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DeNA二軍戦観戦。そして、今後の横浜を支えるものとは?

好調が続く横浜DeNA。さきの色々とあった阪神との3試合も、結果、勝ち越し。
そんなDeNAの二軍を見に、先日の土曜日(5/23)、戸田球場に行って来ました(対ヤクルト戦)。

試合直前に球場に着いたこともあり、バックネット裏の席はすでに満員(といっても数十席ですが)。ということで、初めて一塁側ブルペンシートにて観戦しました(入場料:800円)。
この席は文字通り、ヤクルトのブルペン横に設置された席なので、絶えずブルペンを間近で見られる(ただし、横からなので、変化球の曲りなどはわかりづらい)のですが、グラウンドとの間、さらには上部にもネットが張り巡らされているので、なんか鳥籠のなかで見ているような気分(^^)。ブルペンのキャッチャー後ろのネットが重なっている部分もあって、近い割にはちょっと見づらい感じもありました(特にフライが見えにくい)。
「グラウンド側はともかく、上はネットいらないんじゃないかなあ……」とも思っていたのですが、試合途中、加藤が打ったラインドライブのかかったライナーがみるみる迫ってきて、目の前のネットを支える細い鉄柱にゴツン!
「確かに、これはネットで完全防護しておく必要があるなあ……」と実感しました。

さて、いざ試合に。
当日のスタメン及び登板した投手は、下記のとおり。

【DeNA】
1 (左) 桑 原
2 (遊) 山崎憲
3 (中) 松 本
4 (一) 宮 崎
5 (指) 多 村
6 (二) 加 藤
7 (右) 赤 堀
8 (三) 山下幸
9 (捕) 亀 井
P (投) 柿 田 - 岡 島 - 大 原 -平 田

【ヤクルト】
1 (二) 藤 井
2 (遊) 谷 内
3 (一) 松 井
4 (指) ユウイチ
5 (中) 川 崎
6 (左)  原
7 (三) 田中雅
8 (捕) 山 川
9 (右) 川 上
P (投) 山 中 - 松 岡 - 江 村 - 木 谷

DeNAに関しては、上位打線は、一軍経験もあるバッターが並ぶ陣容。
一方のヤクルトは、荒木、西浦、比屋根といったところが一軍にいることもあって、一軍経験が豊富といえるのはユウイチぐらい。反面、投手陣は、本来なら一軍で投げてほしい投手のリレーとなりました(この日は投げませんでしたが、赤川、山本、大場、岩橋といったあたりもブルペンで投球)。

正直、DeNAファンの立場からすると、相手投手が山中というのは微妙なところ。「この投手を打ったから一軍で活躍するだけの力がある」と判断するまでは行かず、それでいて、変則フォームなので打ちやすいというわけではない(^^)。DeNAのこの日の一番は桑原だったのですが、1三振を含むノーヒットと、かなり苦戦していました。

一方のDeNAの先発は、柿田。こちらは、今後先発ローテに入れる可能性があるのか、二軍の投手のなかでもチェックしておきたい投手の一人。
ただ、立ち上がりは制球が定まらず、かなり不安定な投球でした。ブルペン横からだったので、球速やボールのコースはあまりわからなかったのですが、叩きつけるボールも多く、2回に早くも1失点を喫します。
その後も「きっちり抑える」といった内容ではなかったのですが、ヤクルトの打線がほぼ二軍の陣容ということもあって、最終的には6回を1失点という結果でした(5安打2四球。奪三振は1)。
正直、一軍の先発に入ってくるにはまだまだという印象でしたが、そのなかで光明を見出すとすれば、カーブ。ところどころで投げるこの球は、バッターのタイミングを外すアクセントになっていたので、今後は、そのボールに加え、他のフォーク、スライダー、チェンジアップの織り交ぜ方を工夫しながら、総合力でバッターを打ち取るピッチャーを目指すといった感じでしょうか(現時点では、取り立てて凄いボールがあるという印象は受けなかったので)。

その柿田を次いで、7回からマウンドに上がったのは、シーズン前には、ストッパー候補に上がったこともあった、岡島。膝の故障で、二軍スタートとなった岡島ですが、この日が二軍初登板とのことでした。
この日は、1イニングを1安打無失点という内容でしたが、故障明け久々の登板ということもあって、まだ60%ぐらいかなあという印象。こちらも一軍でその姿を見るのは、まだ時間がかかりそうです。
続いて3番手で投げたのは、大原。こちらは、1イニング1四球0安打無失点という内容でしたが、故障さえ癒えれば、左の中継ぎが少ない現状、また一軍で投げてもらいたい投手。
と思っていたら、田中の登録抹消に伴い、火曜日から一軍に上がるようですね(二軍での成績自体も、8試合で防御率1.13)。
なお、この日は登板はありませんでしたが、加賀といったところもブルペンでの投球練習はしていました。

ここで一旦、話を野手の方へ。上位打線は一軍経験者で固めたDeNAでしたが、ピッチャーが山中ということもあってか内野ゴロが多く、たまに外野にボールが飛んでも、この日はホーム方向へ強い風が吹いていたこともあって、平凡な外野フライに。そんななか、数少ない光る場面としては、3回のチャンスで、山崎憲が渋くセンター前へ落ちるタイムリーを打ったことぐらいでしょうか。
指名打者で登場の多村は2打席ノーヒット。その多村に代わって途中から指名打者に入った内村も、カウント的にほぼストレートしか来ない場面で、そのストレートをとらえきれず凡退。
現在二軍にいるも、ここで成績を残せば、また一軍へのチャンスがあるであろう松本も、この日は5打数ノーヒット(いい当たりのセンターフライもありましたが、1死二塁のチャンスの場面では内野ゴロで凡退)。
また、西森、靏岡の相次ぐ怪我で、実質、二軍ただ一人のキャッチャーとなっている育成選手のルーキー亀井は9番でフル出場。先週17日までは、チーム39試合中11試合の出場で打席も13打席だったのが、この1週間は6試合すべてにフル出場。体力的にも相当キツイと思われますが、逆に言えば、一軍経験のある投手も多い現在の投手陣のボールを、すべの試合で受けられるというまたとない経験でもあり。靏岡がキャッチボールを開始しているという情報もありますが、高校卒業1年目の5月にして早くも「この貴重な経験を、本当のプロ野球の選手となるために、自身に生かせるか」という場面に直面しているとも言えます。

