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プロ野球 監督候補 妄想考(セ・リーグ編)

前回のパ・リーグ編に続き、「この人が監督をやったら、どうだろう」という見方での、監督考、セ・リーグ編。


東京ヤクルト

●橋上秀樹 監督

現・巨人打撃コーチ(昨年までの2年間は戦略コーチ)。野村克也監督のもとでヘッドコーチなどを務めたことで脚光を浴びる形になったが、ヤクルトでのコーチ経験は実は無し。ヤクルトOBかつ野村監督の教え子ということで、監督を務めるにはこれ以上無い適任者と言えるが、果たして巨人が手放すかどうか。

●伊藤智仁 監督

来季の監督に真中満・現チーフ打撃コーチの就任が有力視されるように、OBかつ自チームでのコーチ経験の長い人物が監督に就くルートが出来つつある、最近のチーム状況。そうしたなか、現在は投手コーチを務めているこの人の就任は、ヤクルトファンの琴線に触れるという意味では、グッとくる人選ではないか。もちろん、監督としての能力を有していることが必須条件ではあるが。

●与田剛 監督

野村監督以降は、チームOBの監督就任が多い(高田繁監督をのぞき)近年だが、少しベクトルが内向きになり過ぎている感もあり、一度、チームOBという枠を外して考えてもよいのではないか。そうしたなか、考えたのがこの人。解説者としての評価は高い一方で、指導歴は日本代表が中心で、NPBのチームでの指導歴は無い。ただ、一度、その指導を見てみたい人物ではある。

なお、ヤクルトというと、もう一人、大本命のチームOBがいるが、ここではあえて挙げない。


中日

●落合英二 監督

現在は解説者。指導歴は、NPBでは無く、韓国の三星ライオンズで3年間投手コーチ経験、というキャリアだが、その時の手腕を高く評価する声もある。自分は関東のため、中京圏でのファンの評価はわからないが、チームに愛着を持った人物かつ、指導手腕の高さという意味では候補の一人では。ただ、来季、ロッテの投手コーチ就任という話もあり。

●和田一浩 監督

中日というと、OBから監督を選ぶ傾向があるが、あまり中日中日し過ぎるのもどうか。ということで、選んだ。まだ現役ではあるが、性格的にあまりチーム内に敵は作らなそう。逆に「人がいい」と言われる性格が監督に向かない可能性もあるが、名古屋近県の出身(岐阜)ということを考えると、こちらも候補の一人。

●中村武志 監督

チームのOBかつキャッチャー出身という意味では、白羽の矢が立ってもおかしくない人物。中日退団後は、横浜-楽天(引退)-横浜-中日-ロッテ(現・バッテリーコーチ)とチームを渡り、14年間のうち中日にいたのは3年と、中日に籍を置いていた期間は少ないが、果たして監督としての古巣復帰はあるか。


横浜DeNA

●進藤達哉 監督

これを書いているタイミングで出た、中畑清監督の進退伺提出のニュース。個人的には来季も指揮を執ってほしいと思っているが、年齢のことを考えると、中畑監督「以降」のことも当然考えておかなければいけない。そうしたなか、極めて現実的な選択なのは、2014シーズン、監督の横でコーチを務めていたこの人(肩書は、打撃コーチ兼作戦担当コーチ)。監督経験は、BCリーグ・富山にて2年間。

●三浦大輔 監督

「チームの看板選手だからといって、無条件にチームの監督になるのはどうか」という見方は、正しいと思う。ただ、この人が監督になることについては、ほとんどのファンが賛成するだろう。とはいえ、本人はまだまだ現役続行希望。もちろん、ファンとしても、まだまだマウンドで投げる姿を見たい(現在、166勝175敗)。

●アレックス・ラミレス 監督

前述で進藤コーチの名を挙げたが、中畑監督の後継を考えたときに、「性格が明るく、ファンへのサービス精神も旺盛で、かつチームをまとめる力がある…」といった人物は、なかなかいない。チームOBということを条件に入れるとなおさら。
そんななか、この人はその条件をほぼ満たす。今季、群馬での成績は、打率.305、7本塁打、38打点(45試合出場)。現在は、家族の病気療養に付き添うため、ベネズエラに帰国しているとのこと。事情が事情だけに現況が気になるが、日本野球を熟知している人物だけに、十分、候補として可能性がある野球人だと思う。


阪神

●矢野燿大 監督

来季の監督をめぐって、岡田氏、金本氏の名が挙がっているが、この人も将来的には大本命。現役引退からは、はや4年。阪神というチームが、外から言うぶんには、いくらでも言いやすいチームだけに、解説者というスタンスに慣れ過ぎてしまう前に、コーチでもいいので、早めに現場復帰してほしいところ。

●藤川球児 監督

大きな故障からの復活の途上にあるとはいえ、まだまだ、現役で投げていくであろう選手。ただ、「阪神」に対する愛情、また、ともすると、阪神に足りない「ちょっとやそっとのことでは、満足しない気持ち」を持っている人間ということで、挙げた。指導者としての適性は未知数だが、ファンの支持は高い監督になると思われる。

