クライマックスを前に……
2015年 10月 10日
明日からは、クライマックスシリーズが始まる。
最終的な順位は、下記のとおり(チーム名の右の数字は、首位とのゲーム差)。
【パ・リーグ】
1 ソフトバンク
2 日本ハム 12.0
3 ロッテ 18.5
4 西 武 20.5
5 オリックス 30.5
6 楽 天 33.5
【セ・リーグ】
1 ヤクルト
2 巨人 1.5
3 阪神 6.0
4 広島 6.5
5 中日 13.0
6 DeNA 14.5
パ・リーグは、例年になく、首位と2位の差が開く展開に、そして、中盤まで全チームに優勝のチャンスもあり得たセ・リーグは、2年連続最下位だったヤクルトが制することになり、3位には阪神が滑り込んだ。
さて、例年、クライマックスの時期になると騒がれるのが、優勝チームがクライマックスシリーズで敗れ、日本シリーズに出られないことの是非。
特に、今年の場合、パ・リーグの1位と2位、また2位と3位の差がかなり離れていることもあり(日本ハムとロッテの差は最終的には6.5ゲームに縮まったが、シーズンの最後、日本ハムが4連敗・ロッテが4連勝する前までは10ゲーム以上離れた状態が続いていた)、いわゆる「下剋上」が起きた場合、かなり、この話が再燃すると思う。
個人的には、このブログで何度か書いたが、プレーオフ賛成派。
もともと、NPBのプレーオフの契機は、球団消滅問題などプロ野球の人気低下が叫ばれているなか、シーズンを盛り上げる策として導入されたわけであり、現在のかなり終盤まで盛り上がるペナントを見ると、その効果はあったと思う。
ただ、全12チーム中、半分の6チームが出場できるようにしたことによる問題も当然あり、そのことへのプロ野球ファンが感じる不公平感と戸惑いは、現行の制度が続く限り、ずっと消えないのではないか。
では、プレーオフ制度を行うことを前提としたうえで、そうした思いを解消するにはどうした制度変更が考えられるか。
パッと思いつくところでは、下記のような形が考えられる。
1 ペナントの順位・ゲーム差のアドバンテージをさらに大きくする
2 現在のリーグを地区に分け、地区の優勝(上位)チーム同士によるプレーオフを行う
3 球団数を増やし、プレーオフ制度を再編成
1の方法については、このブログでも何回か紹介したが、改めて下記に。
(1) 第1ステージ(2位チームに1勝のアドバンテージ。4戦3勝制)
(2) 第2ステージ(1位チームに1勝のアドバンテージ。6戦4勝制)
(3) 10ゲーム差ある場合は、上位チームに、さらにアドバンテージ1勝追加。15ゲーム差ある場合はアドバンテージ2勝追加。
これを今年のクライマックスにあてはめてみると、下記のような形になる(○勝は、実際に試合をして必要な勝利数)。
【パ・リーグ】
1stステージ 日本ハム(2勝)- ロッテ(3勝)
2ndステージ ソフトバンク(2勝)- 日本ハム(4勝)
2ndステージ ソフトバンク(1勝)- ロッテ(4勝)
【セ・リーグ】
1stステージ 巨人(2勝)- 阪神(3勝)
2ndステージ ヤクルト(3勝)- 巨人(4勝)
2ndステージ ヤクルト(3勝)- 阪神(4勝)
セ・リーグは、最後まで競り合ったため、1stステージの2位チームへのアドバンテージの他は、現行制度と大差無いが、パ・リーグに関しては、ゲーム差によるアドバンテージも加味したことで、ソフトバンクが圧倒的有利。ロッテは、かりに日本ハムに勝っても、ソフトバンクに4連勝しない限り、日本シリーズ進出はできない。
これにより、不公平感はだいぶ解消されると思うが、逆に、ここまで圧倒的優位な状態を作ると、試合自体への興味が薄れるという問題も出てくる。
ただ、ゲーム差がついた場合のアドバンテージを、どうプレーオフに加味していくかについては、現在のプロ野球の体制でいく限り、NPBが避けて通れない問題だろう。
