プロ野球 各球団の外国人選手獲得力は?(パ・リーグ編)
2016年 02月 20日
なお、前回も書きましたが、点数化のルールetcは下記の通り。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その年の選手の成績に準じ、A~Eに分類し、得点化。その合計点を、チームの獲得力とする。
【A】 リーグでもトップクラスの成績 (4点)
(タイトル獲得、およびそれに準ずるような成績)
【B】 合格点を与えられる成績 (3点)
(打率3割前後・本塁打30本前後・防御率3点以内・投球回180イニング以上etcの要素を、1~2点以上クリアしている)
【C】 及第点の成績 (2点)
(規定打席・規定投球回到達、または到達していないもののほぼ主力として活躍。または、活躍期間は短いがインパクトのある活躍をした選手)
【D】 戦力として物足りない成績 (1点)
(主力として活躍できなかった選手。なお、短期間活躍したものの出場試合数が少ない選手もここに含む)
【E】 全く活躍できず (0点)
(外国人枠の関係、育成の目的で獲得のため、一軍出場が限られた選手も、ここに含む)
・チームの計○点は、野手と投手の合計点
・「野手…20/15」の表示は、野手が20点で、うち最初から自チームで獲得した選手(他のNPBから獲得した選手を除く)が15点という意味
・選手名の右の数字は、在籍シーズン(ex. 2015年の場合、(15)と表示)
・選手名の太字は、その年に入団した選手
・下線は、他のNPBの球団から移籍してきた選手
・※がついている選手は、以前、同球団に在籍していて、その年に復帰してきた選手(ただし、最初のNPB在籍球団でない場合は、対象外)
・FA権取得により外国人枠を外れた選手も、リストに含める
・そのシーズンに、一軍で出場した選手が対象(二軍のみ出場の選手は含めない)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
計算をしてみたところ、パ・リーグのポイントは、セ・リーグより総じて低くなりました。
セ・リーグでは、計50点以上のチームが3球団あったのですが、パ・リーグは無し。
リーグ合計も、セ・リーグの274点に対し、パ・リーグは224点でした。
以下、各球団ごとに見ていきます。
1位 ソフトバンク
(計46点、野手…13/4、投手…33/19)
〔野手〕
【A】 李大浩(15)
【B】 ペーニャ(12)、李大浩(14)
【C】 -
【D】 カブレラ(11)、オーティズ(11)、ラヘア(13)、
【E】 アレン(12)、カブレラ(12)、ペーニャ(13)、カニザレス(14)、カニザレス(15)
〔投手〕
【A】 ホールトン(11)、ファルケンボーグ(11)、サファテ(14)、サファテ(15)
【B】 スタンリッジ※(14)、バンデンハーク(15)
【C】 ファルケンボーグ(13)、バリオス(15)、スタンリッジ(14)
【D】 ブラゾバン(11)、ファルケンボーグ(12)、パディーヤ(13)、オセゲラ(13)、ウルフ(14)
【E】 レルー(11)、ドイル(12)、カストロ(12)、ロメロ(12)、ピント(12)、ペニー(12)、バリオス(13)、オセゲラ(14)、バリオス(14)、ウルフ(15)
現在、2連覇中のソフトバンクが、ここでも1位。
ただ、その内容を見ると、李大浩、サファテといった移籍組の活躍で大きくポイントを伸ばしたところがあるので、決して、自チームで獲得した選手の成功率が高いわけではない。
ホールトン、スタンリッジ(※今回の対象年では、阪神からの出戻りということで、自チーム獲得の選手の点数には含めなかった)、ファルケンボーグといった成功例はあるものの、鳴り物入りで入団したにもかかわらず1試合の登板に終わったペニーはじめ、投手獲得に苦しんだ年も結構多い。
ソフトバンクの強みは、何と言っても財力。昨年中盤から大活躍したバンデンハークだが、外国人枠の絡みがあったとはいえ、序盤は一軍での登板が無かった選手に、1億5000万円。そして、李大浩に2年で9億という条件は、なかなか出せるものではない。
2016年は、外国人枠の関係で、なかなか出番の無かったカニザレスが、3年目にして、ようやく実力を見せることができるか否か。
2位 オリックス
(計42点、野手…24/9、投手…18/16)
〔野手〕
【A】 李大浩(12)、李大浩(13)
【B】 バルディリス(13)、ペーニャ(14)
【C】 バルディリス(11)、バルディリス(12)、ヘルマン(14)
【D】 イ・スンヨプ(11)、スケールズ(12)、ヘルマン(15)、カラバイヨ※(15)
