野球とは……
2017年 03月 15日
日本代表は、オランダ、キューバとの接戦を制すも、準決勝進出はまだ決まらず。
他のグループを見ても、改めて、一戦一戦が重い戦いだと感じる。
なお、ベネズエラ・メキシコの争いで、議論を呼んだ、失点率による順位決定方式。得失点差での順位決定がいいのでは、という意見もあるが、失点率にすることで、たとえ負けたとしてもアウトを取ることの重みが出てくるという側面もある。
第1回WBCの2次ラウンド。日本は、アメリカ戦でサヨナラ負けを喫したが、それでも9回2アウトまで取ったがゆえに、最後、失点率でアメリカを上回って、準決勝に進むことができた。
ただし、タイブレークが導入されたなかでの失点率比較は、試合によってかなりの不均衡を生じさせる可能性もあり、次大会以降、何らかの改善が必要だろう。
今回のWBC。それぞれの試合内容ももちろん印象に残っているのだが、改めて、トップレベルの野球の“凄み”を感じさせられるのが、ピッチャーがボールを離す瞬間のスーパースロー。
そこには、文字どおり「身を削って」投げている“様”がある。
今回は、そんなプロ野球、そして野球について、最近、テレビや記事などを通して思ったことを、つらつらと書き流し……。
●昨シーズンオフから、レギュラー放送となった「球辞苑」(NHK BS)が、すこぶる面白い。毎回、1つのテーマを設定し、司会(編集長)のチュートリアル徳井・解説者1名・データアナリスト・フリーライター(キビタキビオ)、ナイツの塙による編集会議と、現役・OB選手へのインタビューとで掘り下げていく内容。
レギュラー放送になってからのテーマは、「クイックモーション」「インハイ」「ホームランキャッチ」「球持ち」「六番打者」「満塁」「左殺し」…etc。
野球ファンですら「ちょっとマニアックすぎるのでは…」と思うテーマにも、果敢に挑戦していく、ファンには堪らない番組。と同時に、徳井の軽妙な進行や、データとアナログの混ぜ加減のバランスのよさも相まって、野球をそこまで知らずともスポーツ好きであれば楽しめるのではという内容になっている。
地上波でないのは残念だが、野球番組のなかでも、かなりのヒット作ではないか。
●スカイAで放送していた、何年か前の『探偵!ナイトスクープ』の回で、「銭湯に来る野球の記録好きおじいさん」を取り上げていた。最初は少し眉唾ものかと思ったが、確かに凄かった。金本、小久保といった最近の選手の安打数から、榎本喜八、藤村富美男といった往年の名選手の記録まで暗記。持参しているノートには、最近の選手の名前まで手書きでビッシリ。聞けば60年以上、図書館に通ったりしながら調べているとのこと。この“熱”は、なかなか論理で説明できるものではない(^^)が、プロ野球が持つ“磁力”を表しているとも言える。
●野球とは直接関係のない専門雑誌だが、「教育ジャーナル」という雑誌に、北海道日本ハムのスカウトディレクター・大渕隆氏のインタビュー記事が載っていた。プロ野球というものを、おそらく他球団の現場にいる人とはまた違った視点で見ている人ということもあって、興味深い発言が数多く載っていた。なかでも一番印象に残ったのが、「野球を通して世の中をよくしたい」という言葉。なお、よく言われる「プロに入れば『グラウンドに銭が落ちている』」という言葉に対しては、「これは教育ではない」とコメント。「プロ野球界を、人間(選手や関係者)がより高いレベルに育つことができる世界にしたい」といった話もあった。
なお、今年の1月ぐらいのNumber Webの記事での、筒香の少年野球との交流について書いた記事にて。「野球をやることによって、自分で考えることが出来ない人を生んだり、将来に繋がらないのなら、(競技人口が減少している)野球はこのままなくなったらいいと思う」という、瀬野竜之介氏(堺ビッグボーイズ代表)のコメントは、結構強烈だった(そのあとで、「でも、野球には魅力的なものがある…」と話は続いていくのだが)。
野球に興味を持った子どもたちを失望させないためには、何が必要なのか。そこで正しい道を選べるかどうか否かが「野球の将来」を決定づける時代が、結構すぐ近くまで来ている。
●元・日本ハムの金子誠氏(現コーチ)が、自身のネットラジオで、「プロ野球選手になれる確率」、そして「プロ野球選手になってからの現実」などについて話していた。なお、プロ野球選手の実際の選手寿命については、平均在籍年数が約9年、平均引退年齢が約29歳といった統計もある。さらに言えば、最も多く引退を迎える年数は4~5年とのことである。
横浜在籍の選手で言うと、昨年からテレビ番組でたびたび取り上げられている萬谷投手が、生命保険の営業マンとして就職した、といった記事を最近見た。
「プロ野球選手」という存在は、“とてつもない才能を持った人たち”という認識は変わることはないが、自身も色々な経験をしてきた身として、そうした姿に、一人の“人”としての人生も感じさせられる。
こういったことを思っているなか、今日、その著作を楽しみしているスポーツライターの一人である長谷川晶一氏の『オレたちのプロ野球ニュース―野球報道に革命を起こした者たち』を買った。
自身が野球好きになった一番の要因といってもいい、地上波での「プロ野球ニュース」。
その“熱”を久々に感じてみたい。



























