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横浜DeNA 日本シリーズ進出をもたらしたものと、シリーズで期待すること

2017 セリーグ・クライマックスシリーズ
1stステージで、阪神を2勝1敗で下した、横浜DeNA
その横浜DeNAが、ファイナルステージでも広島を4勝2敗(広島のアドバンテージ1勝を含む)で下し、日本シリーズの出場権を獲得した。

横浜にとっては、1998年のセ・リーグ優勝以来、19年ぶりの日本シリーズ進出。
その間には、2002~2012年の11年間で9度の最下位(うち7度は勝率3割台)という超低迷期もあった。
それが昨年、12球団で最も遅いCS(プレーオフ)初出場。
さらに今年は、3位からの日本シリーズ出場権獲得。
正直なところ、感慨に浸るというよりも、まだ実感がわかないというのが、30年来のファンとしての気持ちである(これから、じわりじわりと、わいてくるかもしれないが)。それはやはり、3位からの日本シリーズ出場というところもあるだろう。

一方で、前回98年の優勝時と大きく違うのは、98年のときはチームがほぼマックスの状態での優勝だったのに比べて、今回は、チームがまだ発展途上の段階だという点である。ペナントにおいて、優勝した広島に14.5ゲーム差をつけられたという事実は、まだまだチームとしてレベルアップをしていかなければいけない部分があるということを表しているが、見方を変えれば、まだまだ伸びしろがあるとも言えるだろう。
その道のりの途中での今回の成果は嬉しいのは間違いないが、「こんなに早く……」という驚きもある。

いずれにせよ、今回、CSという短期決戦の戦いで、2位阪神と1位広島を下したその試合ぶりは、見事だった。
日本シリーズ進出をしたわけなので、当然多くの選手が活躍してのこの結果と言える。
ただ、そのなかでも、今回のクライマックスシリーズの横浜の勝因の大きなポイントを2つ挙げるとするならば、「ラミレス監督の継投策」と「雨による日程変更などの影響」だろう。

今回のCSのハイライトは、ファイナルステージ3戦目での6回裏。ラミレス監督による「一人一封」リレー(井納-三上-砂田-須田)だった。
登板させた投手の一人でも得点を許せば、大きな批判を浴びる可能性もあった、この継投策。
しかし、そこで幾度も下されたラミレス監督の「決断」が、勝利を大きく引き寄せる結果となった。
続く2試合でも、思い切った継投策を見せたラミレス監督。
最後の3試合は、下記のような継投である。

〔第3戦〕 井納 → 三上砂田須田 → エスコバー → パットン → 山﨑康
〔第4戦〕 ウィ-ランド → 砂田 → 三上 → エスコバー → 今永 → 山﨑康
〔第5戦〕 石田 → 三嶋 → 濵口 → 三上 → エスコバー → パットン → 山﨑康

前述の第3戦での「一人一封」の継投。そして第4戦では7回に今永を登板させ、さらに8回も投げさせたことでパットンを休ませた。そして第6戦では、先発石田に早々と1回で見切りをつけ、三嶋に交代。この三嶋の登板、さらには第3戦での須田の登板は、今季のペナントでの投球を見るとかなりギャンブル的な側面もあったが、両投手もその役割を果たした。
なお、もし第6戦までもつれた場合は、井納を先発にして、第5戦ではベンチから外していた今永を待機させる作戦だっただろう。
また、第3戦での井納の交代時、かなり早いタイミングで出てきたところなどを見ると、傍から見ると突然のように見える継投も、ブルペンで待機した投手には事前に「もし、こういう場面になったら……」ということが、早い段階で伝わっていた可能性もある。
いずれにせよ、このCSでは、横浜のウィークポイントでもある「6回・7回を投げる投手」という部分を、ラミレス監督がそのマネジメント力で、うまく目立たなくしたといえる。