●宮本慎也 監督

ともすると、少し調子がいいだけで、選手を持ち上げる元OBやマスコミ。星野監督や金本がたびたび指摘していた「悪しき慣習」を断ち切り、本当の意味での「強いチーム」にしていくのに、この人ほど適した人はいないかも。
プロに入ってからはヤクルト一筋だが、学生時代はずっと関西。阪神が“変革 ”を求めて、監督に呼んだ野村克也氏の教え子。その意味では、これ以上ないぐらいの適任者。阪神が本当に変わる気があるのであれば、これぐらい“劇薬”の人がトップに立った方がいいのではないか。


広島

●緒方孝市 監督

現在、野手総合コーチ。投手陣をどれぐらい見られるかはわからないが、現役時代のキャリア、現在の立ち位置などを考えても、有力候補の一人。

●大野豊 監督

オリンピックの日本代表にて、二度、コーチを務める一方、広島での投手コーチとしての実績は、評価が分かれる? ただ、いずれにしても、この人も、監督交代の際には、名前が挙がる一人だろう。

●黒田博樹 監督

こちらはまだ、MLBの現役ローテ投手。将来的に、本人に「指導者」への意欲があるかどうかもわからない。ただ、現役選手としてのチーム復帰は可能性が薄いと思われるなか、意外と、こうした形での広島復帰の方が可能性はあるかもしれない。


巨人

●上原浩治 監督

セ・リーグのなかでは、監督を選ぶにあたって、最も縛りがキツい巨人。本来なら、原監督よりもう少し下の世代の人物が、そろそろ監督候補に名前が挙がってもおかしくないが、それぞれ、監督としての適性、また色々な事情もあってか、なかなか「これ」といった人物がいない。
そうしたなか、まだ先の話にはなるが、球団内外を納得させるという人物という意味では、数少ない一人ということで挙げた。本人が受諾する姿は、正直、ちょっと想像しづらいが、巨人ファン以外の人が巨人に抱く“ネガティブ”なイメージを取り払ってくれそうな人、としての期待もある。

●小久保裕紀 監督

現在、日本代表監督を務めているが、長いスパンでみると、あり得そうな人選(サッカーでいうと、岡田武史監督のようなパターン(日本代表監督を務めた後、札幌、横浜F・マリノスの監督を歴任)。生え抜き選手ではないが、こうした人物を持ってこざるを得ないほど、実は、巨人の監督候補の層は薄い。

●松井秀喜 監督

正直、この選択を書くのはやめようと思っていた。ただ、よくよく考えると、本当に候補がいない(現役選手まで含めると、阿部、高橋由という名前も挙がってくるだろうが)。やはり、候補として、この人の名を挙げざるを得ないだろう。
ただ、もし監督に就任するのであれば、できれば、コーチを何年間か務めたうえで、就任をしてほしい。さらに、もしそこで指導者としての適性が無かった場合、無理に監督になることはしないでほしい。
同世代であるがゆえに、そう思う。決して「同世代の野球ファンのノスタルジーを満足させるだけの存在」にはなってほしくない。
そう強く思うのは、世代的なこともあってか、長嶋監督(第二次)の時の「長嶋監督」のクローズアップの過剰さに、大きな違和感を感じたから。
確かに、長嶋氏は偉大な選手だったのだろう。ただ、その現役時代、さらには第一次の監督時代もまったく記憶に無い世代としては、当時の報道ぶりに、絶えずもやもやしたものを感じていた(それが最も大きくなったのが、キャンプで、背番号「3」を披露した際の報道ぶり)。長嶋監督が再登板したことで、野球人気が持ち直したという意見もあるが、一方で、現場で戦っている選手の活躍を見えにくくしたという意味では、「後退」させた部分もあると感じている。
松井秀喜には、そうした存在にはなってほしくない。もし、ただ「松井を監督にすれば、野球人気も…」という短絡的な思いだけで、強引に松井を監督に就任させるようなことが行われたら、それこそ、野球は、完全に「40代以上の人しか見ないスポーツ」になってしまう。それぐらい、「ノスタルジーだけに頼り切る」動きには、危機意識を持っておく必要があると思う。
おそらく、松井秀喜自身も、そのあたりはきちんと考えているであろう。「野球界に恩返し」するという意向は、もちろん持っていると思うだろうが、それが「巨人の監督に就任する」ことだと思えば、そういう行動を取るだろうし、それ以外の形で行った方が望ましいと考えれば、また違う形で、新しい“松井秀喜”の姿を見せてくれるのではないか。


by momiageyokohama | 2014-10-01 01:42 | 野球(全般) | Comments(0)

「読んだ方が野球をより好きになる記事」をという思いで、20年目に突入。横浜ファンですが、野球ファンの方ならどなたでも。時折、ボクシング等の記事も書きます。/お笑い・音楽関連の記事はこちら→http://agemomi2.exblog.jp/


by もみあげ魔神
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