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12球団雑記 (その5)

1週間半ぶりに前回の続きを。

オリックス
阪神で実績のある岡田監督が、負け癖のつきかけているオリックスをどう立て直すか注目された今季。
結果としては、交流戦では優勝、5位ながら首位とは7ゲーム差(9/30現在)と昨年の26ゲーム差からかなり上位との差を詰めるなど、前進を見せた1年となった。
「投」の部分では、昨年先発で負けを積み重ねた平野、小松を後ろに持っていく大胆な配置転換。平野・小松・レスターの勝利の方程式は小松・レスターの不調で結局1ヶ月ほどで分解してしまったが、平野のセットアッパー的起用は当たり、チームの戦い方に安定感をもたらした。
一方、「打」の方は、実は阪神の監督時代、若手野手の育成という点ではあまり目立った実績を残しておらず、野手育成の実力が未知数な部分があったが、蓋を開けてみれば、T-岡田を見事中軸に育て上げ、阪神を戦力外となったバルディリスも3割14本塁打と、2人のレギュラーを産み出し、こちらでも昨年から大きくチームを前進させた。
その他にも、木佐貫をローテに固定させ2桁勝利、過去の実績にとらわれない中継ぎ投手起用、外角一本槍のリードになりがちな日高をスタメンから外すなど、随所に変革(そして成果)が見られた1年だった。
ただし、善戦したとはいえ、結果的には5位。Aクラス入りを狙う来季に向けての課題は、まずは若手キャッチャーの育成(日高に代わってマスクをかぶることの多かった鈴木ももうかなりのベテラン)、シーズン通しては固定できなかった2番(前半:赤田、中盤:荒金、終盤:森山)を務められるレギュラークラスの台頭、同じくシーズン通して固定できなかったストッパー(適性があると思われた岸田も定着はできず)の確立といったところか。
いずれにしても「チームが変わっていく」様を見ることができるという意味で、来季も見がいのあるチームになるのではないか。

楽天
トーチュウの1面に「楽天、ブラウン監督解任。後任に荒木監督」と出たのが一昨日のこと。で、昨日、球団からも正式に発表。後任にはいろいろなビッグネームが挙がっている(一部で佐藤投手コーチ昇格といった報道も)が、いずれにせよ、田尾監督の解任時と同じく楽天球団が「結果」にシビアな球団だということを再認識させることに。
正直、今季の楽天の戦いについて詳しく見ているわけではないので、ブラウン監督の采配がよかったのか悪かったのかはわからない。ただ、チーム全体の打撃成績・投手成績が昨年とそれほど変わっていない(打率 .267→.265、得点 598→576、防御率 4.01→3.98)にもかかわらず、77勝(貯金11)から62勝(借金17)と大きく成績を落としたのは、監督の采配のせいと言われても仕方がないのもかもしれない。
ということで、前例があまりないとはいえ、1年での解任についてはやむなしの面もあるが、少し気になるのは、そのシビアさがファンにマイナスの印象を与えやしないかということ。今日は、今季ほぼレギュラーを張った中村紀が戦力外というニュースが飛び込んできたが、来季への可能性が感じられない選手はドライに切るといった経営方針が、ちょっと東北のファンには刺激が強すぎるのではないかという懸念はある(いずれにしても、将来的には楽天1社支配から別の形へ移行していった方が、球団存続という点ではいいと思うが)。
選手自体に目を向けてみると、野手・投手ともに、若手(これから一軍に定着していく層でという意味での)に「これ」といった選手がいないのが心配。特に野手の方はレギュラークラスが高齢化しており、さらに外国人野手獲得能力も低いので、早めに手を打っておかないと2・3年後は相当きついのでは(現時点では、横川・楠城あたりが目につくが、他球団の若手と比べるとインパクトは弱い)。
いずれにせよ、昨年のオフと同じく監督人事が話題となった楽天。来季こそは成績のことのみで話題になるシーズンにしたい、と思っている楽天ファンは少なくないのでは。


最後に、12球団レビューとは少し離れるが、どうしても気になることを一つ。

「内川、全力疾走してくれよ」
(故障があるなら仕方ないけど)
by momiageyokohama | 2010-10-01 00:08 | 野球(全般) | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、20年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
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