WBC
2011年 09月 26日
しかし、その利益配分などに関して、NPBや日本プロ野球選手会が、不公平の是正をWBC主催者に求め、その主張が受け入れられない場合は不参加も、という事態になっています。
先週の週刊ベースボールでも特集で取り上げられたこの問題。
参加の是非に関しては、ファンによって、いろいろな意見があるでしょう。
自分は、第3回大会を行うというこの時期に不公平さの是正を訴えたのは、いいタイミングではなかったかと感じており、もしそれが受け入れられなかった場合、非常に残念ではありますが、不参加も仕方ないかもと考えています。
一方で、今回の利益配分とは別のところで、次回大会への危惧があります。
それは、「結局のところ、アメリカ代表はまたベストメンバーとは言えない布陣となるのでは」ということ。
開催時期、シーズンに与える影響などを理由に、代表入りを辞退する選手の数は日本の比ではなく、前回大会では、故障者の続出もあって、捕手が左翼を守るなんてこともあった始末。
国内でのWBCの扱いもかなり小さい模様ですが、果たして今後、第3回、第4回と大会を続けていくうえで、これでいいのかという疑念が残ります。
また、日本が、プロの参加が認められて以降のオリンピックで嫌というほど味わったように、いい選手を集めたから勝てるかというとそうではなく、チーム力も上げたうえでないと勝負には勝てないのがこうした大会なのですが、そのあたりの本気度も、今のアメリカ代表にはあまり望めません。
この部分に、WBC主催側が改善策を見出せないようであれば、第1回、第2回ほどの興奮は感じられないというのが正直なところです。
ただし、「じゃあ、WBCへの参加報酬、また怪我をした場合の補償額の引き上げを」となると、今度は、金銭的に大会の運営自体が厳しくなるという頭の痛い問題も。
結局のところ、まだこの大会自体が、国際野球連盟(IBAF)が主催しているのではなくMLB主催ということで、いろいろなところで多くの矛盾点をはらんでいるというのが現状なのでしょう(MLB主催だから開催にこぎつけることができたとも言えるかもしれませんが)。
正直、ベストな解決策がさっと出る問題ではありませんが、少なくとも、本当の「代表チームベスト1」を決める大会に近づいていってほしいというのが、今、この大会への一番の願いではあります。