Who is your favorite batter?
2009年 06月 11日
巻頭インタビューは清原、続いて金本がいかにして現在のような打者になったかという記事、さらには村田と中村剛のインタビュー、プロ野球選手から一般ファンまでを対象とした「NPB史上最強の打者は?」のアンケート、工藤・中村武志・星野伸之の選ぶ「最強打線」など、なかなか面白い内容でした。
こうした「今までで一番『○○』と思った打者(あるいは投手)は?」といった振り返り企画は、時折、雑誌などであります。そうした場合、上位に来るのはもちろんビッグネームになるのですが、ちょっとランキングが下がってくると色々な名前が挙がってきて「なるほど、そういう見方もあるんだな~」と興味深いです。そうしたセレクトには、その人自身の野球観が表れるともいえるでしょう。
ということで、今回は「自分の好きな(好きだった)バッター3人」を挙げてみたいと思います。ちなみに、70年代中盤生まれの自分にとっては、80年代に入ってから現在までという範囲でのセレクト。挙げた順番は「好きな順」ではなくて「思いついた順」です。
1.新井 宏昌
「えっ?」と思われるかもしれませんが、一番最初に頭に浮かんだのが新井選手でした。自分が新井選手をはっきりと認識したのは近鉄に入ってからなのですが、打率.366をマークし見事首位打者になった’87年の印象は鮮烈でしたね。「振ればヒット」といった感じで、ショートとセンター、レフトの間あたりに、図ったようにボールを落とす場面を何度と無く目にしました。
また、バントヒットが非常に多いという印象もあり(シーズンによっては二桁決めた時もあったのでは)、自分が初めて後楽園球場に行った試合(日本ハム-近鉄)でも、ものの見事に決めていた記憶があります。
当時、近鉄の試合を見るとすれば、土日に放送していたデーゲームの西武戦か「プロ野球ニュース」ぐらいしかなかったのですが、その少ない体験のなかでも、見た感じ非力に見える風貌とも相まって「ヒットを打つ職人」として強烈に印象に残った選手でした。なお、似たようなバッターとして、篠塚選手(こちらも記憶に残る選手でしたね)もいましたが、マニアック趣向に走りがちな自分としては「新井の方が凄い。もっとその凄さが評価されるべきだ」なんて思っていました。
派手なイメージの強い近鉄打線のなかにあって、一人サラッとプレーしている(ように見える)様も、何とも言えず格好良かったですね(しかも、肉声はほとんど聞いたことがなかった(^^))。
2.松永 浩美
続いては、「走・率・長・守」のすべての面においてハイレベルなプレーを見せてくれた松永選手。「『走・攻・守』三拍子揃った」というのはよく使われる表現ですが、松永選手の場合、この「攻」の部分でさらに「率」も残せ「長打」も打てるというのが、とてつもなく魅力でした。
実働17年(入団2年間は一軍出場なし)で、1904安打、打率.293、203本塁打、239盗塁。ベストナイン5回に、ゴールデングラブ賞4回。1試合左右両打席本塁打6本に、サイクルヒット2回と、まさに「万能」というにふさわしい選手だったと思います。
打席で肩をクイックイッと揺らしながら、つま先立ちになった前足で投手とのタイミングをはかる独特のフォームも印象的でしたし、サードの守備でも躍動感のあるプレーを見せてくれました。他にも濃いメンツの多かった当時の阪急(オリックス)打線を、先頭に立って引っ張っていったその姿は、まさに当時の「実力のパ」を代表する選手と言えました。
なお、同じスイッチヒッターということでいうと、高橋慶彦選手が好きな人も多いと思いますが、打球の「スパーン」とした感じと、野手としてのスケールの大きさでいうと、自分は「松永派」(?)です(^^)。
3.R・ローズ
「今まで、プロ野球を見てきた中で最も打った打者」といっても過言ではないバッター。「ヒットを打つ」という意味ではイチロー選手が一番かもしれませんが、ツーストライクを取られてからでもフルスイングし、しかも率を残す、そして無類の勝負強さを持つという点、さらには「走力に助けられたヒットが少ない」ということを考えると、「ここ20年間のNPBで最高の打者」といっても差し支えないのではと思います。
横浜在籍時の8年間の通算成績は、打率.325、808打点、167本塁打。通算打率が.325という数字が表すとおり、3割を切ったのは一度だけ(それでも.296)と文句のつけようのない数字を残していますが、特に凄かったのが優勝した翌年の99年。打率.369(昨年、内川選手に抜かれるまで右打者最高打率)、192安打、153打点(史上2位)という数字が表すように、まさに「手のつけられない」といった状態。ピッチャーが目一杯投げ込んだ外角低めギリギリのボールを、右中間スタンドに平然と打ち込んでしまうそのバッティングには「凄い」を通り越して「恐ろしさ」すら感じました。ファンからすればこれほど頼もしい選手もいなかったですが、相手チームからしたら本当に嫌なバッターだったと思います。
守備の面では二遊間への当たりに弱いと言われることもありましたが、センターへ抜けそうな当たりをバックハンドで捕って、踏ん張って一塁へ送球して見事アウトという場面も何度と無く見せてもらいましたし、こちらの部分でもかなりの貢献度がありました。
思えば、長年大洋(横浜)のセカンドを張っていた高木豊選手を追いやったのがローズ選手でした(高木選手はファーストへ。そしてそのオフに解雇)。その後、ローズ選手が抜けた後は、ドスター → 種田(一時期、村田)→ 仁志、と外国人選手・移籍選手の起用が続き、本来の意味での主力としてのセカンドを育てきれていない現状を見ると、いまだに横浜は「ローズの幻影」から抜け切れていないのではとも思います。
ということで、独断と偏見で、自分の好きな3人の野手を挙げてみました(本当は5人書く予定だったのですが、長くなりすぎたので、ひとまずここまで)。
ちなみに「リアルタイムで見られて一番良かったと思うバッター」はイチロー選手、「今までで最強だと思ったバッター」はバース選手なのですが、今回は「好きな野手(バッター)」ということで、上記の3人のセレクトにしました。こうして挙げてみると、「バランスのとれたバッター」志向、そして若干「マニア志向」(^^)が出ていますね(その根底には「このバッターはもっと評価されていいはずだ」という思いもあったりするのですが)。



























