西武日本一
2008年 11月 09日
第7戦までもつれ込んだ末に西武が勝ちましたね。
久々に最終戦までもつれ込んだ戦い。
それも毎試合、息を呑むような展開。
そして西武が巨人を破って日本一になったのは、1990年、あの西武が巨人を4タテしたシーズン以来(その後、94年、02年はともに巨人が勝利)ということで、西武vs巨人の日本シリーズがプロ野球の原体験ともいえる身にとっては感慨深いものがあります。
いつもなら、こうだああだと試合の評論をするところですが、今日の心情としては、日本一を決める場で戦っている選手たちに対し、勇気の無いプレーに終始しほとんど何もできずに帰ってきた一介の草野球プレーヤーが評論するすべはありません(T_T)。
平尾選手はむちゃくちゃ格好良かったし、片岡選手もしかり。
もちろん、ひと昔前の日本シリーズを思わせる起用に見事応えた岸投手のピッチングも凄かった。さらには、前回の雪辱を果たした格好になった石井一投手もさすがだし、クライマックスシリーズに入ってからグングンと調子を上げてきた涌井投手も素晴らしい。
また、最終的に勝負を決める一打を打たれてしまった越智投手も、このシリーズは、ワンセグの画面(しかも音無し)で見ていてもその気迫が伝わってくるようなピッチングを見せてくれましたし、12年目のブレイクとなった鈴木尚選手のプレーも素晴らしかった。
さらには、今日の9回裏、1点西武が勝っているにもかかわらず、「一歩間違えれば逆転サヨナラだよな」と思わせられる小笠原選手、ラミレス選手(さらには代打で待機していた阿部選手)の存在感は、日本球界トップのバッター達であるからこそのものでした。
実は、今回の日本シリーズに触発されて、久々に1983年の西武vs巨人の日本シリーズのNumber ビデオを見直してしまいました。
田淵が打ち、西本が抑え、クルーズがかっとばし、金森が江川を砕き、テリーが決めたこの日本シリーズが、自身のプロ野球の原体験ともいえるのですが、そこから25年経った今でも、プロ野球選手は「羨望の的」といえる存在のままかもしれません。
◇ ◇ ◇
さて、前回記事で一言だけ書いた日本シリーズの視聴率。第5戦までは下記のとおりでした。
第1戦(土) 19.4% ● 巨人 1 - 2 西武 ○ (日本テレビ)
第2戦(日) 19.3% ○ 巨人 3 - 2 西武 ● (テレビ朝日)
第3戦(火) 18.0% ● 西武 4 - 6 巨人 ○ (テレビ朝日)
第4戦(水) 15.7% ○ 西武 5 - 0 巨人 ● (テレビ朝日)
第5戦(木) 20.2% ● 西武 3 - 7 巨人 ○ (テレビ朝日)
〔関東地区の数字。関西地区では、第1戦…16.9%、第2戦…17.2%〕
おそらく、第6戦、第7戦は土日ということもあって、20%を超えるのではと推測されますが、過去2年の日本シリーズの視聴率、さらにはシーズン中の巨人戦中継と比べると、結構いい数字と言えます。
ただし一方で、今年のアジアシリーズは、地上波中継なし(CSのみ)なんてニュースもありますし、真偽のほどは定かでありませんが、今年もし中日が日本シリーズに出場していたら、一部の試合は地上波中継が無い可能性もあったといった記事もありました。
巨人戦の地上波中継は年々減る一方。その分、他の試合が中継されるということもなく、お金を払わなければプロ野球中継が見られない(ケーブルテレビ、UHF、関西地区などに関しては、またちょっと状況が異なりますが)状況は、ますます加速していきそうな気配です。
巨人戦に偏っていたとはいえ、毎日プロ野球中継をやっていたからこそ野球ファンになったといえる身としては、こうした状況に対し、プロ野球界が新たな対応をしていかなければ(言い換えれば戦略を打たなければ)いけないと感じています。
ただ残念ながら、本人が固辞しているにもかかわらずWBCの監督を「王監督に」と言い続けたことに代表されるような「守りの姿勢に終始する」プロ野球界の要職に携わっている人たちに、そうした行動を起こす可能性を感じることはできません。
しかし、今回の日本シリーズのような素晴らしい戦いをしても、それが放送されかねないことだって今後はあり得る。野球界に携わる人みながそうした危機感を持っていかないといけないのでは。
そんなことも考えた今回の日本シリーズでした。
追記 : 次回あたりは、久々に横浜ネタでも書こうと思います(^^)。