プロ野球 前半戦振り返り (セ・リーグ編)
2014年 06月 30日
試合数的には半分弱を終了したこのタイミングで、シーズン前に書いた予想の簡単な振り返りをしたいと思います(ネット時代、思ったことを言いっぱなしな風潮もありますが、やはり自分が言ったことを見返すことも必要だと思うので(^^))。
なお、まだシーズン途中なので、予想順位とその理由についての振り返りはシーズン後に。今回は、開幕前に挙げた「シーズンのポイント」と「活躍を期待する選手」について触れていきたいと思います。
(※順位・成績は、6月29日時点。打者の数字は原則、打率・本塁打・打点。防…防御率)
【1位 巨人】
(シーズンのポイント)
1. 山口・マシソン・西村がシーズン通してブルペンを守れるか
2. 内海・杉内の出来
3. セドン・アンダーソンの見極め
4. 坂本の成長度合
5. 最終的にセカンドのポジションをつかむのは誰か
1・2.
シーズン前の予想では、ほぼ隙が無いという見方が大勢だった巨人だが、強いて心配な点を挙げるとするならば、昨年、3人そろってこれ以上無いだろうという成績を残したリリーフ陣が今年もフル回転できるのか。そして昨年、やや安定度に陰りが見えかけてきた内海・杉内の出来だった。
結果、その二つの不安は当たり、特に後ろの3人は、序盤戦、3人とも絶不調の状態。西村に至ってはメンタル面も指摘される形で二軍落ち(さらに、二軍戦で右大腿二頭筋長頭肉離れ)。一方、山口に関しては、さすがというべきか、徐々に調子を戻して、一時は10点以上にまでなった防御率を3.24まで回復。マシソンも復調はしてきたが、まだ昨年ほどの安定感までは戻ってきていない印象。
また、先発の2人は、初勝利を挙げるまで例年になく苦しんだ内海が、左肩腱板一部炎症で復帰時期未定。杉内の方は、昨年よりは良いが、全盛時よりはやはり落ちているかなといった印象。
3.
初先発こそ快投を見せたセドンだが、その後は3連敗を喫し、ファーム落ち。
逆に、アンダーソンは、序盤戦、予想外に打ちまくり、巨人の進撃の原動力とも言える働き。復帰後は、セペダ、また戻ってくる橋本らとのレギュラー争いとなるか。
4.
68試合を消化して、打率.289、4本塁打、22打点、14盗塁、勝利打点5、7失策。
この成績をどうとらえるか。最終的な評価は、シーズン終了後に。
5.
激戦も予想されたが、現時点では「片岡」が完全にレギュラーをキープ(いまのところ、表立った故障も無し)。
(活躍を期待する選手)
橋本(34試合 .316 2本 16打点 4盗塁)
笠原(18試合 1勝1S 防3.71)
橋本の方は、打順は下位であったものの、不調な選手が多かったレギュラー野手陣のなか、かなり光る活躍を見せる(守備でも、たびたびインパクトのあるプレーを見せた)。5月初めに怪我で離脱となったが、6月中旬に、二軍で実戦復帰。
一方の笠原は、本来の潜在能力からすると、まだまだ物足りないところ。原監督の評価もまだそこまで高くないのか、先発登板の機会も少ないが、6連戦が多くなる後半戦でチャンスをつかみとれるか。
【2位 広島】
(シーズンのポイント)
1. 永川・横山・中田ら中継ぎ陣の安定
2. 今村の復調
3. 堂林の打撃
4. シーズン終盤、勝負どころでの野村監督の采配
5. 二番手以降の捕手の出来
1.
「順位の理由(2位に予想)」にも書いた一岡含め、中田、永川勝、ミコライオのリリーフ陣が盤石だった序盤戦。ただ、5月末になると永川勝が打ち込まれ、登録抹消。一岡も、右肩関節炎で抹消。
2.
となると、今後のブルペン陣のカギを握るかもしれない今村。6月に一軍に再登録されたが、これから勝ちパターンのメンバーに名を連ねていくことができるか。
3.
一昨年の状況とは一変。レギュラーが保証されているとはいえない状態で始まった今シーズンは、外野も守り、打順も4月半ばから予想外の一番となったものの、これが意外とはまる。しかし、6試合連続安打で迎えたところで、怪我で離脱。
リーグ戦再開後、1ヶ月半ぶりに一軍復帰。木村昇がレギュラーで出続け、ルーキー田中も存在感を見せつつあるなか、まずは、ライトでのスタメン出場確保をめざす形か。
4.
