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わたしの、あなたの横浜・大洋史

前回、「プロ野球の魅力を伝える3冊」ということで、最近読んで印象に残った野球本を紹介したのですが、その3冊の紹介の後でちょっと触れた『4522敗の記憶 -ホエールズ&ベイスターズの記憶-』。

読みました。
期待に違わず、横浜・大洋愛に溢れた、素晴らしい一冊でした。302ページという頁の多さも気にならず、逆に途中で読むのを中断することで、何か熱が冷めてしまうのではないかという思いに駆られ、一気に読み通しました。

本は、1998年の優勝の瞬間について触れたプロローグに始まり、続いて、この10数年の“暗黒時代”といってもいい横浜の姿を、選手、コーチ、元監督、元フロントなどの証言などを交えて紡いでいきます。
中盤では、時計を巻き戻し、大洋初の優勝(昭和35年)、さらにその後の大洋、そして横浜ベイスターズ誕生など、98年以前について紐解いていきます。
終盤では、新しく生まれた変わった「横浜DeNAベイスターズ」についても。

本に登場する証言者は、佐々木石井琢駒田野村進藤鈴木尚波留中根らの98年優勝経験組。
谷繁内川ら、現役ながら今は他球団でプレーする選手たち。
98年優勝の礎を作ったとも言える、大堀元球団社長。
近藤昭仁山下大輔といった元監督経験者。
選手としては確固たる実績を残したものの、ついぞ「優勝」の味を味わうことができなかった、高木豊平松田代遠藤
木塚古木高橋雅市川といった面々。
さらには、低迷の大きな要因と言われることもある山中正竹元専務取締役。
そして、いまだ横浜で戦い続ける三浦大輔など、本当にさまざまな人物の言葉が紹介されています。

そこには、ファンとして見ているだけではわからない、選手・監督・コーチ・フロントのリアルがあり、心温まるようなエピソードもありますが、やはり一番気になるのは「ここまで弱くなってしまった要因」。そんななか、「『38年に一度優勝するだけのチームでいい』という思想」「一部フロントによる“仕事やってますアピール”トレード」といったフレーズは、悪い意味で、強く印象に残りました。

著者の村瀬秀信氏は、Number webなどで、横浜ファン度丸出しながら、そのことが嫌味になることなく、逆にファンの気持ちを代弁するような、楽しく且つ心に響く記事を書いているライター。
自分自身、著者とほぼ同世代ということもあり、本に出てくるシーン、出てくるシーンが、ほぼ自分の体験にオーバーラップしていきました。

大洋ファンになったのは、小学生低学年の頃。そう考えると、野球ファンとして野球を見続けてきたのと、大洋(横浜)ファンとして野球を見続けてきたのとほぼ同じぐらいになります(昨年は一年、ファンを辞めましたが)。
2000年ぐらいから、横浜・大洋について書いたホームページをやっていたこともありましたが、数年後、プロバイダー変更で更新方法がわからなくなって(^^)、休止。その後、ブログを書き始めて、細々とした更新ながら、数えると9年にもなってしまいました。

今回、『4522敗の…』を読んで、かなり懐かしい気持ちも覚えました。
それに触発された、ではないですけれど、まったくもって私的な思いながら、今回の記事では、ここまでファンとして、大洋・横浜に感じてきた思いを振り返ろうか……。


とも思ったのですが、やめます(^^)。

あまり必要以上に過去を振り返っても、いいことは無い(次に生かすための「振り返り」は大事ですが)。
大事なのは未来。

先週土・日の対巨人戦は、久々に「勝負」というものへの感情を湧き起こさせる試合でもありました(阿部・ロペス不在ということで、巨人からすると7割程度の状態だったとは思いますが)。

まれに見る低レベルな争いとはいえ、3位から6位まで、わずか1ゲーム差に4チームがひしめく、ある意味“混セ”。
先日、二軍で、加賀美の1イニング10失点を生で見てしまった身としては、Aクラス入りの必須条件である「先発ローテ確立」への期待度は相当低いものがありますが、それでも、昨年とは違う「何か」に望みを託し、横浜DeNAの戦いを見続けていきたいと思います。


ちなみにですが、1998年のリーグ優勝時、スポーツ新聞をまとめ買いしたのはもちろんのこと、その後、刊行された雑誌の横浜特集なども、今となっては相当貴重なものに。
あまり収集癖の無い性格ではありますが、下記の3点は、ある意味、家宝です(^^)。

●「横浜ベイスターズ 優勝までの全軌跡」 (Number特別増刊)
(佐々木・権藤監督・鈴木尚・谷繁・ローズ・五十嵐・阿波野らの記事、1998年シーズンで印象的な12試合のプレイバックなどを収録。何より、年度別主力選手個人成績を掲載した1950-1997年クロニクルが、優勝の重みを倍加させる)

●「プロ野球 ウラ読み読本 -‘98年ペナント&日本シリーズ完全記録版-」 (別冊宝島420)
(たびたび野球関連本を出している別冊宝島だが、日程方式で12チーム全試合勝敗データを掲載、という別冊宝島のなかでも珍しい号。それがたまたま横浜の優勝年だったというところに、磁力を感じる(^^))

●「GOT THE FLAG!」 (VHS/70分/発売:ポニーキャニオン)
(1998年のリーグ優勝に至るまでの軌跡が、映像として収められている貴重な一本。ビデオというところが時代を感じさせる。次に、またこうした映像が作られるのは、いつになるのだろうか)

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ついでに、これまで拙ブログで横浜について書いてきたもので、「振り返り系」のものへのリンクも張っておきます。

 『失われた十年?』 (2008.5.28)
 『横浜ストッパー史』 (2008.11.25)
 『横浜版「ルーキーズ」』 (2009.7.19)
 『150勝の重み』 (2012.7.8)
 『佐伯選手引退。そのプロ野球人生を振り返る』 (2013.2.10)
 『試合の無い日は「大洋検定」』 (2010.5.24)

不本意ながら、ほぼ愚痴に終始してきた感もある、この9年。

さきの『4522敗の記憶』の帯コピーの最後に小さく書いてあったフレーズ、「負けて泣くな、勝って泣け!」。

この言葉を、選手・ファンともに実感できる日を。
by momiageyokohama | 2013-07-09 01:20 | 横浜ベイスターズ | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、21年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
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