プロ野球後半戦 各球団の「ここが上がれば」 -セ・リーグ編-
2013年 07月 22日
各チーム81~84試合を終え、残りあと60試合ほどの後半戦となります。
そこで今回は、後半戦に向けて、各チームについて「この部分が上がっていけば」、または「この部分の調子を維持していければ」いい戦いができるのでは、というポイントを挙げてみます。
今のところ、自身のシーズン前の順位予想が全球団違う(ヤ巨広中神D)ので、説得力に欠けるかもしれません(^^)が、シーズンの簡単な振り返りとともに、各球団、2ポイントずつ。
今回は、セ・リーグ編です。
(なお、各ポイントの右に挙げた数字は、その可能性)
【巨人】
「ロペスの復帰」 90%
「内海の復調」 60%
何人かの故障者は出たものの、投・打とも、ほぼ順調といえた前半戦。2位阪神とは2.5ゲーム差とはいえ、まだ余力を残しているようにも見え、穴は少ない。正直、ほとんどのポイントにおいて想定外の部分がないので、逆に「ここが上がれば」といえるところも少ないのだが、そんななか絞り出したのが上の2点。
ロペスはここまで.310・11本・29打点と、開幕前の予想を上回る活躍。6月下旬に左脇腹を痛めて欠場中だが、全治3週間ということなので、遅くとも8月には復帰するのでは。
ロペスが一塁に入ることで、現在好調の中井が二塁に戻り、さらに切れ目の無い打線が出来上がる。正直、ロペスがいなくても代わりに入る選手はいるので、大幅な戦力ダウンにならないのが巨人の強いところだが、これでロペスが復帰すると、さらに他球団が巨人に勝つことは難しくなってくるだろう。
投手陣では、菅野が予想以上の働きを見せ、杉内も完調とは言えないながら4つの貯金を作っている(8勝4敗)が、一方で今ひとつ安定度を欠いているのが、エース・内海。統一球変更の影響があるとはいえ、昨年・一昨年から防御率を大きく落とし(1.70・1.98→3.44)、早い回でマウンドを降りることも少なくない。実績のある投手なので、立て直し能力は比較的高いと思うが、ストレートが速い投手でないだけに、復調には変化球の精度回復がカギか。逆に内海が本来の調子を取り戻せば、一気に巨人独走の可能性も。
【阪神】
「若手中継ぎ陣の台頭」 30%
「若手野手の台頭」 30%
前半戦は、セ・リーグで唯一、巨人に食い下がった阪神。戦力補強数の豪華さから見ると当然と見る向きもあるかもしれないが、そのなかで機能しているのは西岡・藤浪ぐらい。どちらかというと、新戦力の活躍というより、チーム全体として昨年から大きくアップした打率が好調の要因といえ(.236→.261)、その点では、統一球変更の恩恵を現時点で一番受けているのは、阪神と言えるかもしれない。
今シーズン、藤川が抜け、渡辺・筒井も開幕に間に合わないということで、不安視された中継ぎ・抑え陣。AFKのうち、久保は早い段階でストッパーの座から脱落したが、福原、安藤は、それぞれ防御率0.68、2.50。さらに登板も30試合以上と、予想以上の安定度。さらにベテラン左腕の加藤も38試合で防御率0.85と、昨年に引き続き安定した投球を見せている。
ただし、上記の3人とも35歳以上ということで、今後、6連戦が続くことを考えると、新たな中継ぎ投手に出てきてほしいところ。候補としては、二軍では先発をしている投手も含まれるが、白仁田、岩本、西村、松田、玉置あたりか。状況によって、秋山を後ろにまわすという起用法もあるかもしれない。
一方の打線は、開幕前は、補強もあって、ほぼ固定のレギュラー陣かとも思えたが、福留が長期離脱、コンラッドが全く打てず、さらに新井良も不振ということで、結構ポジションに空きがある状態に。
前半戦最後の方は、今成、坂といったところがスタメンに名を連ねていたが、西岡も時折欠場する状況を考えると、もう2人ぐらい若手に出てきてほしいところ。なお、今年出てくるのはまだ難しいかもしれないが、西田(2年目・11年ドラフト3位)の打撃には将来性を感じる。
