2013 セ・リーグ順位予想反省
2013年 10月 22日
結果、巨人がペナント同様の強さを見せ、日本シリーズ進出を決めました。
さて、そのペナントですが、拙ブログでは、開幕前に順位予想をしました。
で、言いっ放しなのも格好悪いので、ペナントが終了したことを受けて、さきの順位予想とともに今シーズンを振り返ってみようと思います。
今シーズンの順位予想は、下記のとおりでした。
1 東京ヤクルト
2 巨人
3 広島
4 中日
5 阪神
6 横浜DeNA
大多数の方の予想は、今年も巨人だろうとは思いましたが、それだと面白くない(^^)ので、なんとか巨人に対抗できる球団は無いものかと思案。
落合監督時代のシビアな雰囲気が消えかかっており、しかも権藤投手コーチも退団した中日は、対抗できないと見て、消し。
西岡、福留をはじめとした補強により優勝候補に推す声も多かった阪神は、昨年の貧打のイメージが抜けず、下位に予想。
ということで、派手さは無いものの、意外と選手がそろっていること、また試合運びの巧さ、さらには宮本の現役最終イヤーとなることが濃厚のため、チームが結束するのではとも思い、ヤクルトを優勝に予想しました。
さて、6ヶ月経っての最終結果は…。
1 巨人
2 阪神
3 広島
4 中日
5 横浜DeNA
6 東京ヤクルト
巨人が2位に12.5ゲーム差をつけての完勝。
優勝に予想したヤクルトは、5年連続最下位だった横浜を下回る勝率に終わり最下位、苦戦を予想した阪神は2位と“大外れ”の結果に(^^)。
3位の広島と4位の中日は予想と同じでしたが、シーズン全体の流れを読めたとは言い難いシーズンでした。
そんな自戒も込めて、各球団についての簡単な感想を書いていきます(勝敗数の右の数字は勝率)。
〔1位 巨人〕 84勝53敗7分 .613
「やっぱり強かった」。結果的にそう評するしかない、今年の巨人。
シーズン前、なんとか弱点は無いものかと、目をつけたのは「先発とセットアッパー・抑えをつなぐ部分の信頼性」、また「阿部・坂本・長野以外のレギュラー陣が必ずしも盤石ではいない」という点でした。
1点目については予想通り、高木京・福田・高木康と、前年活躍した投手たちが不調あるいは故障で、大きく成績を落とす結果に。
ただし、その部分を、前半は笠原、中盤以降は青木高らで上手くフォローして、致命的な弱点に見せませんでした。また、本当に危ない場面では山口を早めに投入し、極力隙を見せない采配を徹底。
一方、3人以外の主力は不安だと考えていた野手陣は、新外国人ロペスが見事に機能(最終的に規定打席に到達し、.303、18本塁打)。それに触発されたのか、ボウカーも前半戦はいい場面で活躍を見せました。
さらに、交流戦では八番、さらには九番を打つこともあった村田が夏場からグッと調子を上げ、8月末以降は四番に定着。前年の打率.252・12本塁打・58打点から.316・25本・87打点と、見違えるような成績を残しました。
正直、投手陣・野手陣含め、シーズン前の期待ほどの成績ではなかった主力も多かった(内海、杉内、澤村、長野、坂本etc)のですが、さきに挙げた選手の活躍、また選手たちが「『個』よりも『チームの勝利』」という方針を受け入れていることもあり、相手チームに、点差以上に「強い」と思わせたシーズンだったと思います。
なお、前述で挙げなかった選手としては、菅野(勝利数・イニング数・奪三振数ともチーム一)、そしてマシソン(2年連続の活躍は疑問視していたが、63試合で防御率1.03と前年を上回る働き)の投げっぷりも強く印象に残りました。
〔2位 阪神〕 73勝67敗4分 .521
実のところ、セ・リーグで一番予想外の順位だったのが阪神。
補強の目玉であった西岡、福留は、ここ数年は実績を残しておらず。コンラッドも、キャンプで見た限り、溜めを感じられないバッティングフォームという印象。藤浪もコントロールに不安があり、高校時の実績はあるものの、まだ高卒1年目のルーキー。オリックスから獲得した日高は、外角一辺倒のリードで打たれているイメージが強い捕手、とネームバリューほど「実」のある補強には見えませんでした。
