれば、代走のスペシャリスト的な存在がいないというチーム状況を表しているとも言える。
また、次に挙げた中日戦の場合、又吉の球の力、また若干シュート気味に見えるボールを見ると、正直、柴田が一・二塁間に引っ張り切れるイメージはわかなかった。そのあたり、柴田が相手投手の球質と自身のバッティングの状態を比較したときに、どういう打球を打とうと思ってバッターボックスに入っていたか。また、ベンチが柴田に対し、どういうバッティングを求めていたのか。結果的に最悪な結果になってしまったわけで、その後の逆転劇でチャラにするのではなく、次にまた同じような場面があったときに、どういう作戦がベストなのか、監督、選手ともに、振り返りをしておく必要があるように思う。
なお、最近のキャッチャーは、総じて打てないバッターが多いこともあり、平均的に犠打が多い(ex. 梅野15、中村悠13)が、横浜の場合、「八番、ピッチャー」制のせいなのか、嶺井1・戸柱1・髙城4という数字にとどまっているということも付け加えておく。
2. 中継ぎ陣のモチベーションのケア
「マシンガン継投」とも評されるラミレス監督の継投策だが、前半戦のホールド76、HP(ホールドポイント)91という数字がリーグ断トツトップということを見ても、継投の多さが見てとれる。
一方、先発投手のQS率(6回3失点)、34.6%は、12球団唯一の30%台。いかに、横浜DeNAが、継投戦略で戦っているチームかということがわかる。
先発陣への信頼度が低いために、こうした戦略をとらざるを得ないのか。それとも、やはり、先発投手には、もう1イニング(あるいは、もう15球程度)投げさせるべきなのかというところにおいては、個人的に思うところはあるが、今回は議論の対象とはしない。
おそらく、これまでの継投パターンをみていると、「イニング途中での降板」ということもあり得るという気持ちは持っているだろうが、それでも、交代がなされたときに、「不満」とまでは言えないものの、「驚き」であったり、なんとも言えない表情を浮かべているのを目にするときがある。
「ホールド」という数字はあるものの、中継ぎ投手は、抑え投手に比べると、陽の当たる役割ではない。確かに、現在の横浜の中継ぎ陣は、山﨑康を除くと、必ずしも絶対的な信頼を置けるとは言い難い。ラミレス監督の小刻みな継投で勝利を拾っているところも大きいと思う。
ただ、そのなかで、中継ぎ投手の「モチベーション」の部分を置き去りにしてしまうと、今の継投数過多の戦いをしていくにおいては、シーズン終盤まで持たない可能性もある。
3. 一・二番、二遊間の固定
横浜の長年の課題であった、出塁率の高い一・二番打者の存在。そして二遊間の守備力。
このなかで、一番に関しては、昨年、桑原が固定され、一定の解決を見たと思われた。一方、ショートに関しては倉本が固定されたが、その守備範囲の狭さを指摘する声もあり、その一つの補強策が、大和のFA獲得だった。
そんななか、横浜打線に新風を吹き込んだといえるのが神里。リーグの盗塁王争いにも名を連ねる一方で、足だけでなく5本塁打と長打力も見せた。ただ、打席数が少ないにもかかわらずリーグ4位の三振数と、一定以上のレベルのボールに対しての対応力はまだ低いと言わざるを得ない。
また、倉本のスタメン落ちも珍しくなくなったセカンドは、その後、宮本、柴田、山下、さらには田中浩、石川などのベテランも起用されたが、結局、固定しきれないというのが現状である。
大和の故障で、大学時に守っていたショートを再び守ることになった柴田も、打撃で苦労している状態。
ファンとして「どの選手にも活躍してほしい」という思いもあるが、「現状のままでは、優勝をつかみ取るには、まだまだ物足りなさを感じる部分が多い」というのが、2018年の後半戦スタートという現在、率直に感じることである。



