【中日】
「浅尾・田島・高橋のうち、2人の投手の復調」 50%
「荒木・井端の打率.260到達」 40%
序盤戦は、中継ぎ陣が失点を重ね、最下位も経験した中日だが、岡田を使い続け、中田を中継ぎに配置転換し、なんとか前半戦を凌ぎ切ってきた中日。
ルナがオールスター欠場の影響で後半戦のスタートで出場できいないのは痛いが、果たして巻き返しはあるか。
とにかく、前半は中継ぎ陣のやりくりに苦労した中日だが、前半戦の最後に、浅尾が復帰。ここ2年、故障で一軍での活躍が無かった高橋も昇格。両投手とも、内容的に好調時に戻っているとはまだ言えないが、実績のある投手たちだけに、復活すれば、かなりの戦力アップとなる。
また、昨年、ルーキーにして56試合で防御率1.15という活躍を見せた田島だったが、今年は、制球が甘いところをことごとく打たれるシーンが続き、1勝7敗、防御率6.87と大誤算。現在、二軍で調整中だが、この投手も巻き返しに必須の投手といってよい。
打線では、ルナが開幕から非常に高いレベルの成績を残しているものの、その他の主力選手は、低調な成績。昨年打率.310の大島がここまで.249というのも痛いが、井端・荒木がそろって非常に低い打率で推移していたことも、中日が前半戦乗り切れなかった大きな要因といえる。現在の打率は、.222と.235。荒木はもともと打率が高い打者ではない(昨年は.251)が、井端の昨年.284からの落ち込みは、ちょっと大きすぎる。
それでも、二人に代わる内野手がいないのが中日の現実。前半戦の最後は8番まで打順が下がった井端が、2番あるいは6番ぐらいを打つようになれば、阪神に迫ることも可能かもしれない。
【横浜DeNA】
「新たな若手先発投手の台頭」 30%
「安定した中継ぎ投手の出現」 50%
正直、開幕前は、今年も最下位を独走する可能性が大きいと思っていたが、まずは開幕カードの中日戦に勝ち越したのが大きかったのでは。
何といっても、序盤戦の原動力はブランコ。一人の力が与えるプラスの影響の大きさを見せつけられた(ただし、「一人の力」と書いたが、ブランコにとってはラミレスの助言も大きかったようだが)。「先発ローテに余裕がある」という交流戦の特性をチャンスに出来ず、逆に大きく負け越したことで定位置への逆戻りも考えられたが、他のチームも躓いたため、3位に近いラインをキープ。
で、今後、さらに踏みとどまるには、やはり新たな先発ローテ投手の台頭が絶対事項。
前半戦、我慢して起用した高崎、井納が、その期待に応えられなかったことを考えると、必然的に二軍からの先発昇格が求められる状況。その筆頭とも言える国吉、そして加賀美は、それぞれ二軍での防御率が4.89、5.59と一軍昇格に足る成績とは言えないが、二軍での上がり目があまり見えない現況、逆に一軍の厳しい状況で投げさせた方が、一皮向ける切っ掛けになるかもしれない。
一方、例年、先発に比べると、まだ安定している中継ぎ陣だが、今年はなかなか陣容が定まらない。昨年、ブルペンを支えた菊地が不振。藤江も10試合の登板に留まっている。それ以前を見ても、昨年の江尻・篠原、一昨年の牛田など、良い成績を挙げた投手が、その翌年、大きく成績を落としているのが、ここ数年の横浜(DeNA)の傾向。唯一、毎年ある程度の成績を残している加賀も、今年は1イニングを安心して任せられるとは言えない現状、先発とともに、中継ぎも、安定した投手の確立が急務。現時点では、新加入の長田、大田・小林寛の成長、藤江・林の復調といったところに期待か。
【広島】
「打線の固定化」 40%
「今村・ミコライオの安定」 40%
前半戦最後の中日戦負け越しが痛かった(2戦目・3戦目とも勝ちゲームだっただけに)が、3位中日とは2ゲーム差の5位。この成績を想定以上とするか想定以下とするかは、ファンによって意見が分かれるところだと思うが、なんとなくモヤモヤしたものを感じることも多かった前半戦の広島。
