プロ野球 真の「チーム力」とは?
2015年 03月 22日
今年の開幕前の下馬評は、全体的に、セは混戦模様、パはソフトバンク・オリックスの2チームが抜けているといった感じでしょうか。
ところで、順位予想をする際、各チームの戦力分析をする時によくあるパターンが、打撃力・投手力・守備力・機動力、さらに選手層・采配などを各10点満点で評価して、その合計点をチーム力とする形です。
ただ、この評価によるチーム力の分析というのは、実際のシーズンの戦いと比べてみるとちょっと齟齬があるのではという思いが、前々からありました。
ひとくちに打撃力・投手力といっても、そのなかにもいろいろな要素がありますし、「○○力」の配分をすべて同じにしてしまうことは、本来のチーム力の値には比例しないようにも思いました。
また、昨年の巨人のように、投打とも傑出した成績を残していないのに優勝するといったことも、従来の戦力分析の方法だと説明がつきません。
ということで、「○○力」の部分を、チームの勝ちに大きなウエイトを占める要素に細分化し、加えてそれ以外のチームの成績につながる要素も追加。
さらにその合計値が、昨年の各チームの成績になるたけ比例するように傾斜配分・調整した「チーム力を表す値」を考えてみました。
考えた要素は、下記のとおりです。
【投】 先発ローテの陣容の確立(10点)
【投】 エースの絶対度(10点)
【投】 セットアッパー・リリーフの安定度(10点)
【打】 主軸〔主に3~5番〕の打撃力(10点)
【打】 1・2番の機能度(10点)
【打】 打線の切れ目の無さ(5点)
【守】 内野手の守備力(6点)
【守】 外野手の守備力(3点)
【守】 捕手の守備力(6点)
【チ】 投手の選手層(10点)
【チ】 野手の選手層(10点)
【チ】 チームの雰囲気(5点)
【チ】 競り合い力(10点)
※( )は最高点。【チ】…チーム・試合に関する要素
中分類でみると、各要素の得点配分は、投手力…30点、打撃力…25点、守備力…15点、チーム・試合に関する要素…35点で、合計105点。
投手力を構成する要素としては、なかでも重要となる「先発ローテをある程度確立できているか」「エースで試合を取れる確率(大きな連敗をしないという意味でも重要)」「セットアッパー・リリーフの安定度」の3つの要素を入れました。
打撃力については、メインとなる「1・2番」「3~5番」にプラスして、「6番以降、あるいは2番でも打線が途切れない」という要素を「打線の切れ目の無さ」として、配分は小さいながら加えました。
守備力に関しては、内野手6点・外野手3点・捕手6点という配分にし、内野手・外野手の守備力は、ポジション全員の総合力(内野であれば、ファースト・セカンド・サード・ショートすべてを総合して)で考えました。
また、よく戦力分析をする際にあがる「機動力」は、それ単体でチームの勝利に大きく直結する要素ではないと考え(盗塁数が多いことイコール、必ずしもチームが勝つ要因とはならず。機動力が低くても、他の要素で上位に食い込んでくるチームも少なくない)、個別に設定はせず、「1・2番の機能度」「打線の切れ目の無さ」「競り合い力」に含まれる要素として考えることにしました。
「チームの雰囲気」は、正直実際の様子はわからないので、あくまで外部から見ての印象。
また、「競り合い力」は、拮抗した試合を取れるかどうかに加え、首位攻防、順位を賭けた試合を獲れるかどうかについても含む指標としました。
ということで、これらの要素について、昨シーズン(2014年)の各チームのペナントでの戦いの内容を数値にし、それと比べる意味で、シーズンの勝利数も並べてみました。
(要素の略称は、上から順番に、先・エ・抑・主・一二・切・内守・外守・捕守・投層・野層・雰・競。勝利数は、引き分けを0.5として換算)
