「振れ幅」の大きい、2013WBC 日本代表
2012年 11月 08日
今日から今週日曜日まで、釜山でアジアシリーズが行われ、来週の金・日曜は、日本代表とキューバ代表との試合が行われます。
今回発表された代表メンバーは、一部の選手を除いて、今後期待の若手、または代表にフィットするどうか見ていたい選手が中心のメンバーという印象。
本番では入ってくると思われるも今回は選ばれていない選手も多いですが、中堅以上の選手に関しては、ペナントレースの疲労の影響を考慮、また本番でもあたるキューバに対してすべて手の内を見せる必要はないといった部分もあるでしょう。
そんななか、先日、レンジャーズのダルビッシュがWBC不参加を発表。今後も、代表入りを想定している選手の辞退が出ることが考えられ、選考側にとっては、結構難しい状況になるかもしれません。
そのなかでも、特に微妙かつ重要なポイントとなってくるのが、今オフ、メジャーへの移籍を考えている選手の代表入り辞退。
なかでも、中島と田中賢介という、内野手レギュラークラス2人の選出が難しいかもしれないところが、メンバー構成としては痛いですね。
そうした現状も含めて、現時点でベストだと思われるWBC日本代表を考えてみました。
選出人数は、前大会にならって、投手13人、野手15人の計28人。
・太字が選出メンバー。他候補は、その他に考えられる選手
・※は本来なら選出したいが、故障により大会に間に合うかが不明な選手
・( )は、所属球団の意向・球団移籍などにより、不参加の可能性が大きいと思われる選手
【投手(先発)】(8人)
攝津 前田健 田中将 内海
岩隈 牧田 野村祐 能見
(他候補)
館山 岸 澤村 大隣
※杉内 吉見一 吉川 金子
(黒田)(ダルビッシュ)
【投手(抑え・中継ぎ)】(5人)
山口鉄 宮西 田島 森福 平野佳
(他候補)
浅尾 益田 今村 西村健 山本哲
(上原)(田澤)
【捕手】(3人)
阿部 炭谷 嶋
(他候補)
中村悠 相川 鶴岡慎
【内野手】(6人)
稲葉 坂本 本多 松田 鳥谷 井端
(他候補)
川端慎 田中浩
※中村剛
(中島)(田中賢)(川﨑)
【外野手】(6人)
長野 糸井 大島 秋山 内川 聖澤
(他候補)
角中 荒波
※栗山 中田翔
(イチロー)(青木)
やはり、ペナントの激闘を戦ったあとということで、メジャーで不参加が予想される選手に加えて、国内の選手でも故障で選出自体が難しい選手も結構います。
また、阿部がキャッチャーとしてある程度の試合数出られるかもポイント。もし、体調面でキャッチャーとしての出場は難しいとなると、キャッチャーを4人にして(炭谷・嶋には、試合途中で代打を出す可能性がかなり高いので)、中村悠か相川を選出。そのぶん、聖澤あたりを選外にして外野手5人体制にしなければならないかもしれません。
で、上記のメンバーを選出した場合のスタメンの一例は下記のような形。
1 長 野 (左)
2 秋 山 (中)
3 内 川 (指)
4 阿 部 (捕)
5 糸 井 (右)
6 坂 本 (遊)
7 稲 葉 (一)
8 松 田 (三)
9 本 多 (二)
もちろん、代表戦の場合、相手チームによって、細かくオーダーを替えることが求められるので、上記がベストの布陣というわけではありませんが、前大会に比べると、ちょっと迫力不足かなという印象があります(ただし、足を使えるメンバーは前回よりは多い。外野守備もかなり高レベル)。
さらに、これで阿部が出場できなかったりすると、
1 長 野 (左)
2 秋 山 (中)
3 内 川 (指)
4 稲 葉 (一)
5 糸 井 (右)
6 坂 本 (遊)
7 松 田 (三)
8 本 多 (二)
9 嶋(炭谷)(捕)
といった布陣に。
ちなみに、もしメジャー在籍・移籍選手の辞退を考えないとすると、こんなオーダーに。
1 イチロー(左)◆
2 青 木 (中)◆
3 内 川 (指)
4 阿 部 (捕)
5 中 島 (三)◆
6 稲 葉 (一)
7 長野(糸井)(右)
8 田中賢 (二)◆
9 坂 本 (遊)
四球が少ないことを考えると、イチローをレギュラー野手とするかどうかは意見が分かれるところだと思いますが、青木、中島、田中賢は、やはり可能であれば代表のメンバーに名を連ねてほしいところではありますね。
こうした選手がいないということは、そのぶんベンチ入りの選手も含めて、一回り、駒が少なくなってしまい(例えば、本多を足のスペシャリストとしてとっておくといったことができない)、攻撃のオプションが少なくなってしまう部分があります。
一方の投手陣ですが、先発については、上段が第一先発、下段が第二先発といった意味合いで並べてみました。
中継ぎ・抑えに関しては、本当はもう1枚、右投手を入れたいところでしたが(そういう意味では上原・田澤のどちらかは入ってほしい)、現状の力を右左関係なく考えての選出。そのなかで、セットアッパーは山口鉄、抑えは平野佳(今季79 2/3イニングで奪三振80、与四死球7)でイメージしています。
ただし、メンバー的には、攝津、田中将、牧田も抑えが可能ということで、その時点での調子を見て配置転換もでき得る布陣でしょう。
今回の選出メンバーは、あくまで現時点で考えた布陣であり、また、各選手の参加意向、故障度合い(あるいは回復度合い)によって、変わってくると思います。
どちらかというと、「メジャー選手の不参加」に代表されるネガティブな報道が多い、ここ数日の代表選考関連ニュース。
でも、せっかくこうした舞台がまた開催されるわけですから、各野球ファンがああでもないこうでもないと、「私の代表選び」を議論し合う「楽しみ」の方に、野球を取り巻く流れがシフトしていってほしいなと思います。