さて、試合の方はというと、1対1のままイニングが進み、両チームともあまり点が入る兆しも無し。
ヤクルトに目を移すと、DeNAよりはヒットは出ていましたが、それでも印象に残るところまでは行かず。この日2安打を放った川崎あたりに、少し一軍の可能性を感じるぐらい。
守備では、捕手登録ながらセカンドで出場した藤井、またこの日はサードを守っていた田中雅にエラーが出るなど、計3エラー(なお、藤井はこの試合直後、一軍昇格。戸田→広島と移動し、翌日のマツダスタジアムでは、今度はセンターでスタメン出場(そして、プロ初安打))。
ピッチャーは、前述の山中が7回を1失点で、二軍でのトータルの防御率も1.21と好調のようですが、山中の場合、ソフトバンク時代から、二軍での成績があまり当てにならず(^^)。
松岡江村木谷は、それぞれ1イニングを無失点という結果でしたが、松岡は、ブルペンでちょっとボールが抜け気味(明らかに抜けているまではいかないが、ボールが指にかかりきっていない感じ)なのが気になりました。
安定度からいうと木谷が、一番一軍に近い印象がありましたが、左の中継ぎ投手が手薄で、逆に右の中継ぎ投手は安定しているチーム事情を考えると、一軍に上がる可能性は、江村の方があるのかなとも(なお、この日、ブルペンでの投球後、ずっと股割をしていた赤川は、二軍での成績(防御率4.94)を見ると、まだかなり厳しそう)。

そんな、あまり盛り上がる場面が無い試合展開のなか、9回裏、DeNAのマウンドに上がったのは、平田。その球速を考えると、将来、後ろを投げる投手になってほしいピッチャーなのですが、制球が悪く、いきなり先頭打者のユウイチをフォアボールで歩かせます(代走は井野)。その後、バント→またフォアボール→ヒットで1アウト満塁、バッター山川というところで出てきたのは「代打・武内」。
平田の制球と相手打者を考えると、サヨナラの可能性がかなり高いと思われるなか、武内の放った打球はレフトへ。
ほぼレフトの定位置の打球だったので、サヨナラ犠牲フライ…。
と思ったのですが、レフトからの返球は、きれいなワンバウンドでキャッチャーのミットへ。代走・井野が滑り込むも、タッチアウト。
前述のとおり、この日は外野からホームへかなり強い風が吹いており、その影響もあって、レフト桑原の好返球で、延長戦突入となりました。

しかし続く10回裏。平田は、またも先頭打者の出塁を許します。続く藤井は送りバント。しかし、勢いを殺し過ぎて、ボールはキャッチャーの目の前に。亀井は、当然セカンドへ送球しますが、これが中途半端なワンバウンド送球に。山崎憲に代わって入った百瀬(こちらもルーキー)が捕りきれず、さらにピンチが広がります。
その後、9回に続いて1死満塁となり、バッターはさきほどホームでタッチアウトとなった井野。その井野が放った打球はフラフラッとした打球だったのですが、バッターからすると逆風が味方をする形で、セカンドとライトのちょうど間へ。風に泣き、風に笑った、井野のサヨナラタイムリーで、ヤクルトが2-1で勝利を収めました。

最後、サヨナラ負けを喫した平田ですが、とにかく一にも二にも、コントロールという印象。時折投げていたカーブは、ストレートが速いだけに、柿田と同じく効果的なボールになる可能性を感じましたが、とにかく、17 1/3イニングで与四球11・与死球2(中には敬遠も含まれているかもしれませんが)という数字が示すとおり、もう少しコントロールがなんとかならないと、一軍では怖くて使えないという感じでした。

 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

さて、一軍は火曜日から交流戦。
今年は18試合、しかも1カードが3連戦ということで、そこまで自チームのこれまでの戦いのペースを崩す必要はないかもしれませんが、故障者がちらほら出ているのは気になるところ(筒香は言わずもがなですが、先日、一塁ベースを踏み損ねた関根も)。

ただ、昨年とは違うのが、今年は、その代わりに一軍に上がった選手が、1勝の意味が本当に大きい、さらに勝ったときの喜びも格別に大きいなかで、プレーできるということです。
その一方、一昨年まで(もっというと、その前の弱かった時代)と明確に違うのは、“お試し一軍”といったものは存在せず、一軍に上がったからには、内容、そして結果が求められ、それを果たせなければ、すぐにまた二軍が待っているという所です。

まだ高校卒業2年目にもかかわらず、絶えず「いつ二軍に落とされるかわからないと思ってやっている」と口にしている関根のコメントは、今のチームの緊張感を表していると言えるでしょう。

横浜が今後も勝利を重ねていけるかを左右するのは、ジンクスでもマスコミによる展望でもなく、「どれぐらい高い意識で、プレーをし続けられるか」ではないか。そんな思いを持ちながら、今後の戦いも見続けていこうと思います。



by momiageyokohama | 2015-05-26 01:49 | 横浜ベイスターズ | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、20年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


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