続く2つは、2リーグ12球団制(1958年~)に長年慣れ親しんだ、プロ野球ファンの側にとっても、かなりの思考変換が求められるので、現時点では、想像上の話。
2の「現在のリーグを地区に分け、地区の優勝(上位)チーム同士によるプレーオフを行う」については、2つのパターンが考えられる。
1つは、現在のセ・リーグ、パ・リーグを2つの地区に分け、それぞれの地区で一番勝率の高いチーム同士がプレーオフを行うパターン。
例えば、
【セ・リーグ(東地区)】 巨人、ヤクルト、DeNA
【セ・リーグ(西地区)】 中日、阪神、広島
【パ・リーグ(東地区)】 日本ハム、楽天、ロッテ
【パ・リーグ(西地区)】 西武、オリックス、ソフトバンク
とする。
これを今季の順位にあてはめてみると、
【セ・リーグ プレーオフ】 ヤクルト - 阪神
【パ・リーグ プレーオフ】 ソフトバンク - 日本ハム
となる。
もう1つは、現在のセ・パではなく、東地区・中地区・西地区の3リーグ制にして、それぞれの地区1位チーム+2位のなかで一番勝率の高いチーム(ワイルドカード)で、プレーオフを行うというパターン。
プレーオフの組み合わせは、【地区1位中の勝率1位 vs ワイルドカード】、【地区1位中の勝率2位 vs 勝率3位】とする。
これも、リーグ分けも含め、今季の順位・勝率にあてはめてみると、下記のようになる(各地区内での順位は、セパ掛け合わせになるが、今季の勝率で考える)。
【東地区】 日本ハム、楽天、ロッテ、巨人
【中地区】 ヤクルト、DeNA、西武、中日
【西地区】 オリックス、阪神、広島、ソフトバンク
【プレーオフAブロック】 日本ハム(東地区1位(勝率2位))- ヤクルト(中地区1位(勝率3位))
【プレーオフBブロック】 ソフトバンク(西地区1位(勝率1位))- 巨人(ワイルドカード)
上記の2つの形だと、現行制度よりは、かなりプレーオフでの不公平感は減ると思われる。
ただし、各地区での1位を「優勝」扱いとしたときに、今までの6チーム中での優勝から、3チームあるいは4チームの中での優勝となることで、気持ち的に「優勝」に対する価値が下がることは避けられない。
そうなると、現在の状態を根本的に解決する策として、3で挙げた「球団数増」という話が出てくるだろう。
ただし、一口に球団増といっても、試合を行わないチームを作らないようにするためには、最低2チームの増加が必要となる。
さらに、両リーグ、同じチーム数にすることを考えるとなると、最低4チームの増加が必要。
(毎日、交流戦を行うという形にすれば、2球団の増加でも大丈夫だが)
球団を持つということがかなり大きなプロジェクトになるプロ野球において、それだけのチーム数を増やすことは果たして可能なのか。
また、そうした球団増加が、果たして、プロ野球のさらなるファンの獲得につながるのか。また、既存のファンの引き続きの支持を受けられるのか。
個人的には、プレーオフは賛成だが、球団増加は、もしやるのであれば、これまでの12球団制に慣れたファンの思考の転換、さらには、試合の質の低下によるファン離れの可能性などもあるので、戦力の均衡のさらなる制度化、またファン(さらには、野球ファン以外の人も)への周知方法に関するビジョンなどを、相当考えていく必要があると思う。
いずれにしても、上記に挙げたものは、プレーオフのあり方についての最善の策というわけでは、もちろんない。
ただ、クライマックスの時期になるたび、「プレーオフなんて……」と言うだけの時代は、もう過ぎたのではないか。
プロ野球が盛り上がるには、どういった形がベストなのか、はたまたベターなのか。
立場を問わず、プロ野球が好きな人たちが考え続け、そして変えていくことが、この先も、プロ野球が支持を得られるスポーツであり続けられるかの源になるのではないか。



























