横浜の応援で気になる2つのこと
2016年 05月 31日
先週の日曜は、神宮でヤクルトvs横浜を観戦したのですが、レフト側スタンドは、ほぼ満杯。横浜が序盤から得点を取り続けたという試合展開もあって、ビジターとは思えない応援のボリュームでした(自分は、ヤクルトファンの方と観戦していたので、一塁側スタンドで見ていましたが)。
TBS時代末期、ホームの浜スタでも、相手チームに球場を席捲されていた時代と比べると、「いい循環ができつつあるなあ」と感じています。
なお、横浜の応援というと、特徴的なのが、チャンステーマの多さ。
正確に数えたことはないのですが、他チームと比べても、一、二を争う数ではないかと思います。
いろいろなスポーツに人気が分散する時代になり、「現場観戦の楽しみ」がますます重要になるなか、盛り上がれるツールの多さというのは、チームとしての強みにもなると思います。
ただ、そんななか、ちょっと気になるコールが一つ。
それは、「○○倒せ! 絶対勝つぞ、ベイスターズ!」のコール。
「絶対勝つぞ―」の部分はいいのですが、「○○倒せ!」のところは、聞くたびに、ちょっとした違和感が…。何か必要以上に敵愾心を煽っているように感じてしまうのです。それは、横浜ファンの持つ相手チームへの気持ちという点もそうですし、相手チームファンの横浜ファンへの気持ちという点においても。
実のところ、「○○倒せ!」といったコール自体は、横浜に限らず、昔からあるコールでもあります。それこそ、チャンステーマに限らず、どの応援にも、そうしたコールが入っていた時代もありました。
その意味では、決して、最近になってできたコールではないのですが、それでも違和感を感じてしまうのはなぜか。もしかしたら、だれでもネットで意見を言える時代になって、いい意味でも悪い意味でも、人々の感情が目に見えるようになってきたこととリンクしてしまうからかもしれません。
一方で、現場レベルでの実感として、先日の対ヤクルト戦、横浜が大差でリードしている状況下での「ヤクルト倒せ!絶対勝つぞ、ベイスターズ!」のコールに対し、一塁側で見ていたこともあり、「もう、いいだろう…」といったようなヤクルトファンの声もありました。
もちろん、選手自体は「相手チームに絶対勝つ!」という気概でプレーしてほしい(塁上で、お互いのチームの選手同士が親しげに話しているのには、いまだに抵抗があるクチなので)ですが、応援のなかでの敵チームへの攻撃的なフレーズというは、正直必要ではないように思います。
また、もう一つ、横浜を応援する声のなかで、昨年から気になっているのが、横浜が勝ったときに、Twitterなどで発信される「横浜優勝」というフレーズ。
もちろん、自分もファンなので、横浜に優勝してほしいとは思っています。本当に「優勝したい」という思いが、そこになければ、実際、優勝することはできないでしょう。その意味では、「横浜優勝」というフレーズは、そうしたファンの気持ちを一番わかりやすく表しているフレーズかもしれません。
ただし、ちょっと勝っただけで、「横浜優勝」のフレーズが飛び交う状況には、「優勝の重みを知らないがゆえにそうしたフレーズを口にしてしまう」といった“軽さ”も感じてしまいます。
これが、「優勝(するぞ)」とか「優勝(勝ち取るぞ)」という意味ならば、まだいいのですが、なまじ四文字に省略されてしまっているので、一つ勝っただけで「横浜優勝だ!」と言ってしまうような錯覚、言い換えれば、優勝までに踏むべき「過程」やその重みをすっ飛ばしてしまうような「言葉の軽さ」を感じてしまいます。
もちろん、応援の仕方というのは人それぞれであって然るべきであって、「こうでなければいけない」という縛りや制限は、なるたけ無い方がいいとは思います。
ただ、チームが生まれ変わり、ファンの熱さもどんどんヒートアップすることが予想されるなかでも、「相手チームへの儀礼」や「勝負ごとの重み」は忘れずに応援していきたいという思いがあります。
なお、自身のブログ以外でも、時間があれば、他の方のブログも見たりしています。
そんななか、現在、横浜ファンの方のブログで比較的見させていただくことが多いのが、下記のブログです。
『 YOKOHAMA lover 』
『 いろいろ所持雑感 』
『 閲覧者ゼロ 』
上の3つのブログに共通しているのは、一時の感情に流されず、比較的冷静に横浜を見ているところ(もちろん、その裏には熱い思いがあると思いますが)。また、「横浜本位」ではなく、他の球団・選手についても敬意を払っているところです。
特に、負けが込んできた時は、感情的な書き込みをしてしまいたくなるのは、野球ブログの必定。そこをなんとか堪えて、つとめて冷静に書くには、かなりの忍耐が要りますが(^^)、だからこそ、そうしたスタンスで書かれた記事には信頼があります。
拙ブログも、“横浜本位”ではなく、なるたけ“野球本位”の記事を書き続けていきたいと思います。
(そのためにも、今年の交流戦は、5割以上で行ってほしい(^^))
東京音頭前奏で「くたばれ読売」と歌う人も減ってるらしい。
違和感のある応援というのは、次第に淘汰されてゆくんじゃないかと思いますね。
今は新しい客が増えたので、盛り上がりが最優先なのでしょうが。
確かに、どの選手にも「ホームラン、○○!」という応援はなくなりましたね。
相手投手がマウンドを降りるときの「ほたるの光」も聞かなくなりましたし、全体的には、いい方向に向かっているのかもしれません。
いずれにしても、“応援本位”ではなく、“野球本位”の応援が、より増えてほしいですね。
応援やファン行動についてですが、確かに殺伐としたものは減ってきているかもしれないですね。
私が横浜スタジアムに通っていた、あるいは係員や売り子としてアルバイトしていた当時は、そういった誰も得をしない(?)応援、ヤジ、行動などが結構ありました。そういう意味では、今のファンはより成熟しつつあるのかもしれません。
なお、記事中で当ブログをご紹介いただき心より感謝申し上げます。同時に「果たして冷静なのだろうか」と恐縮至極しているところ。
たまに切れぎみの愚痴を連ねてしまう事もあるのですが、そのあたりはベイスターズを思う故とお許しいただけましたら幸いです。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
コメント、ありがとうございます。
応援に関して言えば、全体的には、柔らかになってきてるかもしれませんね(それゆえに、記事に書いた「○○倒せ!」という言い方が耳についたところもあるのですが)。
ここ数年、応援の楽しさが随分工夫されたこともあって、新しく野球ファンになってくれた人が増えているように思うのですが、だからこそ、球場に来ているファンが、敵味方問わず、なるたけ不快にならないような雰囲気づくりをしてほしいとは思います。
ブログでの愚痴自体は、全然OKだと思いますよ(^_^)(自分も、暗黒時代はかなり愚痴めいたことを書いてましたし)。
大事なのは、ただ鬱憤を晴らしたいからの愚痴や文句なのか、その根底に「いいチームになってほしい」という思いがあるかどうかだと思います(^_^)。