開幕から1ヶ月経って…(昨年度上位チーム編)
2009年 05月 12日
開幕前の予想通り「強さ」を見せているチーム、昨年からの陣容の変化により苦戦を強いられているチーム、予想外の健闘を見せているチームなど、12球団、チーム状況はさまざま。
そんななか、開幕前のこのブログで挙げたポイント(といっても書いたのはまだキャンプ中の2月ですが)について、シーズン開始1ヶ月間の状況をさらっと振り返ってみたいと思います。
〔西武〕
◎手薄な中継ぎ陣における投手の台頭
◎ブラゼルがいなくなったファーストの選手起用法
懸案だった中継ぎ投手不足は解消されているとはいえず。大沼が数字的に安定している成績を残しているぐらいで、小野寺や左投手陣はかなり不安定。さらには盤石と思われていたグラマンも不調と、安定した戦いぶりを取り戻すには、かなりの再整備が必要な状態。
一方、ファーストは石井義、平尾を併用するも、ま打両者とも自分の持ち味を発揮しきれておらず。結局、清水のファースト起用はなし。こうなると、後藤の負傷離脱が結構痛いかも。
〔巨人〕
◎意外と手薄な先発投手陣にローテを守れる投手が現れるか
◎大田泰示
開幕からの先発ローテは、グライシンガー、内海、東野、福田、高橋尚の5人。内海の開幕からの未勝利は計算外だったが、東野、福田の台頭で全体的に安定。さらには5月に入って一軍登録されたゴンザレスも好投と、いいことずくめ。総じて5~6イニングぐらいしか投げないのがちょっと気にかかるところだが、他チームに比べれば十分機能しているといえるだろう。
大田泰示の5月10日現在のファームでの成績は.177、2本、42三振。こちらは3年以内に台頭しくればと思っているので、まだまだ数字をどうこういう段階ではない。3年後、坂本、大田と並ぶクリーンアップが形成されるようだと、巨人ファンも、久々の生え抜き打線感を感じることができるのでは。
〔オリックス〕
◎層の厚い若手先発陣に、故障者・伸び悩み組が戦力となってくれば、投手王国にも
◎カブレラ、ローズ、フェルナンデス、ラロッカがこれまでの実績通り働けば驚異の打線
残念ながら平野の復活は、現時点ではお預け状態。他は岸田が防御率1点台の活躍(ただし、右肩の張りで抹消)、金子・山本・近藤は及第点で、小松が全く「来な~い」状態。中継ぎ陣も安定しているとはいえず、守護神のはずの加藤も防御率5点台で、チーム防御率パ・ワースト(5.06)というのは予想外だった。
一方、外人カルテット揃っての活躍というのは無いと思った(選手起用的にも)が、カブレラのああいった形での長期離脱(ファール直撃による足指骨折)もこれまた予想外。フェルナンデスの極度の不振、ローズの高打率(.343)、ラロッカ久々の爆発も含めて、本当に読めないチーム。今後、大石監督のやりくり力が、どこまでチームとしての機能力を保持、さらにはアップさせられるか。
〔阪神〕
◎久保田の先発転向で、信頼できる中継ぎ投手があと1~2人はほしい
◎キャッチャー含めて若手野手の台頭
JFKの解消は、「新たな中継ぎ選手の台頭」ではなく「先発陣のイニング延長」で補っている感のある現在の状況。とはいえ、さすらにそれだけで穴を埋められるわけではないのに加えて、アッチソン、ウィリアムスがそろって防御率4点台では、下位での低迷も致し方ないところか。
一方、野手陣では、狩野がほぼ全試合でマスクをかぶるなど健闘している(ただし盗塁阻止率はセ最下位)ものの、他は鳥谷をのぞいて全員30オーバーと、相変わらず若さを感じさせない陣容(というか、動き的には一番若いのが金本だったりして(^^))。藤本、平野といったともすると若く見える2人も30代と、今後のことを考えるとかなり不安な年齢構成。林、桜井だけでなく、もっともっとファームから若手が出てこないと、5年後には大変なことになっているのでは?
〔日本ハム〕
◎MICHAELの抜けた抑え投手
◎二岡、金子誠、小谷野、中田翔らの三遊間レギュラー争い
「ストッパー・武田久」では荷が重いと思ったが、防御率0.00と、意外や意外、数字的には機能している。ただニュースで見ている限りではランナーを背負ってのピッチングも目立ち、できれば別のピッチャーにストッパーを任せて、武田久自身はセットアッパーを務めた方がチームとしても安定した戦いにつながると思う。4月末になって、林が一軍登録された(ひとまず4試合に登板)が、以前の球のキレが戻ってくるようなら、ストッパーへの配置もありだと思うが、果たして現在の調子はいかに。
一方、三遊間は、打撃突然変異の金子誠、野武士・小谷野で、ほぼ確定。ファーストへコンバートとなった中田翔は、現在ファームで二冠。一軍のファーストには現在、高橋信(+ヒメネス)がいるので、上でのレギュラー奪取はそんなに容易なことではないが、指名打者での出場(20歳にしてそれもどうかとは思う気持ちもあるけど)も含めて、今季中の一軍昇格は十分にあり得るだろう。
〔中日〕
◎本当に望まれる若手野手の台頭
◎ファーストの穴、そしてウッズ・中村紀不在の穴
実質ポジションが2つ空いたところに滑り込んだのは、藤井と野本。藤井が.293、6本塁打。野本も開幕からほぼ全試合出場。先日の横浜戦では、最終回、チームを救うダイビングキャッチを見せるなど及第点の活躍をしている。
が、ウッズ・中村紀が抜けたことを考えると、両者ともさらにレベルアップをしていかないと、その台頭だけでチームを救うのは難しい。
でもって、その中日上位進出の一番のカギを握ると思われるブランコだったが、序盤は2割台前半の打率とウッズの穴をまったく埋められず(本塁打の飛距離はかなりのものがあるが)。しかし、このところ連続安打を続け、気がつけば打率も2割8分超に。ただし、いくらブランコが打ったとしても、藤井・野本以外の若手の台頭も含めて、全体的な野手のレベルアップがされないと、Aクラスは厳しいだろう。横浜ファンとしては、小池にぜひレギュラーをつかみ取ってほしいところだが。
といった感じで、当初は12球団すべて書いていこうと思ったのですが、今日は夜も遅く…。
明日か明後日、この続きを書きます。