これについては、8・9月の戦いを見て。
5.
「石原がほぼ盤石」という前提で書いたポイントだったが、その石原が今年はまるで打てず(打率.142)。さらに右肩痛で登録抹消。代わって入った白濱、會澤もそこまで特筆すべき数字を残しているとは言えない。會澤の場合は「打撃」という石原より勝るポイントはあるものの、やはり最終的には、石原の復帰・復調が待たれるところ。
(活躍を期待する選手)
大瀬良(12試合 6勝3敗 防3.86)
堂林(30試合 .255 4本 15打点)
このところ、打ち込まれる試合が続いている大瀬良だが、前半戦の働きは及第点以上では。今後、暑い夏を迎えてどういうピッチングを見せられるか。
【3位 中日】
(シーズンのポイント)
1. 高橋周・堂上直いずれかの台頭
2. 2番手捕手の台頭
3. 岡田の先発へのフィット
4. 大島・平田の真のレギュラー獲得
5. 佐伯二軍監督(兼打撃コーチ)の手腕
1.
高橋は打撃不振で、開幕前に二軍落ち。
堂上直は、ようやくショートのレギュラーを奪取したかと思われたが、6月に入るとエルナンデスに取って代わられる。荒木の故障離脱という状況があるにもかかわらず、セカンドでの先発機会もそこまでは無し(ここ数試合は、谷が存在感を見せている)。打率.231、1本塁打では、まだレギュラー起用の説得力には乏しいか。
2.
松井雅がマスクをかぶることが多い(最近では、移籍してきた武山も)が、まだまだ谷繁のスタメン出場も多い。
谷繁の打率の低さ(.161)を考えると、“これ”という選手が台頭してくればレギュラー奪取の可能性もあるが、まだそこまでは行っていないのが現状。
3.
シーズン当初は先発起用も、思うような結果が残せず、濱田の台頭などもあって、6月以降は中継ぎに。投げるボールに魅力を感じる投手だけに、今後、先発への再挑戦も考えられるが、まずは与えられた場面を抑えて、信頼を取り戻すことが必要か。
4.
昨年は.248と、前年から6分以上も打率を下げた大島だが、今年は、また“いやらしい”打者ぶりが復活。.340という高打率だけでなく、三振数も規定打席到達者のなかで最少(24)、盗塁もリーグ2位の16と、他チームにとって厄介な存在に(54得点はリーグトップ)。
一方の平田も交流戦終了までの全試合にスタメン出場。打率.279、5本塁打、勝利打点はリーグトップの8と、例年になく順調なシーズンだったが、先日の阪神戦でのプレーで痛恨の怪我。故障の程度が発表されていないので、いつ復帰可能なのかがわからないが、映像を見る限り、正直あまり良くない足の捻り方という印象。
5.
二軍の場合、チーム成績というよりも、「どれだけ一軍で使える選手を輩出するか」が評価対象になると思うが、現時点では、まだ目立った選手はいない(今季、一軍で成績を残し始めている濱田・谷は、二軍出場はあまり多くなく、二軍での成績が一軍での活躍につながったとまでは言い切れない)。
ファームの成績だけを見ると、打撃陣はそこそこの成績、投手陣は総じて成績が上がっていない印象。後半戦に入って、果たして二軍から台頭する選手は現れるか。
(活躍を期待する選手)
小笠原(41試合 .261 1本 9打点)
武藤(3試合 0勝0敗 防10.80)
小笠原は、そこまで目立った成績を上げてはいないが、ここ数年のなかでは一番存在感を見せている(出塁率は.375。ただし、得点圏打率は.217)。
武藤は、田島・浅尾といったところが不調、故障離脱するなか、地味に中日中継ぎ陣のポイントになると思って挙げた(昨年はチーム2位の登板数)が、ここまでわずか3試合の登板と、全くの期待外れの結果に。セットアッパー役も務め始めた2年目・福谷、又吉・祖父江のルーキー2人に、完全に置いてかれた状態。
【4位 阪神】
(シーズンのポイント)
1. 4番手以降の先発の確立
2. 加藤・安藤・福原のベテラン陣の安定度
3. 二軍からの若手投手の台頭
4. 福留離脱時のバックアップ
5. シーズン後半、サードを誰が守っているか
1.
能見、メッセンジャー、藤浪の表3人に次ぐ先発投手として、ルーキー岩崎、復調気配の岩田、全く調子が上がってこない榎田で凌いだ前半戦。ただ、榎田が先発陣から離脱したなか、6連戦が続くこれからの戦いをどうマネジメントしていくか(秋山、鶴、二神、岩本、歳内……)。能見も昨年までの安定感はなく、苦しいやり繰りが待っていそうな後半戦。
2.
