今のままでは、来季の横浜最下位は確定
2012年 11月 12日
ここ数週間は、海外移籍・国内移籍ともにFA有資格選手の動向が毎日報道されていますが、そんななか、5年連続最下位を継続中の横浜DeNAベイスターズの動きはというと…。
中日のブランコの獲得が濃厚との報道があり、その他、同じく中日のソーサ、ソトの獲得にも動いているとの報道も。また、松坂の獲得にも名乗りを上げるという報もありますが、いずれの選手も、まだ正式な獲得発表はありません。
先日は、このブログで、横浜の2012年を振り返りましたが、それらの要素をふまえて、来季、CS争いに絡むには、「二桁を確実に勝てる先発投手2人」+「確実に、3割近く、あるいは20本塁打以上打てる打者」の計3人以上のレギュラークラスの獲得が絶対条件と書きました。
今季の横浜の成績は、46勝85敗13分け。一方、3位に入ったヤクルトの最終成績は、68勝65敗11分け。
引き分けの差が2つありますが、単純に計算すると、Aクラスには、あと22勝の上積みが必要。つまり「2桁勝てる投手2人+α」が必要ということになります。
ちなみに、来季の横浜の先発投手陣(6人)を予想してみると、こんな感じ。
1 高崎
2 三浦
3 国吉
4 加賀美
5 藤井 or 三嶋 or井納
6 (新外国人)
なんとか、枠は埋まるようにも見えますが、今季、実際に挙げた勝ち星は下記のとおり。
1 高崎 7勝
2 三浦 9勝
3 国吉 4勝
4 加賀美 3勝
5 藤井 7勝 (三嶋・井納…来季からの新入団)
6 (新外国人)(cf. ブランドン…2勝)
このなかでは、唯一、2年連続で規定投球回をクリアしている高崎ですが、来季の飛躍が期待される一方で、先発3年目での勤続疲労も気になります。
三浦は、来季40歳。活躍を願いたい気持ちはありますが、年齢を考えると、今季から大きく成績を落とす可能性も十分にあります。
国吉は、今後のDeNA期待の投手一番手ではありますが、今季は4勝止まり。来季の二桁勝利を期待するのは、少し過剰と言えるでしょう。
加賀美も、国吉と同じく、期待の投手ですが、今年も昨年も、怪我でかなりの期間投げられなかった経緯あり。来季も、まだシーズン通して投げられることは期待しない方がよいでしょう。
今季、移籍初年度で7勝を挙げた藤井。しかし、正直、来季この勝ち星を上回る可能性は低く。また、新入団の三嶋、井納も、ローテに入れるだけの力を持っているか、その力は未知数です。
そして、一番の懸念である、外国人投手。今季は、ブランドンの2勝が最高。昨年までも、先発で確かな実績を挙げた投手はおらず、ここ5年では、2009年のランドルフ、ウォーランドの5勝が最高。他のセ・リーグ各球団が、少なくとも一人は先発ローテを任せられる投手がいる現状、このマイナスは相当大きいものがあります。しかし、報道レベルでは、外国人選手獲得ルートに大きくメスを入れたという話も聞かず、来季もこの枠での勝ち星の上積みは期待薄でしょう。
なお、一部で話に挙がっている山口の先発転向ですが、もしそれがなされるとしても、過去の例を考えると、先発として機能するには少なくと3年はかかるのでは。また、その間、また新たにストッパーを作らなければいけない(現有戦力のなかには候補は見当たらず。過去の獲得実績を考えると、ストッパーを務め得る外国人投手の獲得の可能性も限りなくゼロに近い)ことを考えると、2012年現在ではあまりその意味を感じません。
このように、現有戦力に関しても、今年の勝ち星を維持できるかがかなり不安ななか、20勝以上の勝ち星の上積みをするには、相当な補強が必要。
しかし、残念ながら、ここまで、チームの最大のウイークポイントである先発投手の補強の話は、ほとんど聞こえてきません。
そんななか、先日、2対2のトレードで、ソフトバンクの大場を獲得するとの報道が。ここ数年は成績を残せていないものの、元々の能力を考えると、二桁勝利の可能性を十分に感じる投手だけに、このトレードはDeNAにとって、かなり実のあるトレードだと思われました。
しかし、蓋を開けてみると、多村・神内・吉川と吉村・山本省・江尻の3対3のトレードという結果に。
報道自体が誤報だったのか、直前に状況が変わったのか、実際のところはわかりませんが、先発補強という意味では、DeNAにとって、ほとんどプラスの要素が無いトレードとなってしまいました(吉川の先発での活躍はほぼ可能性薄。神内も、ストレートがキレまくっていた2006年シーズン当時ならば十分期待が持てたが、近年の状況では一軍入りすら疑問符)。
また、前述のように、獲得が噂されるソーサ、ソトの両投手ですが、ソーサは基本、中継ぎ・抑えのピッチャー(そして、来季36歳)。ソトは先発での実績はありますが、日本に在籍した2シーズンとも、シーズン通しては活躍しておらず、獲得できたとしても、一軍で投げるのはシーズンの半分程度と見ておいた方がよいでしょう。
では、その他の手段として、FA等で二桁を期待できる投手はいるのか?
