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横浜DeNA チームとしての骨格はできつつあるか?

前回から3週間ぶりの投稿です。

昨日(5/22)は、神宮で、ヤクルト-DeNAを生観戦してきましたが、自分がこれまで見に行った横浜戦のなかでも、まれにみる大勝でした。
初回の3点が大きかったですが、試合の趨勢を決めたのは、4回表、山口の送りバントに対し、間に合わないタイミングで飛び込んではじいてしまった川端の判断ミスだったと思います(その前の回、同じような状況で、原樹理のバントミスによりチャンスを潰してしまった悪い流れを変えようという気持ちがあったのではとも思いますが)。

前回記事を書いた5月2日は、まだ借金10あった(その翌日の3日も負けたため、借金は11に)のですが、そこからの6カード中5カードで勝ち越し(勝ち越せなかった1カードは1勝1敗1分け)。
この3週間のチームの勝敗は下記のとおりです。

●○○ ○●○ 移 ●○○ ●○△ 移 ○○移 ●○○

実は6カード中、4カード初戦を取れていないのですが、それでもこれだけ勝ち越せているのは、先発投手陣が安定している証とも言えるでしょう。

打線に関しては、何より梶谷の復帰が大きい。打撃成績的には、まだ本調子とは言えないかもしれませんが、殊勲打の回数は多く、何より相手バッテリーがマークしなければいけない打者が増えたという意味で、打線に大きく寄与していると思います。
その他、ロペスの復調。また、宮崎、関根も一軍昇格してから、存在感のある働きを見せており、いい循環が出来つつあります。
あとは、全ポジションのなかでは弱さのある、セカンド・サードのポジションに、新外国人のエリアンがはまってくれると、打線としても守備陣容としても、さらにチームとしての骨格が堅固になっていくのではないでしょうか。

そんな「好調」状態(というよりも、現時点での実力だと思いますが)のチームの現状と、昨日観戦していて思ったことなどを、つらつらと下記に書いていきたいと思います。


1. 外野陣

昨日は、試合途中で大差がついたということもあり、ゲームセットの瞬間の外野陣は、関根桑原乙坂というメンバーでした。まさに、ライトの1ポジションを争っている3人がそろってグラウンドに立っている状態。
この日は、相手投手が右投手であったものの先発した桑原が、初回、先頭打者として出塁するなど、リードオフマンとして十分な活躍(フェンス際の打球を好捕したプレーもあり)。途中出場の関根も、1度しかなかった打席でツーベース。乙坂は残念ながら、この日は打撃機会がありませんでしたが、今季は打撃・守備とも印象に残るプレーを見せており、非常にハイレベルなレギュラー争いをしていると言えます。
3人とも、高校から入団した選手で、関根3年目・桑原5年目・乙坂5年目と、いずれも、今後の伸びしろが期待できる選手たち。
しかし、現状の横浜の外野陣の状況を見ると、筒香・梶谷を外すことはできず、そうなると、どうしても、さきの3人を1人しかスタメンで使えないことの“勿体なさ”があります。
今後のことを考えると、フェンス際の打球の処理に難のある筒香をファーストにコンバートする(そうなると、かなり守備力の高い外野陣にもなる)という選択もありだとは思いますが…。
ロペスといつまで契約を結ぶかも含めて、球団がどのような中期計画を立てるか、今後の横浜を見るポイントの一つだと思います。


2. 先発投手の陣容

最近になって、横浜ファン以外からも「先発6人がそろっているのは横浜だけ」ということが言われるようになりましたが、開幕から47試合、すべての先発投手が5イニング以上投げているという状況。
一昨年のシーズン中盤も一時期、先発投手が5人そろい(久保・井納・山口・モスコーソ・三浦)、「いよいよ、横浜も先発投手が揃う時代が来たか」と思いましたが、昨年は、そこから一転、規定投球回到達者ゼロという事態に。
しかし、そうしたなかで、昨年中盤から後半にかけ、実績のない砂田・石田を先発で粘り強く使い続けたことが、今年の先発陣容の形成にもつながっていると感じます。

なお、現在はファームにいる久保(二軍では3試合22イニングで防御率2.45)、登板間隔の関係で同じく二軍の砂田も含めた、7人の先発投手の入団経緯・年齢は下記のとおり(年齢は、2017年3月時での年齢)。

 井納(4年目・2012年ドラフト3位・社会人・30歳)
 今永(1年目・2015年ドラフト1位・大学・23歳)
 石田(2年目・2014年ドラフト2位・大学・24歳)
 山口(11年目・2005年高校生ドラフト1位・高校・29歳)
 モスコーソ(3年目・外国人選手・33歳)
 砂田(3年目・2013年育成ドラフト1位・高校・21歳)
 久保(12年目・FA入団・36歳)

DeNAとなってから指名した投手が、7人中4人。その他、三上山﨑康も、DeNAとなってから指名をした選手であり、TBS時代に比べ、投手のドラフト成功率が格段に上がっていることが見てとれます(これで、熊原・三嶋・平田あたりも一軍で活躍するようになると、さらに高い成功率になりますが)。
横浜DeNAとなって4年。チームとして、いい投手を獲得するノウハウというのは、ある程度確立したと言えるかもしれません。


3. チームとしてのウイークポイント

外野陣がかなり充実。キャッチャーも戸柱が、内角を適度に使うリードと、安定したワンバウンド対応(バッテリーコーチの助言も大きいのかもしれませんが)を見せ、レギュラーにほぼ固定。そして、倉本が昨年からの経験を生かして、打率を1割以上アップさせる活躍、ということで、残るは、セカンドサードの選手起用をどうしていくかということになります。
現状、セカンドは石川もしくは宮崎、サードは白崎か山下幸となりますが、最近、ヒットが増えてきた宮崎の打撃を除くと、まだ、各選手のプレーには物足りなさを感じます。
昨日、神宮で観戦した際、ちょうどファーストランナーに出た石川を後ろから見る位置で見ていたのですが、リードの際、足が突っ張った状態のため、「これだと、スタートでの加速はつきにくいだろうな」と思いました(実際、ここ4年の盗塁数は、7、5、9、6)。
新外国人選手の動向にもよりますが、この2ポジションは、今オフのドラフト(あるいはFA・トレード)での最優先補強ポイントと言えるかもしれません。

一方、投手陣では、勝ち試合で7回を投げる、また三上・山﨑康が不調の際の代役を務められるような投手を、あと2人ぐらいはほしいところ。
ボールの力的には、熊原・平田あたりに期待したいところですが、こちらも、今オフの補強ポイントでしょう。


いずれにせよ、単なる「好調」ではなく、「実力」の表れとして、この3週間、勝ちを重ねてきた横浜DeNA。ただし、「実力」というのは、また変わってしまう可能性もあるもの。現状に拘泥することを是とせず、より高いレベルでのチーム内の争いを見せてほしいところです。


by momiageyokohama | 2016-05-24 01:13 | 横浜ベイスターズ | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、20年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
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