《セ・リーグ》
【1位 巨人】
●勝利数 82.5
●チーム力ポイント 82
(先8・エ9・抑7・主6・一二7・切3・内守4・外守3・捕守5・投層8・野層8・雰4・競10)
【2位 阪神】
●勝利数 75.5
●チーム力ポイント 75
(先8・エ7・抑8・主8・一二8・切3・内守4・外守2・捕守4・投層7・野層7・雰3・競6)
【3位 広島】
●勝利数 75
●チーム力ポイント 76
(先7・エ7・抑7・主8・一二8・切4・内守4・外守3・捕守4・投層7・野層8・雰4・競5)
【4位 中日】
●勝利数 69
●チーム力ポイント 64
(先5・エ5・抑8・主7・一二8・切3・内守3・外守3・捕守3・投層6・野層6・雰2・競5)
【5位 横浜DeNA】
●勝利数 68
●チーム力ポイント 65
(先8・エ6・抑5・主7・一二6・切3・内守2・外守2・捕守2・投層6・野層7・雰4・競7)
【6位 東京ヤクルト】
●勝利数 61.5
●チーム力ポイント 60
(先3・エ3・抑3・主10・一二9・切5・内守2・外守2・捕守3・投層5・野層9・雰3・競3)
《パ・リーグ》
【1位 福岡ソフトバンク】
●勝利数 81
●チーム力ポイント 84
(先7・エ6・抑9・主9・一二8・切5・内守5・外守3・捕守5・投層8・野層8・雰5・競6)
【2位 オリックス】
●勝利数 81
●チーム力ポイント 84
(先8・エ10・抑10・主8・一二6・切4・内守4・外守2・捕守5・投層8・野層7・雰5・競7)
【3位 北海道日本ハム】
●勝利数 74.5
●チーム力ポイント 72
(先6・エ6・抑8・主7・一二8・切3・内守4・外守3・捕守4・投層7・野層7・雰3・競6)
【4位 千葉ロッテ】
●勝利数 67
●チーム力ポイント 59
(先5・エ4・抑7・主4・一二6・切3・内守3・外守2・捕守3・投層6・野層6・雰3・競7)
【5位 埼玉西武】
●勝利数 65
●チーム力ポイント 62
(先6・エ7・抑6・主7・一二4・切3・内守3・外守2・捕守4・投層6・野層7・雰2・競5)
【6位 東北楽天】
●勝利数 64
●チーム力ポイント 61
(先6・エ8・抑6・主5・一二4・切3・内守4・外守2・捕守4・投層6・野層6・雰2・競5)
各要素の値については、あくまで個人的な見方でつけた値なので、見る人によって変わってくるとは思いますが、それぞれシーズン全体を見ての数値としました(例えば、西武の主軸の打撃力は、中村・メヒアの成績だけを考えれば「9」をつけてもいいのですが、どちらも110試合前後の出場にとどまっているため「7」に)。
最終的に、傾斜配分を勝利数に寄せたこともあり、あらかたチーム力ポイントと勝利数との差は3ポイント以内に収まったのですが、ロッテだけは、チーム力ポイントより勝利数が8多い結果となりました。このあたりは、どんな戦力分析の仕方をしても測れないロッテの不思議なチーム力といえるかもしれません(^^)。
この値を、今シーズンの各チームにあてはめてみてもいいのですが、当然ながら、怪我人や実際にシーズンに入ってからの調子によってその値は変わってくるので、開幕前に算出した数字が、実際のシーズンの値にはならないというのが、予想の難しいところでもあり、プロ野球の面白いところでもあります。
特に、今季のセ・リーグは、各チーム、開幕直前になっても見通しが立ってないポイントを抱えており、この部分をシーズンに入って、どう起用法や代替の選手の活躍によって「勝ち」に変えていくかが、ペナント上位に入るカギとなりそう。
とにもかくにも、あと5日で、例年以上に読めない、ペナントレースが始まります。



