しかし、今季セ・リーグで唯一、巨人に食い下がったのは阪神でした(6月には一時首位にも立った)。
今季、阪神が復調した要因として、多くの人が挙げているのが西岡の影響。ともすると大人しい印象のあった阪神ベンチを活気付けた存在として、ホームランを打ったときにベンチのメンバーも一緒にやるポーズ(のちに“グラティ”と命名)とともに、クローズアップされました。ちなみに、批判の声もあったこのポーズですが、個人的には賛成・反対どちらでも無し。ただ、鳥谷がホームランを打った後、すごく乗り気じゃない表情でやっているのが可笑しくて仕方ありません(^^)。
なお、今季の阪神の復調は、統一球が変わったことも大きいと思います。昨年の411得点から531得点となり、120得点のアップ幅はリーグ3位。また、元々投手陣がいいということもあり、防御率の下げ幅0.42(2.65→3.07)はリーグ最少で、投打両面を総合すると、統一球変更が最も優位に働いたチームといえるでしょう。
その投手陣は、ベテランの多いブルペン陣に不安を感じていました。しかし、久保ストッパー案こそ早々に崩れたものの、代わりに後ろを締めることとなった福原が、昨年にも増して好調(防御率1.76→1.20)。また、その前を投げる安藤も、58試合で防御率2.28と復活。加藤も昨年に引き続き好調を維持し、変な負けを喰らうことがなかったというのも今季の阪神の特徴だと思います。
ただ、今後に向けてやはり気になるのは、生え抜きの野手陣の少なさ。現状では、8ポジション中、鳥谷と大和の2人のみ。その大和も元々は内野手だったことを考えると、野手育成に関してはほとんど機能していないといっていい状況(上本の怪我という要素はありましたが)。
シーズンオフになると、他球団からの補強のニュースばかり聞かれる阪神ですが、さすがに“生え抜き野手”の育成に本腰を入れていかないと、チームとしての魅力がどんどん無くなっていくように思います。
〔3位 広島〕 69勝72敗3分 .489
1997年以来、16年ぶりのAクラス入りを果たした広島(なお、1997年のときの監督は三村監督)。
昨年の失速を糧にしたのか、団子状態の3位争いを9月に抜け出し、マツダスタジアムだけでなく、各球場で「広島フィーバー」を印象づけました。
一応、順位予想では3位にしたのですが、内容的には、シーズン前の想像とは違う部分が大きいシーズンでもありました。
打線に関しては、復帰した栗原と新外国人のルイスの働きが鍵を握ると思っていたのですが、いざシーズンが始まると、栗原はまったく打てず。オープン戦では評判の高かったルイスも、内角のストレートに何度となく三振を喫し、得点圏打率も1割台。加えて、かなりの弱肩。
さらには、エルドレッド、ニックも主軸としての役目を果たせなかったのですが、そんななか、7月に獲得したキラが、見事にカンフル剤としての役割を果たしてくれました。
最終的には.259、14本塁打という成績に終わりましたが、キラの加入がなければ、まずプレーオフ進出はなかったでしょう。
そして、シーズン前は、そのエラーの多さから、ウイークポイントとも思えたセカンドの菊池。今季もエラー自体は多かったものの(19失策)、その広い守備範囲で、二塁手の補殺日本新記録を樹立。
神宮の内野の下の方の席で菊池の守備を生で見ましたが、その動物的な動きは、かなりのインパクトがありました。
一方の投手陣は、今村がさらなる飛躍を見せるかと思いましたが、WBCの影響もあったのか、シーズン序盤から打ち込まれる試合が続きました。福井、中村恭といったところも、ファンの期待に応えるピッチングはできませんでしたが、そうしたなか、横山、永川勝のベテラン2人が、不甲斐ない若手の穴を埋めるピッチング。
特にこの3年、ほとんど一軍での活躍が無かった永川勝(昨年は一軍登板自体なし)の復調は大きかったと思います(29試合、防御率2.04)。
来季は、今年を上回る成績が期待される広島ですが、ポイントになりそうなのは、ツープラトンの多かった野手の起用をどうしていくか。岩本、松山あたりは本来であれば1年通してレギュラーで使ってほしい選手ではありますが、野村監督はどのように考えているのでしょうか。