【E】 ヘスマン(11)、カラバイヨ(11)、ロッティーノ(13)、フェルナンデス(13)、バトラー(14)、ベタンコート(14)、ブランコ(15)
〔投手〕
【A】 -
【B】 -
【C】 フィガロ(11)、ディクソン(13)、ディクソン(14)、マエストリ(14)、ディクソン(15)
【D】 マクレーン(11)、ミンチェ(12)、マクレーン(12)、フィガロ(12)、マエストリ(12)、マエストリ(13)、マエストリ(15)、バリントン(15)
【E】 朴賛浩(11)、ミルズ(13)、シュルツ(13)、ミンチェ(13)
このチームも、野手に関しては、移籍選手の占める割合が高い。自チームによる力と言えるのは李大浩の獲得だけといっていいが、阪神では一軍での活躍がほとんど無かったバルディリスをレギュラークラスまでにしたことは興味深い。
投手は、いろいろなタイプの投手を獲るものの、なかなか、チームを支えてくれるような投手を獲得できていないというのが現状。2016年は、球の速さはかなりあるというコーディエ(ただし、コントロールは不安な模様)を獲得したが、ブルペンを支える働きを見せることはできるか。
3位 西武
(計36点、野手…17/14、投手…19/16)
〔野手〕
【A】 ヘルマン(13)
【B】 ヘルマン(12)、メヒア(14)
【C】 フェルナンデス(11)、メヒア(15)
【D】 オーティズ(12)、カーター(12)、スピリー(13)
【E】 マルハーン(11)、ブラウン(11)、オーティズ(13)、カーター(13)、ランサム(14)、アブレイユ(14)、セラテリ(15)
〔投手〕
【A】 -
【B】 ミンチェ(11)、ウィリアムス(12)、サファテ(13)、ウィリアムス(13)
【C】 ウィリアムス(14)
【D】 グラマン(11)、ボウデン(14)、レイノルズ(14)、バスケス(15)、郭俊麟(15)
【E】 シコースキー(11)、ゴンザレス(12)、ルブラン(15)、ミゲル・メヒア(15)
野手は、毎年、大体1名ほどを加入させているペースだが、そのなかでは、ヘルマン、メヒアといったあたりがヒット。ただ、ほとんど活躍しないまま去る選手も多い(さきのメヒアも、ランサムが全く使えないとうことで、緊急補強的に獲った選手だった)。
一方、投手は、グラマン以降、主力を複数年、張ってくれるような投手を獲得できていない。伝統的に、ブルペン陣が弱いチームだけに、グラマンほどとは言わないまでも、ウィリアムス以上の働きを見せてくれる投手が入ってくれる(もしくは、育ってくれる)ことを期待したいところ。
4位 楽天
(計35点、野手…15/12、投手…20/19)
〔野手〕
【A】 マギー(13)
【B】 ジョーンズ(13)
【C】 ジョーンズ(14)
【D】 ガルシア(11)、フェルナンデス(12)、ガルシア(12)、ボウカー(14)、ペーニャ(15)、ウィーラー(15)
【E】 ルイーズ(11)、テレーロ(12)、ハーパー(12)、ユーキリス(14)、ラッツ(14)、エバンス(14)、サンチェス(15)、ムリーロ(15)
〔投手〕
【A】 -
【B】 ラズナー(11)
【C】 ハウザー(12)、ラズナー(12)、ラズナー(13)、クルーズ(15)
【D】 ヒメネス(11)、スパイアー(11)、ヒメネス(12)、ダックワース(12)、ハウザー(13)、ダックワース(13)、ファルケンボーグ(14)、クルーズ(14)、レイ※(15)
【E】 サンチェス(11)、レイ(13)、ファンミル(14)、ブラックリー(14)
野手のポイントは、ほぼ、ジョーンズとマギーの2人によるもの。それ以外の野手は、ほぼ全滅に近い状態。球団創立から11年経つが、MLBでの実績があまり無い野手を獲得したケースで、成功した選手はいまだゼロ(以前在籍していたリックも、最初のNPB在籍球団はロッテ)。
2016年は、ジョーンズ、ユーキリスに続き、MLBでの実績があるゴームズを獲得したが、外国人野手の「鑑識眼」の向上という意味では、根本的な改善策が取られているとは言い難い。
投手については、派手さはないものの、「まあまあ活躍してくれる選手が何人か…」といった印象。ただ、Bと判定したのが、ラズナー(2011年)一人と、外国人投手に求める役割としては、まだまだ物足りない。
ファルケンボーグ、ミコライオ(2015年は故障で一軍登板無し)と、他球団で実績のある投手を獲得、という策も、あまり機能せず。こちらも、チームをより強化していくには、スカウティングを大きく見直すことが必要ではないか(たとえ、出せる金額が限られていたとしても)。
5位 ロッテ
(計34点、野手…13/10、投手…20/14)
〔野手〕
【A】 -
【B】 クルーズ(15)
