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「原ジャパン」とは呼ばないで

あっち行ったり、こっち行ったりで混迷していたWBC日本代表監督ですが、ついに原監督に決定しましたね。

実はかなり前、「野球の日本代表開催か?」というニュースが流れたとき(まだWBCという名称もなかった時期)に、このブログで「日本代表の監督を選ぶとしたら原監督がいいのでは?」という記事を書いたことがあるのですが、そこから3年半が経ち、本当に原監督が日本代表監督になる日が来るとは思いませんでした(^^)。
(→ その記事 and さらに一つ前の記事
上の記事を書いた頃は、ちょうど「人事異動」という名目で巨人の監督を辞めた後という時期でもありましたしね。

ということで、原監督の野球日本代表監督就任は「世代交代」という意味でも適役じゃないかなと思うのですが、一方で表題のとおり「原ジャパン」という呼び名は、使いたくありません(すでに、その呼び名を使っている記事もありますが)。

いまや、サッカーや野球に限らず、どの団体スポーツでも「○○ジャパン」という呼び名をつけるのはマスコミの常套手段になっていますが、何でもかんでも「監督名+ジャパン」という呼称でくくってしまうのは、本当の意味でその代表チームのことを表していないように感じます。

この前、知り合いの人とも話していたのですが、日本のマスコミの場合、「監督名+チーム名」という呼称を使うことで、「監督←→選手」の関係を、あたかも会社の「上司(あるいは社長)←→部下」の関係になぞらえる傾向(もっといえば悪習)があります。
ただ、スポーツチームをあり方をおしなべてサラリーマン社会のあり方にたとえるのは、やはり違うと思うんですね。もちろん共通するところもあるかもしれませんが、会社のあり方とまったくイコールととらえるのは無理があります。

また、「○○ジャパン」といったとらえ方は、監督のチームに対する比重を、好影響につけ悪影響につけ、過度に評価(批判)してしまうことにもつながります(成功すると、それがあたかも100%監督の手腕のように伝える記事、一方で、先日の五輪野球のように「敗因のすべてが星野監督にある」とする報道のように)。
五輪野球の期間でも何度か書きましたが、やはり主役はグラウンドでプレーをしている選手たち。打てなければ当然その選手自体がそれなりの評価を受けるべきだと思いますし、もちろん逆の場合は、そのプレーに対して賞賛が送られることになるでしょう。
監督は、そうした選手たちを束ねる重要な役割ではありますが、その監督も「ジャパン」のなかの一部分。決して「ジャパン < 監督」であってはいけないと思います。
(もちろん選手たちも、そのチームの中の一人であって、その意味では当然「イチロー・ジャパン」という呼び名もあり得ない)

ちなみに、北京オリンピックでは、ソフトボールが金メダルをとりましたが、「斎藤JAPAN」という呼び名を使った報道はあまり見かけませんでした。
結果、見事金メダルを獲得しましたが、その反応は「上野投手、凄い!」「ソフトボールって面白いと思った」と、選手の素晴らしさ競技自体の面白さに対する評価が多かったように感じます。
本来はそうした姿が、理想的なスポーツのあり方だと思います。「○○ジャパン」という括りによって、監督が必要以上にスポットを浴びるという形は、そのスポーツにとって決して好ましい状況ではないと感じます。

なお、一案として、「代表チームの呼称を一般公募して、そこから選ばれたものを使ったらどうだろう」とも思いました。ファンからすると、その方が「応援している」感もあるかもしれないし。
ただ、得てしてこうした呼称って、その後あまり使われなかったりすんですよね(^^)(一般公募ではないけど、以前、サッカー日本代表で使われていた「ブルース」って呼び名もいつの間にか自然消滅しましたし)。

いずれにせよ、原監督には賛成ですが、「原ジャパン」という呼称には断固反対です。
監督の苗字が2文字で語呂がいいので、あっという間にその呼び名が広まりそうな気もしますが、それでも絶対に使わずにいきます(^^)。


追記 : 「野球日本代表」というものを考えるのに参考になる本を2冊紹介したいと思います(↓)。興味のある方はぜひ読んでみてください。

 『屈辱と歓喜と真実と』 石田雄太 (ぴあ) 〔2007年3月刊〕
 『オリンピック 野球日本代表物語』 横尾弘一 (ダイヤモンド社) 〔2008年7月刊〕
Commented by denbay at 2008-11-01 00:28
はじめまして。
記事に賛同いたします。
日本のスポーツの伝統でしょうね。学校教育の延長であり、団体スポーツの監督は特に神格化・万能化され過ぎてるように思います。その道を通ってきた選手もマスコミも違和感無く○○ジャパン・チーム名に溶け込んでしまうのもそのせいでしょう。多分、日本特有の現象なのでは。
本来は地域コミュの持ち物・象徴であるべきチームに監督名を冠するのはおかしいですし、代表にいたっては・・・。
WBCはもちろん期待して応援しますけど、主役は選手であって欲しいです。
Commented by momiageyokohama at 2008-11-03 00:03
>denbayさん
コメントありがとうございます。
もちろんチーム作りという面において監督の役割は大きいとは思いますが、「まず監督ありきで、次にチーム」といったような報道の仕方はやめてほしいですね。
さきの五輪野球も、「星野ジャパン」という括りであったがゆえに、結果すべて星野監督のせいで負けたみたいになってしまって、肝心の「グラウンドレベル」で何が足りなかったのかという部分へのクローズアップが疎かになってしまっている気がします。「○○ジャパン」という名称は、マスコミにとって呼びやすいという面こそあれ、そのチーム自体には、あまりプラス面はないと感じます。
結果的に、その監督の功績が大きかったことで「○○ジャパン」のような呼称をつけるのは有りだとしても、就任翌日から「○○ジャパン」としている記事をみると、「もっと考えて記事書いてくれよ」と思ってしまいますね。
by momiageyokohama | 2008-10-29 01:52 | WBC | Comments(2)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、21年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


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