そして、2つ目に挙げた「雨による日程変更などの影響」。
このCSの横浜の勝敗を、雨天中止の日も入れて順番に並べてみると、下記のようになる。

●○雨○●○○雨雨○○

阪神との第2戦では、各投手、雨により足場が相当悪いなかでの投球となった。本来ボールに力のある秋山・桑原謙の球の威力が半減したことで、攻略する可能性が広がったのは、横浜にとっては大きかった(一方の横浜も、今永が本来のピッチングが出来なかったが)。

広島との初戦での「5回コールドゲーム」での負けも、負け自体は痛かったが、中継ぎ投手を休ませることができたという意味では大きかった。
さらに、その後の2試合の雨天中止。
ここで2日間休めたことで、先発投手を後ろにまわすことができ、そのことで、早めの継投策も取ることができた。

打線に目を移せば、1stステージ不調だった桑原が、ファイナルステージでは躍動。
阪神との第2戦、石崎の内角をえぐる投球の後、不動明王のような形相になった筒香。広島との最後の2試合では、逆転の狼煙となる1発と、日本シリーズをぐっと引き寄せる2発を放った。
ファイナルステージで、貴重な2本のホームランを放った宮﨑の打撃には「長打の確率が高いボールは長打用の打ち方に」という意図が見えたし、シーズン同様、貴重な打点を挙げてくれたロペスが広島との第2戦で見せた右打ちは、まるで内川のようだった。
また、乱戦となった阪神戦で価値ある代打3ランを放った乙坂、日を追うごとに成長しているように見える細川など、スタメン以外の選手の働きも目立った。
さらに守備面においても、柴田が、一・二塁間の打球の処理をはじめ安定したプレーを見せ、筒香のプレーも、左右の打球への反応が格段によくなったように見えた。

とにかく、ラミレス監督の起用に応えた投手陣も含め、「投・攻・守」にわたって良い部分が数多く目についた、CSでの横浜。
ラミレス監督が試合後のインタビューで「『シーズンをどのように始めるか』ではなく、『シーズンをどのように終わらせるか』が大切」と言っていたが、この痺れる短期決戦の舞台で、各々の選手が、プロ野球選手として成長するうえで大切なものを一つ一つ掴んでいっているように見える。


そうこう言っているうちに、3日後の今週土曜には、日本シリーズが始まる。
相手は福岡ソフトバンク
一昨年の東京ヤクルト、そしてその前年の阪神は、力の差を見せつけられる形で、ともに1勝4敗で敗れた。

今年のペナントでのソフトバンクも強かった。
CSでは連敗スタートとなったが、その後の3連勝での日本シリーズ進出には、改めてチームとしての底力を見た。
柳田も復帰し、内川・中村晃も絶好調というその戦いぶりを見ると、なかなか隙が無い相手のようにも見える。

ただ、先発投手に関しては、それぞれ不安も垣間見られる。CSではシーズン中の好調時の投球とはいかなかった東浜・バンデンハークあたりは、早めのイニングで攻略したいし、セ・リーグにはあまりいないタイプである千賀・和田も、攻略の糸口はあるだろう。
なお、試合が競った場合は、先発投手と、岩嵜・サファテの間を投げる投手からどれだけ点を取れるかがポイントとなる。筒香 vs 嘉弥真、筒香 vs モイネロという場面も度々見られるだろう。
いずれにせよ、以前よりは狭くなったヤフオクドーム、また横浜スタジアムが舞台ということを考えると、できれば、1試合5得点以上はとりたいところである。
投手陣に関しては、CSでその継投が当たったラミレス監督も、同リーグのチームほど相手との対戦データがないなか、また一つ違った采配が求められるかもしれない(キャッチャーの起用法も含め)。

いずれにせよ、ファンとして見たいのは、日本シリーズだからといって憶するのではなく、自身の力をフルパワーの状態になるたけ近い形で出していく姿。
CSでは活躍できなかった選手も含め、シリーズ進出を自らの力で勝ち取ったその「チーム力」を、もう一度、日本シリーズで見せてほしい。

by momiageyokohama | 2017-10-25 02:31 | 横浜ベイスターズ | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、21年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
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