〔4位 中日〕 64勝77敗3分 .454
予想通りと言えば予想通りの結果に終わった中日。
開幕から打ちまくったルナ、谷繁の2000本安打達成、岩瀬のセーブ記録以外は、あまり目立ったトピックも無く、セ・リーグのなかでは一番地味に終わった印象があります。
観客動員も前年比-4%と、リーグ中、最も下げ幅が大きいという結果に終わりました(その次が広島の-1.5%、その他5球団は前年比プラス)。中日ファンの方には申し訳ないのですが、神宮球場に行っても、セ・リーグの球団中、一番熱量が低いように感じたのが中日でした。
結果的には、「フロントは何をしたかったのだろう」と思わざるを得なかった、この2年間。
落合監督時代も、若手が育ってこないことには少し疑問がありましたが、それプラス、“勝ちへの執着”までも失ってしまったように見えた中日。
なお、個別の選手でいうと、高橋周平に注目していた今シーズン。スタメンで起用され始めたのは8月からと予想よりかなり遅かったのですが、最終的には66試合に出場し、打率.249、5本塁打、27打点という成績でした。
一軍の主力選手としては、まだまだ物足りない数字ではありますが、生で見るとテレビの画面で見る以上にスケールの大きさを感じる選手。DeNAの筒香あたりが伸び悩んでいるなか、数年後の日本代表の主軸を務める可能性も秘めていると思っています。
ルナが戻ってくる来季は、また控えに甘んじる可能性もありますが、できれば、谷繁監督にはレギュラーで起用し続けてほしいと思います。
とにかく、中日に関して言えば、「失われた2年間」を振り返るよりも、来季以降、落合GM・谷繁選手兼監督がどういった野球を見せるかに注目。
巨人独り勝ちを止められる可能性を持ったチームだけに、再び存在感のある戦いを見せてほしいところです。
〔5位 横浜DeNA〕 64勝79敗1分 .448
応援している球団ではありますが、投手陣の補強にかなりの物足りなさを感じたため、最下位に予想。
幸い、その予想は外れ、6年ぶりに最下位を脱出。
今シーズンの横浜DeNAを大雑把に振り返ると、「予想をはるかに超えて打った。投手陣は…、あまり変わらず。ただ、久々にルーキーに可能性が見えた年」といったところです。
打撃に関しては、すべてがうまく行ったといってもいい状態。開幕から新加入のブランコが打ちまくり、昨年までの弱弱しさを感じる打線から一変。
呼応するように、中村が昨年以上に好調で、金城が復調、松本もようやく開花し始め、打線の厚みも増していきました。
ラミレスが不振で、モーガンが開幕から全く打てないというマイナス要因はあったものの、山崎・鶴岡といった脇役が機能したこともあり、そこまでダメージにはならず。
そのうち、二軍から戻ってきたモーガンも打ち始め、石川も6月から再復帰。そして8月から梶谷が大爆発と、井手・後藤・宮崎といった選手も存在感を見せたことも含め、考え得るなかで最高に近いシーズンだったと思います(チーム総得点630はリーグ1位で、昨年より200点以上のアップ)。
一方の投手陣は、中盤以降、投壊状態だったヤクルトをも下回る4.50という防御率で、今季もリーグワースト。
特に先発投手の層が薄いというチーム状況下、ソーサとソトを獲得したものの、ソーサは抑えのピッチャーで、ソトはフルシーズン働くことは考えにくい投手。国吉・加賀美が開幕メンバーから漏れ、昨年からいる他の若手のなかに一軍で活躍できそうな投手は見当たらないということで、ある程度予想された結果ではありました。
ただ、これまでのシーズンと唯一違ったのは、ルーキーの三嶋、井納が1年目から一軍の主力としての働きを見せたこと。三嶋が34試合に登板し6勝9敗・防御率3.94、井納が18試合に登板し5勝7敗、防御率5.34と、成績だけ見ると「活躍」とまでは言えない数字ですが、ドラフト上位投手がことごとく台頭してこなかった過去の歴史を考えると、久々にいい“兆し”が見えたシーズンでした(この“戦力眼”を今季のドラフトでも続けてほしい)。
