開幕前夜。2017年 横浜DeNAべイスターズのポイント
2017年 03月 31日
今年は、前年の3位という結果もあり、例年になく横浜を評価する声も多い。
選手の口からも、ある程度の実感のこもった「優勝を」というフレーズが出ている。
しかし、果たしてその力は本物なのか。
期待と不安の入り混じる2017シーズンの横浜DeNA。
個人的に注目するポイントを6つ挙げてみたい。
1. 関根大気
オープン戦では、打率.476と打ちまくった(42打数20安打)。
これだけの成績を残せば、普通ならレギュラーとして起用されてもおかしくない。
しかし、開幕戦のスタメンに、その名前は無い。
筒香・桑原・梶谷という現在のレギュラー陣。昨年の3人の成績。そして、その年齢を考えると、そこに割って入るのは並大抵のことではない。
それでも、いまできる最大限のことを行っているように見える関根。Number Webの記事では、「今年(レギュラーを奪い取らないと)ぼくは終わってしまう」とのコメントが載っていた。
ラミレス監督も、その成長具合は、ひしひしと感じているであろう。
個人的には、筒香をファーストにして、そのポジションを関根(あるいは、こちらもレギュラーを獲ってもおかしくない乙坂)にという思いもあるが、ファーストにはロペスがおり、その契約は2018年まである。
思えば、筒香・桑原・梶谷は、入団時はみな内野手として入ってきた選手でもある。しかし、次々と外野手へコンバートされたことで、左打ちの外野手偏重という、歪なチームバランスになってしまった。
その状況下、必死で、自身の“プロ野球選手としての生きる場所”を切り開こうとしている、関根。
シーズンが終わったときに、どういうポジションをつかみとっているか、注視して見ていきたい。
2. 外国人先発投手の2人
クラインとウィーランド。ともに、昨年3Aでは、まずまずの成績を残しており、年齢も28歳と27歳。映像を見るとストレート系のボールにも力のありそうなイメージがあったが、オープン戦では、ともに成績は残せなかった。
特にクラインは、ロッテ戦で危険球退場となるなど、ストレート系のコントロールもままならない状況。
しかし、山口俊が抜け、三本柱と期待される石田・今永・井納も二桁勝利の実績は井納の一度のみ、という先発陣の現状。
少なくとも、両投手のうち、いずれかは先発の一角として安定した投球を見せてもらわないと、上位を狙うには厳しい。
外国人枠との絡みもあるが、果たして、球団初の外国人投手・二桁勝利を挙げるようなピッチングを見せることができるのか。シーズンに入ってからの投手コーチのアドバイスも、ポイントになるかもしれない。
3. セカンド・サードの争い
選手が過剰気味な外野陣に対し、この2ポジションに関しては、どの選手もレギュラーを張るには、あと1つ2つ物足りないという印象。
ひとまず開幕戦は、セカンドに田中浩康、サードにシリアコという布陣になりそう。
4年前、一気に山田哲人にレギュラーを奪われた田中だが、そのときは打撃不振に加え、堅守を誇ってきた守備でのエラーが急増したのが気になった。ただ、元々は守備のいい選手であり、石川に比べ、送球時の余分なステップもないので、併殺をとれる確率は増えるかもしれない。
なお、開幕スタメンは田中に譲った宮﨑だが、ミート力と広角に打てる技術は高い。守備での大きなアドバンテージは無いものの、サード・ファーストも守れることを考えると、まだまだレギュラー奪取の可能性はある。
一方、オープン戦首位打者となったシリアコだが、昨年はBCリーグでプレーした選手ということを考えると、過剰な期待は禁物だろう。同じくBCリーグでプレーし、一昨年、オリックスで一時期活躍したカラバイヨぐらいの成績(64試合、打率.252、12本塁打)程度を基準と考えていた方がよいと思う。守備に関しては、身体能力を感じさせるプレーも見せるが、送球はやや不安定(オープン戦を見る限り、ロペスの守備力にだいぶ助けられている)。
こちらも、セカンドと同様、他の選手にもレギュラー奪取のチャンスはあるだろう。
4. 第2キャッチャーのレベルアップ
戸柱の怪我が癒えたことで、今年も、戸柱がレギュラーキャッチャーをつとめることが決定。
他のキャッチャー陣には厳しい状況だが、その戸柱もフルシーズン出場し続けるとは限らない。現状、出番が限られるとはいえ、髙城、嶺井らが、いざ試合に出たときに備え、どれだけの準備をしているかは、地味に上位を狙ううえでのポイントとなる。
髙城はバッティング、嶺井はキャッチングと、課題がはっきりしているだけに、今後、プロ野球選手として生きていけるかという命題が突き付けられるシーズンにもなるだろう。
5. 青山ヘッドコーチ
昨年からの異動・変更が少なかったコーチ陣のなかで、数少ない異動。
それも、2年間ヘッドコーチを務めた進藤ヘッドコーチに代わる就任、ということで、大きな変更でもある。
打撃・投手・走塁コーチなどと違い、外からは、その手腕が見えにくいヘッドコーチの役割。
ただ、ラミレス監督が結構細かい野球をやる監督であり、かつ、すべての指示を日本語で選手達に伝えているわけではないことを考えると、ヘッドコーチの役割は大きい。
青山コーチというと、90年代からの横浜ファンからすると外野守備走塁コーチのイメージが強いが、2009年から2015年まではロッテに在籍し、2012年~2015年まで二軍監督を務めている。
他の一軍コーチ陣はすでに1年間、ラミレス監督のもとでの野球を経験したなかで、指導者としてはベテランの域に入った青山コーチが、ラミレス監督と、目指したい野球についてのコンセンサスをいかに早く共有していけるかは、隠れた2017年のポイントだろう。
6. 三嶋・白崎
横浜DeNAとして初めて臨んだドラフトで、2位・1位指名された両選手。それから4シーズンが経ったが、両選手とも主力の座には就けていない。
1年目は規定投球回に到達するピッチングを見せた三嶋だが、2年目、そして4年目となる昨年は、ほとんど一軍で活躍することはなかった。
山口が抜けて、チャンスがぶら下がっていた2017年シーズンも、オープン戦では結果を残せず、開幕は二軍で迎える。
1年目のような勢いで押すピッチングが通用しなくなっている状況下、シュート、ツーシームなど、右打者の手元に曲がっていくような変化球を習得しないと、先発ローテに割って入っていくのは厳しいかもしれない。
一方、一軍にこそいるものの、こちらも期待に応える活躍をしているとは言えない、白崎。オープン戦では、ある程度打率を残したものの、外角低めへのボール球のスライダーにバットが止まるようにならない限り、レギュラー奪取は厳しいだろう。
同じく2012年に指名された井納・宮﨑は一軍の主力となった一方、安部・赤堀は、すでに横浜での選手生活を終えた。
毎年、新しい選手が入団してくるなか、実は二人に残されたチャンスは、もうそこまで多くないかもしれない。
ただし、発展途上のチームということを考えると、まだ、割り込んでいく隙間はある。
もし、苦渋を舐めたといってもいいかもしれない4年間を覆すような活躍を、今シーズン、この2選手が見せたならば……。
そのときは、「優勝」という名の2文字が、大きく近づいているかもしれない。
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日付も変わり、あと17時間後には、シーズンが開幕する。
まずは、4月4週までの1ヶ月の戦い。
神宮でのヤクルトとの対戦で始まり、巨人(横浜)→ 中日(ナゴヤ)→ 阪神(横浜)→ ヤクルト(横浜)→ 広島(マツダ)→ 中日(横浜)と続いていく。



