加藤は今年も頑張っている(防御率2.45)。しかし、安藤は昨年ほどの安定感は無し(同4.32)。福原も、5月中旬、右内転筋痛でしばらく離脱。復帰はしたものの、防御率1点台だったここ2年のようなピッチングとは言えず(同3.38)。それらの要因が建山の獲得につながったのだろうが、その建山も今年で39歳(上原の高校の同級生)。日和見補強の感は否めない。
3.
ルーキー岩崎をのぞくと、現状では金田のみ。
ファンの心情としてはやはり、先日のファームの試合では本職ではない「打」の方でホームランを打ってしまった秋山の覚醒に期待したいところか。
4.
離脱というよりは、打撃不振により抹消され、緒方らが穴を埋める形に。リーグ戦再開で再登録されたが、正直、(福留)復活への期待感は薄い。守備面での不安はあるが、それこそ「ライト・新井良太」でもいいのではという気もする。
5.
交流戦では新井貴もサードを守ったが、リーグ戦再開で西岡が復帰。しばらくは、「サード・西岡」で行きそう。
(活躍を期待する選手)
上本(58試合 .304 1本 16打点 8盗塁 10失策)
梅野(39試合 .196 2本 8打点)
昨年は怪我に泣いた上本が、今季は西岡の怪我によりレギュラー奪取。右手親指骨折で一時離脱も、3週間弱で復帰。西岡復帰も、セカンドのポジションは渡さず。鳥谷、大和に次ぐ、数少ない生え抜きレギュラーの座を確かなものにするポイントの一つは、守備力のさらなるレベルアップか。
梅野も、鶴岡の怪我離脱でマスクをかぶる機会が増えた。
例年と比べると、甲子園の空席が目立つ印象もあるなか、2人そろって、これからの阪神を担う選手に成長していくことができるか。
【5位 東京ヤクルト】
(シーズンのポイント)
1. ストッパー・セットアッパーの確立
2. 川端が故障せずほぼフルシーズン出られるか
3. ナーブソン・秋吉の力
4. 村中
5. 畠山
1.
一時、ロマンでストッパー確定かと思われたが、1ヶ月も経たずして、怪我で離脱。
その後は、秋吉がストッパーか?と思われたが、そうとも言えない状況。
カーペンター、バーネットが戻ってきた一方で、石山は先発へ。
岩橋の台頭、山本哲の使いどころなど、まだまだ模索が続きそう。
2.
今のところ、ここまではほぼ完走(欠場は2試合のみ)
3.
ここまで防御率4.94、2勝6敗という成績のナーブソンだが、一応、開幕からローテは守っている。先発に苦しむチーム事情を考えると、ギリギリ及第点の働きか。
一方、秋吉は、チーム2位の登板数となる29試合で、防御率3.26。成績を上げられていないリリーフ投手が多いなかでは奮投している印象があるが、これまでのヤクルト投手陣の例にもれず、「いろいろな場面で投げたことでの負担増→結果、故障」のスパイラルは避けてほしいところ。
4.
「このピッチャーが活躍してくれれば…」という典型的な投手だが、1試合投げただけで、腰の張りで抹消。いまのところ、まったく存在感が無い。
5.
打率.319、7本塁打、44打点と、昨年とは雲泥の差の活躍だったが、走塁中の急停止で、左太腿裏肉離れ。「最近、少し太腿裏が硬くて、気をつけながらプレーをしていたが…」とう本人のコメントがあったが、投手陣も含め「怪我をしてしまう前の予防」という部分、本当にヤクルトはなんとかならないのか。
なお、今季の一軍メンバーの故障者を挙げると、ミレッジ・バレンティン・畠山・館山・小川・村中・ユウイチ・バーネット。また、現在は復帰しているが、川島・森岡。そして、開幕前に右肘靭帯断裂が発覚したルーキー杉浦に、長期離脱中の由規・平井。
去年も酷かったが、今年もそれに負けないぐらい酷い。
(活躍を期待する選手)
雄平(65試合 .305 13本 41打点)
石山(21試合 1勝2敗 防6.43)
昨年のキャンプでバックネット裏からその打撃を見て以来(特に、神内からの左中間への2ベース)、会う野球ファン会う野球ファンみんなに「雄平は、首位打者獲ってもおかしくない!」と言い続けてきたが、ついに覚醒。
首位打者を獲るには、ちょっとヒットできるゾーンが広すぎる(多少のボールぎみの球でもヒットにしてしまう)感はあるが、打撃3部門すべてベスト10圏内(打率…リーグ9位、本塁打…同4位、打点…同7位)と、ヒットだけでなく長打の危険性もケアしなければいけない打者として、確実にスケールアップしている。
一方、昨年、惚れ惚れするようなストレートを見せてくれた石山だが、今年は開幕から打ち込まれる状況に。先発転向で、もう一度、プロとしてのキャリアをリスタートさせることができるか。
【6位 横浜DeNA】
(シーズンのポイント)
1. キャッチャー(リード・打撃とも)
2. 勝ちパターンの継投の確立
3. 平田・三上・柿田の台頭
4.(レギュラーとして出場した場合の)梶谷・筒香の守備
5. 新しく就任したコーチ(進藤・川村(ブルペンコーチ→メイン格に)・篠原・小池)の手腕
1.
