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プロ野球 ファン心理とTwitter

いよいよセ・リーグ、パ・リーグともに優勝決定目前となったが、15日はプロ野球の試合は無し。
CS争いも含めたシーズンクライマックス前のひと休みとなった金曜日。
そんななか、今回は、ここ数年、ずっと書こうかなと思っていたことを……。

以前やっていたホームページから移行する形でブログを書き始めてから、13年が経つ。
ここ数年は、なかなか書く時間がとれず、月数回の更新になっているが、これからも、書きたいテーマと時間がとれれば続けていく予定ではある。

その一方で、こちらも、細々とであるが(^^)、Twitterもやっている。
とは言っても、「フォロワーをどんどん稼いで…」といった形でもないので、もっぱらタイムラインをニュース的に利用しているといった方がいいかもしれない。
フォローしているTwitterは、自身が興味があったり面白いと思っているものが多くなるが、なかには、自身が不案内の分野、あるいは主張が全く同じというわけではないけれど、情報収集のためにフォローしているケースもある。

ただ、プロ野球関連のTwitterに関しては、自分自身、ちょっとしたことで騒ぎ立てるのが好きではない(^^)ので、どちらかというとマイルドだったり、客観的視点の色が強いTwitterをフォローしていることが多い。
だが、それでも、タイムラインを見ていると、ときに感情的なつぶやきを見ることもある。
それらは、選手や監督・コーチに向けてのものがある一方で、自身とは見方や考えを異にするファンに向けてのものも多い。そして、その矛先は相手チームのファンのみならず、自分と同じ贔屓チームのファンであるケースもある。
そうした、激しい感情のぶつかり合いや吐き出しに正直嫌気を感じた経験は、Twitterをやっているプロ野球ファンは、ほぼ誰しもがあるのではないか。
そんな画面上でのぶつかり合いを見ていると、「以前に比べて、プロ野球ファンのモラルが悪くなった」と思いがちになる。
ただ、自分は、「現在のファン同士の感情のぶつかり合いは、モラルの低下が招いたものではなく、Twitterというツールが生み出したもの」と考えている。

Twitterに限らず、ネットの登場によって、自身の強めの感情を容易に、しかもリスク無し(厳密に言えば、無しではないのだが)で発露できる環境の出現は、ファンのもともと持っていた「思い」だったり「不満」を一気に顕在化させた。
しかも、Twitterの場合、思いのなかでも、「強め」の感情(プラスのものにせよ、マイナスのものにせよ)であればあるほど、それをどんどんと強化していく。

昨年刊行された「ネット炎上の研究」(田中辰雄・山口真一 著)という本では、ネット炎上のもたらす影響として、極端な意見の持ち主が発信を続ける一方で、中立・中庸な意見を持つ人が嫌気が差して情報発信を停止(または議論から撤退)。それにより、さらなる「意見の過激化」と「議論の劣化」が発生するとしている。
なお、この本では、研究対象となっている時期が少し前ということもあってか、「極端な意見の持ち主」と、意見の過激化の発信元を、あくまで「人」ベースにしている。
しかし、Twitterがこれだけ日常生活に浸透している状況となると、極端な意見を持つ「人」ベースというより、「もともとは中立的な考えを持っている人でもそのなかにある極端な『感情』がどんどん強くなっていく」という点で、「感情」ベースでとらえるべき(つまりは、どんな人でも、過激化の発信元になり得る)かもしれない。

Twitterによって、自身の考えがいとも手軽に発信できるようになった一方で、自身と違う意見を目にする機会も劇的に増えた。そして、それに意見をかぶせることも容易になった。
そこで発症してくるのが、自身と違う意見に対する「けしからん病(^^)」であるのは、自身の経験からメディア報道に至るまで、多くの人が実感していることだろう。
さらには、人が受ける印象は、実は言語情報以外の割合が圧倒的に多いと言われるなかで、「人」ベースではなく、「言葉」ベースだけのやりとりがされていく。
しかも、多くのことはどちらか一方だけが正しいわけではないにもかかわらず、「即反応」「即結論」が求められるネット議論。
そう考えると、よほどその場にいる発言者が気をつけている場合は別として、Twitterでの議論が、客観的に正しい結論に帰結する可能性は相当に低いと考えるのが普通だろう。

しかも、今でこそ見知らぬ人たちとの意見を共有する(あるいは、ときに戦わせる?)ツールとして使われているTwitterだが、もともと、議論を有意義にするといったことを念頭において作られたツールではない。
そんなTwitter上での議論で、「正解」を求め続けることは正直意味がなく、ただただストレスを溜めることになりはしないか。
それこそ、自分のことを考えた場合、フォローしていただいている方々でも必ずしもすべてにおいて意見が一致しているわけではないし、贔屓チームの応援の仕方が違うところがあったりもする。
具体例を出せば、個人的には「横浜優勝」というフレーズは、あくまで「目標」として、あるいはそれを達成したときに掲げる言葉で、一つ勝っただけで掲げるのは、逆に“優勝の重みを知らないことの表れ”とも思ってしまう(cf. 以前書いたブログ記事)。
ただ、応援の仕方は、その人それぞれだとも思っている。意見の違いを、容易に感情の吐き出しに変えることができるTwitterというツールだからこそ、安易には、そうした吐き出しはしたくない。
それよりも、「相違」の「相」を大事にした方が、Twitterを「野球をより面白く見るためのツール」とすることができると思っている。

野球の話から離れるが、近い将来、Twitterのように、それまでにはないSNSツール(というか、SNSという言葉自体なくなる可能性もあるが)が広まっていくことも考えられる。
ただ、これからの時代、それらは多くの場合、まずシステムが誕生して、そのあとで、「『人がストレスなく使っていくにはどうすればいいのか』が模索される」ということになるだろう(システムが人を追い越して、そのあとで、人が追いついていくという図)。

それこそ、今のTwitterに振り回されている人間の姿を見て、Twitterの方が「しょせん人間(^^)」と思っているかもしれないが、それでも、いい意味で「しょせんTwitter」「あくまでTwitter」と思えるぐらいの余裕を持っていたい。
そうでないと、「Twitterに支配された野球観」になりかねない。


by momiageyokohama | 2017-09-16 03:10 | 野球(全般) | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、21年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
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