残念ながら、今季、移籍の可能性があるFA選手にはいません。報道で挙がっている移籍選手まで入れると、唯一可能性があるのは松坂ですが、MLBの球団も獲得に名乗りを挙げているとの報もあり、DeNAが獲得できる可能性は極めて低いのではないでしょうか。
二桁勝利を期待できる先発2人を獲得できない現状、DeNAのCS進出、さらには最下位脱出すらも、ほぼ不可能と言えるかもしれません。
「いやいや、現有戦力の底上げができれば」というファンの意見もあるかもしれませんが、現在の先発ローテが前述のような状況。その他のメンバーで、先発ローテ定着の可能性を感じる投手も、残念ながらほとんどおらず、その可能性を論じるのは、あまりにも希望的観測過ぎると言わざるを得ません(何より、長年、横浜を応援してきたファンが一番そのことをわかっているでしょう)。
そんななか、それでも最下位脱出、そしてCS争いに本気で臨む気があるのであれば、5~7勝クラスの投手を4~5人以上、他球団から引っ張ってくるしかないのではないでしょうか。
ただ、完全な主力クラスを移籍させるのは難しいかもしれないので、とにかく、5~7勝の「可能性」がある投手を引っ張ってくる。具体的には、下記のような投手が挙げられると思います。
〔巨人〕 金刃
〔中日〕 朝倉
〔ヤクルト〕 中澤
〔広島〕 斎藤
〔阪神〕 久保 小嶋
〔日本ハム〕 糸数 八木
〔西武〕 平野
〔ソフトバンク〕 大場
〔楽天〕 永井 長谷部
〔ロッテ〕 大嶺
〔オリックス〕 桑原謙 近藤
(※後日追記:金刃→11/13 楽天へ移籍)
なかには、「この選手は出さないだろう」という投手もいるかもしれませんが、そのぐらいのことをしなければ、DeNAの浮上はないでしょう。
なお、これらの選手を獲得するには、当然トレードとなるわけで、基本的にはDeNA側からの選手放出も必要となります(金銭というケースもありますが)。
最下位ながら、かなり選手が過剰気味な外野陣(レフトをラミレス、センターを荒波として、残り1ポジションを準主力クラス5~6人で争う)の幾人かの放出も避けられないでしょう。誰をトレードに出しても、一部のファンから批判の声が上がりそうなメンバーではありますが、とにかく先発投手の数を確保するためには、断行しなければいけないことの一つだと思います(白崎の獲得、またブランコが仮に入団した場合のことを考えると、内野手に関しても)。
新聞紙面は賑わすものの、結局あまり実の無い補強に終わるのか、それとも徹底して、「実」を取る補強を行うのか、二年目を迎える横浜DeNAフロントの実力が問われるところです。



