開幕から黒羽根がレギュラーとして出続け、打撃も含め及第点の成績を残していたが、死球骨折で離脱。
その後、一軍経験がほとんど無い西森、鶴岡賢(※「つる」の字は本来は「雨の下に鶴」に近い字)がマスクをかぶったが、経験不足は否めず。高城もレギュラー奪取とは行かず、故障が癒えたことで、また黒羽根がレギュラーキャッチャーに。ただ、ラグビーでトライを許してしまった選手のように、ホームベース前でランナーに回り込まれること二度。その他、落球での勝ち越し点献上、1試合3エラーなど、Aクラスを狙うチームのキャッチャーとしては、物足りなさ大。
Aクラス入りを現実のものにするには、高城の追い上げによる、もう一段高いレベルでのレギュラー争いをしてほしい。
2.
山口、ソーサの、セットアッパー・ストッパー両投手が絶不調で、一時期は「誰で抑えたらいいんだ」状態だったが、三上をストッパーにすることで、戦いが安定。
ただし、セットアッパーに関しては、まだ定まっている状態ではない。速球が持ち味の萬谷をセットアッパーにする案もあるようだが、大原の挟み込みも含めて、まだしばらくは、その時期その局面により最適と思われる投手で、8回を抑えていく戦い方になるか。
3.
3投手中2人は活躍してくれるかと思っていたが、現状は三上1人だけが台頭(ただ、その活躍は予想以上だが)。
平田は故障による離脱ということもあったが、柿田も含め、二軍では投げている模様。理想を言えば、今季中に上がって来てほしい気持ちはあるが、中途半端な状態で上がってくるよりは、「これなら行ける」という状態になってから上がってきた方が、チームにとって確実な戦力となるかもしれない。
4.
梶谷は、その身体能力を見せつける守備を連発。
一方の筒香は、ランナーが二塁にいるケースでのレフト前ヒットで、浅い当たりでも相手コーチャーが腕をまわすケースが目立つ。肩の強さは劇的に変わるものではないかもしれないが、素早くコントロールのよいボールを返す術は、今後、身につけていってほしいところ。
5.
外部からは、なかなかわからないところではあるが、チーム打率は、もう少し上げていってほしい(昨年.262(リーグ2位)→今年.247(リーグ最下位))。
ピッチャーに関しては、国吉、萬谷、須田といったところのレベルアップを実現させてもらいたい。
(活躍を期待する選手)
筒香(58試合 .273 9本 35打点)
白崎(45試合 .241 0本 3打点 6失策)
筒香は、ルーキー時の評価を考えると、まだまだ物足りない数字だが、昨年までのことを考えると、内容・数字ともに成長が感じられるここまでの働き(今季で5年目)。最終的には、本塁打20本以上、80打点はクリアしてほしいところ。
白崎に関しては、昨年終了後に、ルーキーながら「レギュラーを獲れなかったことに対する不甲斐なさ」を口にしていたことで、今季の注目選手として挙げた。
山崎とのショートのレギュラー争いとなったなか、一時、山崎の打率低下によりレギュラー起用されるも、守備の不安定さもあって、再度、レギュラーを奪われる。
現在の山崎の安定度を考えると、次のチャンスはなかなか回ってこないかもしれないが、それでも、現時点で与えられた出場機会のなかで、結果を残していってほしい。
ということで、セ・リーグを振り返ってみました。
さすがに長く書きすぎたので(^^)、パ・リーグ編は、次回にします。



























