逆算の見えない野球
2011年 08月 30日
ただ、先々週、見に行ったヤクルト戦(8点差を守れなかった前日の試合。1-5で敗戦)を観て、そしてそれから2週間経ち、どうしても我慢できず、最後、もう1回だけ書きます。
前回の記事に関するホッシーパンチさんへのレスで書いた内容と重複するのですが、この試合も、「納得のできないこと」が多い試合でした。
最も理解できなかったのが、試合中盤、ピンチの場面で、細山田-高崎のバッテリーが、畠山への勝負球に外角低めへのスライダーを選び、同点打、さらには逆転打を許した場面。
畠山が外角への変化球を拾うのがうまいバッターというのは、おそらくある程度ヤクルトの試合を見たことがある人なら誰でもわかっていること。しかも、2まわり目を迎える頃から浮き出してきたスライダーで何で勝負するのか。しかも2回も。
「あまりにも予見できた結末」に、ただただ言葉を失いました。
攻撃の方に目を移せば、初回こそ1点を奪うものの、石川の前にその1点のみで今季初完投を許す結末。
初回の得点後に村田、8回のチャンスでは下園がそれぞれ併殺打。
そして、この日一番酷かったプレーは、5回表。2死ランナー無しから、細山田が珍しくヒットで出て、「これで高崎が倒れても次の回は1番からだな」と思った矢先に、川本からの一塁送球で牽制死。
この10年間、選手は変われど何度と無く見せられてきたあり得ないシーンを、この日も球場で見せられる羽目になってしまいました。
なお、昨日の中日戦でも、ピッチャー福山・バッターが代打グスマンという場面で、初球無造作に真ん中近くにストレートを要求した細山田。
結果、いい当たりながらも統一球の影響もあってレフトフライには終わりました。しかし、いくら福山のボールの勢いがあるとはいえ、初球からどんな球でも振ってくることがわかり切っているグスマンに対し、どうしてああいったリードになるのか、全く理解ができませんでした。
こうした傾向は細山田に限らず、勝負球を投げる場面で一か八かのストレートを投げさせるリードが目立つ新沼、内角をほとんど突かない武山など、横浜の試合では、相手に打たれる可能性を高く、また自軍のピッチャーの良いところを殺すような配球があまりにも目につきます。
また、この試合も、当然盗塁は無し。
一番バッターが塁に出たとしても、相手バッテリーにとっては盗塁される可能性が限りなくゼロなわけですから、相当ラクでしょう。
実際にプレーしている現場でしかわからないことも多いと思いますが、外部から見ていてもこれだけは絶対に言えること。
それは「盗塁数は増やせる」。
このことを確信したのは、2001年、高木豊が走塁コーチに就任した年、前年2盗塁だった佐伯が11盗塁を記録したときです。
なお、今シーズン、低迷の原因の一つに挙げられることの多い村田ですが、実は、今季は統一球の影響か、各チームの主軸が軒並み、成績を大きく落としています。
この時期になっても、打率.250以下、ホームラン一桁というクリーンアップの選手も珍しくないなか、.267・20本(スレッジ)、.250・12本(村田)、.280・9本(ハーパー)と並ぶ横浜の主軸は、数字だけ見ればいい方かもしれません。
ただ、なかなか、1+1が2以上にならない一・二番を含め、全体が打線として機能しているとは言えない攻撃陣。
試合中盤での、チーム全体での相手投手への揺さぶりもほとんど見られず、序盤…相手投手がいい → 2巡目…まだ相手投手がいい → 3巡目…相手投手に疲労が見えるも捕らえきれず → 4巡目…セットアッパー・ストッパーに抑えられれゲームセット、という試合を来る日も来る日も続けている現状。
正直、筒香が今後、素晴らしい打撃を見せてくれたとしても、得点能力が大きく上がるようには思えません。もっと得点への道筋として、根本的なところを修正していかない限り、チームに打点王が生まれようがホームラン王が生まれようが順位に関係無しといった状況が想像できます。
その他にも挙げればキリがない(大多数のファンの方がそうではないでしょうか)ほど、ため息をつきたくなるような横浜の試合ぶり。
はっきり言います。
今の横浜の試合には「中身が無い」。
1年間、ずっと野球に費やすだけの時間はあるはずだと思うのですが、いざ試合が始まっても、そこで「ここはこういうことが考えられるだろうから、こういう風なプレーをしよう」といったものを感じるシーンは本当に少ないです。
逆に、試合が進むたびに、一つまた一つと、相手にチャンスを与える1プレー(1球)、そして自らが勝つ可能性を下げる1プレー(1球)を見せられていきます。
勝手な推測ですが、おそらく、どんなに今オフ補強をしても(その補強も、外国人投手の獲得は惨憺たるものがありますが)、こうした戦い方の根本が変わらない限り、来年も、そして再来年も間違いなく最下位でしょう。
昨日、広島-巨人戦(スカパー)の中継での山本浩二氏の解説を聞いていて、そうだよなと思ったのですが、「横浜には悪いけれど、今後、上位5球団は『横浜戦は絶対とりこぼせない』という気持ちで臨むだろう」。
そうしたチームを相手に、「ただ投げました」「ただ打ちました」(選手・コーチ・監督はそう思っていないかもしれませんが、そう思わざるを得ないプレーが多すぎる)という野球をやっていては、今まで以上に勝てるチャンスは少なくなるでしょう。
確かに、20年ほど前の大洋も弱い球団でした。
ホームラン5本を打てば「長打力がある」と評されるほど、貧弱だった打線。
大げさでなく、3球投げて、そのうち2球ストライクがとれるのは遠藤と斉藤明夫(あと調子のいいときの欠端(^^))ぐらいしかいなかった投手陣。
上位で獲得した「即戦力」であるはずの投手のほとんどが、一度も二桁勝利を挙げることなく球団を去っていきました。
今の横浜は、そこまでの「貧弱さ」は感じません。
しかし逆に、それとは質の違う、ともすると、もっと根の深い「勝てる可能性の感じられない野球」を見せられている気がします。
この10年、管理型、選手信頼型、理論派、再登板、二軍叩き上げと、あらゆるタイプの人が監督になりました。しかし、どの監督もチームを立て直すことはできませんでした。
正直、これ以上、このチームを見ているのはつらいです。
やはり、野球を観ている以上は「可能性」を感じたい。
しかし、その可能性を自ら捨てるかのようなプレーを毎日見せられるのには疲れました。
来年からは、ファンという立場を一旦捨て、フラットな目で、このチームを見ようと思います。



























