意識の差
2009年 06月 05日
今シーズンの低迷の原因は「打線」にあることは明白ですが、指揮官が代わったからといって、そう簡単に打開できるものではないということがハッキリしてしまったといえるでしょう(もちろん田代監督にその責任を押しつけるのも筋違いですが)。
基本的には、「打つ」ことに関しては技術の占める割合が大きいと思ってはいるのですが、現在の惨状の原因として、チーム全体での「点を取る」ということに対する「意識」という部分も大きいように思います。
そのことを強く感じたのが、先週日曜の日本ハム-阪神戦と、一昨日(3日)のソフトバンク-横浜戦での一場面した。
日本ハム-阪神戦の10回裏(得点は4-4)、1死ランナーなしでバッター稲葉選手という場面がありました。サヨナラの突破口を開くことも期待された稲葉選手ですが、藤川選手のフォークに空振り三振。三振に倒れた稲葉選手はベンチに一・二歩帰りかけました。しかしそのとき、キャッチャーが少し前にこぼしたのを見て、クルッと方向を変え一塁に走り出しました。
正直「こぼした」と言っても、ほんの1mぐらいで、走ったとして「振り逃げ」で出塁できる可能性は1%も無いぐらいの状況。それでも「わずかな可能性でもあれば」ということで、一塁に走り直した稲葉選手。
解説の光山氏が「普通は恥ずかしがって走らないものですけど、さすがですね」と褒めていましたが、稲葉選手ほどの選手がそうした姿勢を見せるところに、日本ハムの強さの一端を垣間見ました。
一方のソフトバンク-横浜戦。こちらは、「プロ野球ニュース」のダイジェストで見ただけなのですが、8回表、横浜が2死から内川選手のツーベースと村田選手のヒットで、一・三塁のチャンスを作りました(得点は0-3でソフトバンクリードの状況)。
しかし、続く佐伯選手がセカンドゴロ(一・二塁の真んより少し二塁よりに寄ったぐらいの当たり)を打ってしまい、ボールはセカンドからファーストに送られて、スリーアウト。
ここで気になったのが、一塁走者だった村田選手の走塁でした。セカンドゴロだということがわかった瞬間、ほぼ走るのをやめ、歩くようなスピードでセカンドへ(最後はほぼ歩いていたと思います)。
こうした状況の場合、セカンドでフォースプレーという場合もあるわけだし、その可能性を消すためにもきちんと二塁へ走り最後はスライディングするのが普通だと思うのですが、セカンドゴロだとわかった瞬間に、そうしたことを全く放棄した走塁に、横浜を応援する気がどっと失せました。
足が万全な状態ではないと言われる村田選手ですが、それを差し引いても、残念過ぎる走塁でした。こうした走塁は、怪我の影響が無かった昨年でも間々見られましたし、横浜の場合、他にもそうした走塁をする選手は多いです。おそらく、首脳陣のなかには、そうしたプレーを注意できる人、もっと言えばそれが問題だと思う人すらいないのでしょう。
「全力疾走放棄」というのは、谷繁選手や駒田選手がいた時代からの「伝統」(二人とも素晴らしいプレーを見せてくれた選手でしたが、この点だけは納得が行かなかった)といえばそれまでですが、前述の日本ハム、さらには、あれだけの打者になっても全力疾走を続ける松中選手がいるソフトバンク(そして、そうした系譜を川﨑選手が受け継ぐ)、監督や選手が代わっても「いやらしい点の取り方」の部分は生きているヤクルト(たまに淡泊な戦いもしますが)などと比べて、点をとるプロセスにおける「意識の低さ」を感じます。
「監督が代わって明るくなって、チームも上向き!」なんてことは到底思えない、「打線」としての機能の低さ。そして、随所に垣間見られるこうしたプレー。
もはや「怒る気にもならない」というのが正直な気持ちですね(苦笑)。
熱心にみている訳ではないので、なぜ横浜がそこまで不振なのか?とよく思います。新規参入球団でもないですし、日本一の実績がありますし、WBC組の村田・内川選手がいますし、楽天には無い一発も打てる打線ですしetc。交流戦での楽天×横浜の試合を観戦しましたが、ローズ、カブレラを欠く現在のオリックスよりも現在の横浜打線のほうが脅威に感じます。そんな疑問を解消してくれる視点がいろいろあり(「ただ打つだけ打線」など)合点しました。
村田選手の走塁は残念! WBCでの活躍が鮮明で本塁打もありましたがイチローから三塁への送球を途中でカットして二塁へ送り、打者を二塁でアウトにした好守備がありましたよね。僕の中ではあのシーンが強烈です。ですから鑑になる村田選手のそのようなプレーで、momiageyokohamaさんの「横浜を応援する気がどっと失せ」た気持ちが良くわかります。
村田選手は先日もベンチで読書とかで批判されました。選手名鑑を見ていたらしいのですがチェックするのは悪いことではありませんが、もっとファンの視線を意識してほしいです。ただ村田選手も20代でまだ血気盛んなためプレーにムラが出るのは仕方がないことかもしれません。主力選手ですがベテランではありません。ペナントで優勝争いをした経験もレギュラーで長年活躍した実績もありません。チームの模範になるようなベテラン選手が他球団と比較して少ない為、上の世代から吸収する機会も少ないでしょうし。自分の技術を下にどのように伝えればよいのか?ノウハウも模索中でしょう。そのような事情で気の毒な部分も多いです。WBCでの経験を還元させようさせようとして只今空回りしているのではないか『SPORTIVA』最新号を見ていてそう感じました。
また寄らせてもらいます。
村田選手ですが、あのホームランの弾道は生で見ると本当にスゴイです。守備面でも、あの鉄砲肩は魅力ですね。ただ、現在の横浜を代表する選手として、打撃でなく記事で書いた手を抜いた走塁面の部分なども、ファン、若手野手陣に見られているという意識は持ってほしいです。横浜の場合、wakabaさんが仰るように、宮本・松中選手のような手本になるベテラン(しかも主力で)がいないのも痛いです。ブログで横浜について書くのはしばらく控えるつもりですが、その戦いぶりは追っていこうと思います。



