なかでも、日によって変動度の高い打順は、ここまでの広島のモヤモヤ感を表しているように感じる。広島打線のなかでは、前半戦通して安定した成績を残したが丸だが、打順は二番と三番を行ったり来たり。その丸が三番に入ったときに、一・二番に入ることの多かったルイス・菊池も打率が.250に満たず、ともに得点圏打率が低い(ルイスは.073)、と相手チームに脅威を与える存在になったとは言えず。
エルドレッド・栗原が期待を大幅に下回る成績だったことで四番を固定できなかったのは仕方ないとして、五番以降も、前半戦最後の5試合で五番・六番の組み合わせがすべて違うなど、「迷い」が色濃く感じられる打線。
出塁率を考えると梵の一番、また廣瀬・松山のスタメン固定化を考えてもよいのではと思うが、果たして後半戦、野村監督の起用法はいかに。
一方の投手陣は、昨年安定度の高かった、今村・ミコライオがリードを守りきれないケースが目立った。今村の防御率はここまで3.89(昨年は1.89)、ミコライオも前半戦終了時点で4敗を喫している。とはいえ、前半戦最後の試合、久本・横山で逆転負けを喰らったように、代わりとなる投手も見当たらない。
こうなると、西武に移って好調なサファテの放出が痛かった気もするが、現実的には、今村・ミコライオの復調に期待するしかないだろう。中継ぎへの配置転換でも結果を出せない福井の状況なども含め、野村監督の悩みは深そうである。
【ヤクルト】
「中継ぎ陣の整備」 40%
「畠山の復調」 30%
「劣勢な試合でも、中継ぎ陣が踏ん張って、最後粘って勝利をものにする」というのが、ヤクルトの持ち味だったのだが…。
シーズン前は予想だにしなかった、中継ぎ陣総崩れ。平井・日高が早々に故障し、押本・松岡・増渕の実績組の調子も一向に上がらず。さらに、ストッパーのバーネットも不調で、防御率は12点台。中継ぎ配置換えのロマンも抑えられずに、二軍。昨年実績がある救援陣で頑張っているのは山本哲ぐらいで、ルーキーの石山・江村、2年目の木谷、七條・久古らの一時輝きを放った投手たち、といったメンバーでなんとか試合を賄なっていった前半戦だったが、七條の4.88、久古の6.97という防御率が示すとおり、いかんせん駒不足。前半戦最後の広島・DeNA戦は、6試合中3試合で二桁失点を喫するなど、ほぼ「投壊」状態。
昨年の10連敗や、2010年、高田監督解任時の連敗が重なった時でも、ここまで中継ぎ陣が打ち込まれたことは無く、チームとしてかなり厳しい状況にあると言える。
とはいえ、実績が少ない投手もあらかた一軍に上げ尽くした現況、その整備は、実績組の復調を待つしかないかもしれない。平井は右肩クリーニング手術で全治半年とのことで今季復帰は絶望。押本も二軍で投げていないようなので、松岡・増渕・バーネット、そして二軍で投げ始めた日高あたりの復活を待つといったところか。
打線の方も、今年からキャプテンを務める田中、そして元四番・畠山が開幕から低打率と、予想を大きく下回る状況が続いたヤクルト。
特に、畠山の打率.219という数字は低すぎた。6月下旬には二軍に落とされるなど、ほとんど主軸としての働きをすることなく終わった前半戦。ただ、バレンティン・ミレッジ以外に長打を打てるバッターが少ないヤクルトにとっては、やはりその存在は大きい。バレンティンが打率3割をキープしつつ本塁打も量産と、破格の働きを見せている(対左投手は、なんと打率.476)だけに、相手バッテリーがバレンティンを避け、続く畠山との勝負を選ぶケースが、今後さらに増えることが予想され、その意味でも、畠山の打撃がヤクルトの浮沈を左右すると言ってもいいかもしれない。
ということで、今回はセ・リーグ6球団を見てきました。
次回はパ・リーグ編を。



























