井端が脚光を浴びたことに見るWBCの意義
2013年 03月 14日
日本代表は、第2ラウンド突破を決め、アメリカへ。
15日にサンフランシスコ・ジャイアンツ、16日にシカゴ・カブスと練習試合を行い、18日(月)に、いよいよ準決勝を戦います。(※日付は日本時間)
一方、ドミニカ共和国・イタリア・アメリカ・プエルトリコが勝ち上がった2組の第2ラウンドもスタート。
初戦ではドミニカ共和国がイタリアに対し、初回にいきなり4点をリードされ終盤までビハインド状態が続くも、なんとか7回に逆転して勝利。
また、アメリカに初戦で負けたプエルトリコも、敗者復活戦で、これまたイタリア相手に8回表で1-3と劣勢の状況ながら、相手のミスもあってなんとか生き残り。
これらの戦いを見ると、日本代表に限らず、「ただ個々の選手の力があるだけでは勝てない」という、短期決戦の難しさ、怖さを感じます。
さて、日本代表において、第1ラウンド、第2ラウンドとも、文字通り“救世主”となった選手が井端。
大会前は、内野のサブ的なポジション、またベテランとしてのチームのフォロー役としての役割を考えていた人が大半だと思いますが、いまやスタメンとしてなくてはならない選手になりました。
今回の神がかりともいうべき活躍で、改めて井端選手の素晴らしさを知ったというファンも多いと思います。
今まであまり井端を知らない人は「こんな凄い選手がいるんだ」という驚きを。また、ふだん野球を見ているコアなファンも、超短期決戦にて、その技術がここまでの力を発揮すること(個人的には、台湾戦の同点打が“引っ張って打ったヒット”だったことに凄みを感じた)に、改めて井端の素晴らしさを感じたのではないでしょうか。
WBC、また今は開催競技から漏れている五輪もそうですが、こうした“日本代表”が結成され、そして真剣勝負を戦う意味は、まさにそこにあると思います。
もちろん有名な選手もそうですが、あまり知名度の高くない選手でも、その“凄さ”を多くの人が見ることによって、その選手を好きになる、さらには“野球”そのものへの関心が高まっていく。
また、これは大会前の話にはなりますが、“代表チームが結成”されることで、ファンのなかで「この選手は入れた方がいい」「いや、自分はこの選手もいいと思うよ」といった議論が起こることも、その大きなプラス効果といえます(余談ですが、WBC大会前に野球ファンの人と話していたときに「今からでも、投手陣に平野佳を絶対入れるべきだ」という話で盛り上がりました(^^))。
そこには、有名無名というファクターは関係なく、どうしたら強い(あるいは勝てる)代表を作ることができるかというのが最大の目標になるので、ふだんスポットが当たらない選手でも実力があればみんなの話題に上りますし、ペナントを見るなかで「この選手は日本代表に選ぶべきじゃないか」といった見方につながることもあるでしょう。
サッカーの日本代表が多くの人の注目を浴びるのも、こうした部分が大きいと思われます。
最近は、選出メンバーがある程度固定化されている印象もありますが、サッカーの日本代表で個人的に印象に残っているのは、かなり前の話ですが、フランスワールドカップの頃のこと。
この大会は、日本が初めてワールドカップに出場する大会にもなったのですが、このときのアジア最終予選ぐらいから個人的に推していたのが平野孝(当時、名古屋グランパス)でした。
その左足から放たれるえげつないミドルシュートは、なかなかFWで点が取れない当時の日本代表にとって、かなりの武器になると思っていました。
ただ、その平野。時折、親善試合などで代表に選出されるものの、なかなか試合では出場機会が与えられず、当時20歳だった中村俊輔の台頭もあり、ワールドカップ本戦への出場は難しいと思われました。
しかし、本戦が行われる年の2月、オーストラリアとの親善試合で、途中出場ながら2ゴールを決め、代表選出後、初といっていいインパクトのある活躍を見せました(ちなみに、このとき、Numberで平野を取り上げた記事のタイトルが「代表で最も過小評価されている男」)。
最終的に、平野は、カズと北澤が落選したフランスワールドカップの本戦メンバーに選ばれ、非常に感慨深かった記憶があります(本戦でも2試合に途中出場)。
少し話が逸れてしまいましたが、「“実力のある選手”に、多くの人が注目する」という意味で、WBCのような最高レベルでの国際大会は、非常に意義があるでしょう。
前々回の大会では、西岡・多村・里崎、そして前回の大会では、岩隈・内川・川﨑といった選手が、大会での活躍で、一躍脚光を浴びました。
今回も、さきの井端を含め、台湾戦において崖っぷちの状況で盗塁を決めた鳥谷、さらにはアメリカでの戦いで、また新たに注目度が一気に高くなる選手が現れるかもしれませんが、とにかく、こうした日本野球界のトップにいる選手が、その素晴らしさをより多くの人に知ってもらう。さらには、それが“野球”というスポーツの面白さを感じてもらうことにつながることを願います。
なお、たびたび報道される「日本代表の常設化」ですが、これについては正直、日本だけで考えられることではないと思います。
ファンは、何かしらの目標を持った「日本代表」に魅力を感じるのであって、WBCと行かないまでも、ある程度、戦う必然性がある試合に臨む日本代表でないと、“身”のある代表にはならないのではないでしょうか。
この構想については、単純に「WBCで日本が盛り上がったから」だけでは、実現は難しいと思います。
聖澤に関しては、内外野のラインアップを見たときに、ほぼレギュラーが確定している外野に対して、流動性の高い内野の方を一人増やすということで、本多を入れることにしたのかなと思っています(たぶん、梨田氏・高代氏ら他の首脳陣とも話し合ったうえで)。
平野佳は確かに、涌井・今村の安定度を考えると入れたかったですね(^^)。
ただ今は、監督も含めて、これが今の日本の現在の野球力ということで考えています。
次回は、もっと早い段階からの準備が必要だと思いますが、すべてがすべて100%と行かないのも常なので、なんとか準決勝、決勝と勝利してほしいですね。



























