人気ブログランキング | 話題のタグを見る

横浜DeNAにとって財産となったクライマックスシリーズ

CSが終わりました。

前回書いたように、始まる前は、Aクラスに入った感慨の方が大きく、正直、そこまで心の高ぶりは無かったクライマックスシリーズ。そこには、ペナント負け越しという成績でポストシーズンの争いに出るということへの複雑な気持ちもありました(なお、セパ両リーグともプレーオフ制度が行われるようになった2007年以来、勝率5割以下でクライマックスシリーズに出るのは、2009年・ヤクルト、2013年・広島、2015年・阪神、そして今年の横浜と、すべてセ・リーグのチーム)。

しかし、いざ始まってみたクライマックスシリーズは、そんな複雑な気持ちを吹き飛ばすほど、濃いものでした。
1stステージ、2勝1敗、ファイナルステージ、1勝3敗(アドバンテージを入れると4敗)。

 1st 第1戦 巨人(東京ド) ○5-3
 1st 第2戦 巨人(東京ド) ●1-2
 1st 第3戦 巨人(東京ド) ○4-3
 2nd 第1戦 広島(マツダ) ●0-5
 2nd 第2戦 広島(マツダ) ●0-3
 2nd 第3戦 広島(マツダ) ○3-0
 2nd 第4戦 広島(マツダ) ●7-8
 (※ファイナルステージは2ndと記す)

スコアだけを記せば、上記のような簡素なものになります。
しかし、その7戦には、様々なことがありました。

1stステージの第1戦とファイナルステージ第4戦が同じだったのを除くと、他はすべてスタメンが違う陣容でした(1・3・4・8番は同じでしたが)。
クライマックスシリーズで2勝を挙げた井納。完璧ではないものの、フォークに頼り過ぎていた感のあったシーズンとは違う姿がそこにありました。
シーズンでもあまり無かった2イニングの登板となった田中。本人曰く「プロになって初めて」という、鈴木尚に対する牽制刺は、1stシリーズの勝敗を左右するプレーとなりました。
同じく、1stシリーズの第3戦、同点に追いつかれた場面でマウンドに上がった砂田は、フルカウントからの最後のボール。振りかぶった際、それまでのボールより少し左寄りからバックスイングをとって投げ込む工夫で、阿部を見逃し三振に打ち取りました。
そして試合を決めたのは、昨年の74試合出場から一転、今季、ほぼ二軍でシーズンを過ごすことになった嶺井でした。

迎えた広島との戦いは、シーズンの時以上に「筒香が打てなかった時にどうするか」という命題がのしかかった試合となりました。
第1戦、リーグ屈指の投手・ジョンソンに対し、初回の千載一遇のチャンスを逃したチームが勝利を得る術はありませんでした。
1stステージを戦うチームの隠れたハンデ、「ファイナルの初戦・2戦目に力のある投手を持ってこれない」という構図そのままに、最初の2戦はなすすべなく敗れました。山口の故障という要素はあったものの、シーズンを最後まで戦い抜くためには、4番手以降の先発投手も確保しておかなければならないということを実感させられました。

迎えた第3戦。試合の主役は、骨折をおして試合に出続けた梶谷でした。「骨は折れてるので、次に折れてもどうってことないので」とコメントしたダイビングキャッチ。そのプレーは、横浜ファン以外の心も動かしたように思います。
また、そのときのマウンドには、故障明け直後の登板ながら、シーズンと変わらぬキレのある速球を投げ込む須田の姿がありました。

第4戦、0-6という展開になっても全く諦めず追いかける様は、相手チームからしても不気味だったと思います。最後は1点及ばずシーズンを終えることになりましたが、それは「追いつかない程度の反撃」と揶揄された弱小時代のそれとは、少し趣が異なるように思いました。
ただし、クライマックスシリーズ通じて、シーズン中から目立っていたバント失敗がここでも繰り返される、といったように、チームが発展途上であることを実感させられる場面も間々ありました。

広島に敗れた後、スタンドのファンへ挨拶に行った選手のなかには、涙を流していた選手もいたようです。
果たして、各選手たちの胸に去来した思いは、どんなものだったのでしょうか。

 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

三浦大輔が引退会見で言っていたように、数年前からは想像がつかないぐらい、横浜は、いいチームになったと思います。
ただし、まだ、決して「強いチーム」ではありません
69勝71敗3分けというシーズン成績は、首位の広島とは19.5ゲーム差。これは、昨年・一昨年の首位とのゲーム差14.5ゲームよりも5ゲーム離れた数字です。
久々にAクラスに入った感慨はそろそろ忘れ、この現実に向き合う必要があります。

クライマックスシリーズが終わった翌日には、横浜をここまでのチームにした一番の立役者といってもいい池田純社長の退任が発表されました(後任の岡村信悟・新社長は、元総務省出身という人物ですが、南場オーナーがヘッドハンティングしてきた人材という報道もあります)。上昇気流の一途をたどっているようも見える横浜DeNAですが、やはり、変わっていくものもあります。

そうしたなか、ラミレス監督は、秋季キャンプの課題として「バントやエンドランなど基本練習を繰り返す」というコメントを残しています。また、筒香の後ろを打つバッターの補強を球団に要望するとの報もあります。
ロペスが2年契約で残留したことは、短いスパンでみれば球団にとっていいニュースだと思いますが、「外国人選手獲得に関する鑑識眼の低さ」という課題は、今年も残りました。

10月20日には、2016年のドラフト会議が開かれます。
昨年は戸柱・今永、そして一昨年は山﨑康・倉本・石田と、ここ2年だけで、すでに5人が主力として活躍している、横浜のドラフト。
それでも、今年のドラフトで入団した選手から、最低2人ぐらいは一軍に定着するメンバーが出てこないと、上位との差はなかなか埋まらないでしょう。
そして、筒香のようにニュースになる選手は別として、ファンからは見えにくい、各選手のオフの過ごし方。実は、この部分が一番大事だったりします。
負けた瞬間は、悔しさから来季に向けての誓いを立てることは比較的できるものの、その気持ちを1年間持続させるというのは、実はそんなに簡単なことではないと思うので。

 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

今年も、大きな変化がいろいろとあったシーズンでしたが、来期も、またいろいろな変化を見ることであろう、横浜。
果たして、2017年の10月、横浜DeNAは、どんなチームになっているでしょうか。

by momiageyokohama | 2016-10-18 01:20 | 横浜ベイスターズ | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、21年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30