【C】 クルーズ(14)、デスパイネ(14)、デスパイネ(15)
【D】 カスティーヨ(11)、ホワイトセル(12)、ブラゼル(13)、ハフマン(14)
【E】 金泰均(11)、ホワイトセル(13)、ブラゼル(14)、ハフマン(15)
〔投手〕
【A】 グライシンガー(12)
【B】 カルロス・ロサ(11)、カルロス・ロサ(13)
【C】 レデズマ(13)、カルロス・ロサ(14)、イ・デウン(15)
【D】 マーフィー(11)、グライシンガー(13)、カルロス・ロサ(15)、チェン・グァンユウ(15)
【E】 ペン(11)、カルロス・ロサ(12)、マシス(12)、ペン(12)、レデズマ(12)、ゴンザレス(13)
フリオ・フランコ、ボーリック、シコースキー、ベニー、ウォーレンetc、時折、インパクトのある外国人選手を獲得してきたロッテだが、ここ最近は、おとなしい印象。自チーム獲得による主力クラスとなると、カルロス・ロサ、そして2016年は巨人へ移籍となったクルーズが目立つ程度(デスパイネも印象は強いが、試合数的には物足りない)。イ・スンヨプ、金泰均と続いた、韓国からの「野手」獲得も、最近は無い。
2016年も、新たに獲得したのは、ソフトバンクを契約満了となったスタンリッジと、直近2年は韓国リーグでプレーし、年をまたいだ1月になって契約をしたナバーロという顔ぶれ。残留したメンバーも、うちアジアの選手が二人と、アメリカ・中南米方面(キューバを除いて)にほとんど目が向いていないのではとも思える獲得方針が、ちょっと気にかかる。
6位 日本ハム
(計31点、野手…11/11、投手…20/20)
〔野手〕
【A】 アブレイユ(13)
【B】 レアード(15)
【C】 -
【D】 スケールズ(11)、ホフパワー(11)、ホフパワー(12)、ミランダ(14)
【E】 スレッジ※(12)、ホフパワー(13)、アブレイユ(14)、ハーミッダ(15)
〔投手〕
【A】 -
【B】 ケッペル(11)、クロッタ(14)
【C】 ウルフ(11)、ウルフ(12)、ウルフ(13)、メンドーサ(14)、メンドーサ(15)
【D】 モルケン(12)、アンソニー・カーター(14)、クロッタ(15)、ガラテ(15)
【E】 オビスポ(11)、ケッペル(12)、ケッペル(13)、モルケン(13)、トーマス(13)、ライブリー(15)
80年代・90年代は、活躍する外国人選手を獲るのが上手い印象のあった日本ハムだが、今回の統計では、リーグ最下位。
2004年の北海道移転以降、とにかく、野手の成功率が低い。自チームで見いだしたと言えるのは、スレッジぐらい(セギノールは元はオリックスの選手。アブレイユは、春季キャンプでのテスト入団)。チームとして、できるだけ若手野手を伸ばしていく方針であるがゆえに、あまりいい外国人選手を獲ってこないんじゃないか、と勘繰ってしまうぐらい、「当たり」の確率が低い。
一方で、投手の方は、B~Cぐらいの結果を残せる先発投手を、ある程度のペースで獲得しているという印象。ただ、ブルペン陣に関しては、1年目のクロッタを除き、中途入団で獲得した選手も含め、なかなか安定した投手を補強できていない。2016年は、メンドーサ、レアードが残留し、新たに、30歳近くの投手2人を獲得。
なお、自チーム獲得による選手に絞ると、下記のような順位に変わります。
1位 日本ハム 31点
1位 楽天 31点
3位 西武 30点
4位 オリックス 25点
5位 ロッテ 24点
6位 ソフトバンク 23点
全体のポイントでは最下位の日本ハムが1位。全体では首位のソフトバンクが最下位、という結果に。
ただ、点数を見てみると、一番多い日本ハムでも31点。これは、セ・リーグと比較すると、リーグ5位の巨人よりも少ない点数です。
パ・リーグの外国人の特徴としては、とにかく、数球団を渡り歩く選手が多い。フェルナンデス(4球団)、オーティズ(4球団)、カブレラ(3球団)…。上記の対象年よりは前ですが、セギノールも、パ・リーグ3球団でプレーしています。
全ポイントに占める、自チーム獲得選手のポイントの割合も、セ・リーグの84%に対し、パ・リーグは73%(他球団からの獲得率の高いDeNAを除くと、セ・リーグの数字は91%まで上がります)。
現状、パ・リーグのレベルがセ・リーグより高いことも多少は影響しているかもしれませんが、それを差し引いても、パ・リーグの外国人獲得力は、近年低くなっていると言えるでしょう。
「外国人獲得にかけられる費用が限られている」といった状況もあるのかもしれませんが、各チームの個性的な外国人選手たちが豪打を見せてくれた、80年代・90年代のパ・リーグと比較すると、少し寂しさを感じます。



