なお、シーズン終了後に辞意を表明したものの、最終的には来季も続投となった中畑監督ですが、采配・起用に関しては、そこまで気になる部分はありませんでした(強いて言えば、藤江の一軍昇格はもう少し早くてよかったのではといったところぐらい)。防御率が最下位に終わったのは、単純に戦力不足でしょう(その意味では、来季、本気でAクラスを狙うのであれば、ドラフト含め投手陣の大補強は必須)。
ただ、来季は3年目を迎え、これまでの“アジテーター”としての要素だけでなく、より“マネージャー”としての部分が重要になってくると思います。
コーチ陣が大幅に刷新されるなか、二軍コーチも含め、どれだけチームの「勝ち」への意識を高められるか、本当の意味での“監督力”が試されるシーズンになるでしょう。
〔6位 東京ヤクルト〕 57勝83敗4分 .407
今年は、例年になく、ヤクルトの試合を数多く球場で見たシーズンでした。
バレンティンが56本塁打の日本新記録を樹立した試合。DeNA相手に7点差を逆転された試合。延長戦に入り10時も過ぎたところで、神宮の電光掲示板がフリーズした試合。館山が序盤に降板し、「何かあったのだろうか」と思っていたら、帰って見たニュースで右肘靭帯再断裂だと知った試合。小川が珍しく打ち込まれた試合(日本ハム戦)。さらには戸田球場で、クリーンアップが「川端・畠山・武内」だった試合。同じく戸田で、赤川が決めに行ったストレートをことごとく痛打され序盤でKOされた試合。「九番・野口」が2打席連続弾を打った試合。
そんなヤクルトですが、今季はバレンティンの本塁打日本記録、そして小川の活躍以外は、光明が見つけにくいシーズンでした。
借金26で、5年連続最下位の横浜より下に。最下位となるのは、2007年の古田監督以来6年ぶり。実はヤクルトの最下位というのは、この20年ぐらいはほとんど無く、2007年の前は土橋監督が指揮を執った1986年まで遡ります。勝率.407も、関根監督が指揮を執り始めた1987年以来最低の数字で、「小川以外は負けてばかり」といった印象の強いファンの方も多いでしょう。
シーズン前は、決して評判が低いとはいえなかったヤクルトがここまで沈んだ原因は、「故障+主力選手の極度の不振」。
〈故障〉…館山、平井、日高、(バーネット)、雄平、ミレッジ、川端、相川、(田中雅)
〈不振〉…村中、赤川、松岡、バーネット、押本、増渕、(石川、ロマン)、畠山、田中浩
上記の選手のうち、館山・平井・雄平はシーズン序盤に今季絶望という事態に。川端・相川はシーズンの半分、ミレッジは3分の1を欠場。田中・畠山は、前年から打率が5分近くダウン。バーネット・松岡・押本の防御率はそれぞれ6.02、5.73、4.94と、好調時からはかけ離れた数字に終わりました。
正直、5・6月あたりは、一軍投手陣の8割ぐらいが、ルーキーあるいは実績の無い投手という状態でしたし、夏場以降は、完全に“投壊”状態の試合も多く、「試合運びの巧い」ヤクルトの姿はほとんど見ることができませんでした。
宮本が引退し、本来ならば引っ張っていかなければいけない畠山・田中がほとんど輝きを放つことなくシーズンを終えたことを考えると、来季の戦いも厳しくなることが予想されます。
次世代のチームリーダー候補である川端も年齢の割には故障が多く、相川からレギュラーを奪取するかと思われた中村も、今年は無理に内角を要求し痛打を浴びる場面が目立ちました。
小川監督の続投が決まったものの、なかなか「来季こそは」といった明るい材料が見えないヤクルト。
それでも、観客動員数に目を移すと、今季は前年比+8.3%と、リーグ2位の伸び率を記録しました(1位は横浜DeNAの+22.3%)。
これだけ負けが続いても、前年よりも球場に足を運んだヤクルトファン。二軍の優勝が飛躍につながるほど甘い世界ではないとは思いますが、来季は、そうしたファンの思いに応えることができるでしょうか。
と、セ・リーグ6球団をざっと振り返ってみました。
次回は、これまた反省点の多い(順位予想の)パ・リーグを。



























